桜庭一樹のレビュー一覧

  • GOSICK PINK

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    アメリカに辿り着いた日のBLUEに続き、翌日のたった一日が引き伸ばしたみたいに濃密。身を寄せた瑠璃の家での朝から、久城が仕事と家探しをする中迷子になったヴィクトリカは幻覚や幻聴に悩まされ、久城は新聞社に半ば無理矢理引き込まれる。ボクシング大会に戦争中の仲間殺し疑惑。緑青とヴィクトリカの関係が興味深い。

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    2018年10月12日
  • GOSICK BLUE

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    大戦終結後間もなくアメリカ合衆国へ駆け落ちして来た二人とワンダーガールな人気コミック、勝ち続ける老婆と高層タワーパーティでの爆弾テロ。頑張らない働かない宣言がいっそ清々しい。綱のよじ登りも凄い。裏のない賭けをする惚けたヴィクトリカとわあわあ言う久城、事務所や記者見習いへの繋がり、歓迎する瑠璃が良い。

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    2018年10月12日
  • GOSICK RED

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    ヴィクトリカはサボりたがりな私立探偵に、久城は新聞記者になったニューヨークでの新章。ギャングたちを殺した犯人探しを瑠璃の幼い息子を人質に要求するマフィアに、暗示をかける心理学者。大統領候補暗殺阻止に動いたことでヴィクトリカに固執する新たな因縁も結ばれたよう。じゃれ合うようないつもの二人が微笑ましい。

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    2018年10月12日
  • GOSICKs IV ──ゴシックエス・冬のサクリファイス──

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    七巻の後、冬期休暇前日の人間チェス大会の日の学園での本筋の隙間を埋めるような交流。グレヴィールと幼なじみ婦人、ゾフィとセシルの日常、アブリルと穴にはまったヴィクトリカ。ブライアンによる救出前後の彼に秘密の存在を明かすメイド等。繰り返されるどさりと落ちる雪の描写が学園の賑わいを吸い取るようで染み入る。

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    2018年10月10日
  • GOSICK VII ──ゴシック・薔薇色の人生──

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    父ブロワ侯爵に召喚されグレヴィールに連れられトランクのセシルに付けられながら首都へ向かうヴィクトリカと、ゾフィと後を追う久城に、人気の王妃の死の秘密。昔劇場で踊り子をしていたコルデリアや鎖に繋がれた出産前後、双子のブライアンによる救出。芝居の舞台裏が賑やかで良い。遠く思い合う母娘も胸に染みる。

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    2018年10月10日
  • GOSICK III ─ゴシック・青い薔薇の下で─(ビーンズ文庫)

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    風邪を引いたヴィクトリカを残し巨大な高級デパートを訪れた久城が遭遇したそこで消える人々の謎。電話だとあっけらかんと口が悪くなる久城と基本的に口の悪いヴィクトリカのコンビが微笑ましい。着物を喜ぶヴィクトリカも可愛い。迷路花壇の奥にあるお菓子の家のような彼女の家がメルヘンで夢に溢れていてうっとりした。

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    2018年10月10日
  • GOSICK II ─ゴシック・その罪は名もなき─(ビーンズ文庫)

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    新聞の広告欄に呼び出され訪れた隔絶された山間の小さな村の夏至祭で、ヴィクトリカの母の無実を証明する。主役コンビの可愛さがとにかく良い。お風呂の歌をうたう間の抜けたヴィクトリカも可愛い。ダークさとキュートさがどちらも美味しく、声色が七変化する不気味さも併せ持つメイドのハーマイニアの濃さにもそそられた。

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    2018年10月10日
  • GOSICK II ──ゴシック・その罪は名もなき──

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    実に退屈だ/ 頬をふくらますヴィクトリカ以外に得るべきものはない/ しかし、わずかに感じさせる雰囲気の良さを認めないわけにはいかない

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    2018年10月08日
  • GOSICK III ──ゴシック・青い薔薇の下で──

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    可もなく不可もなく/ 傑作では決してない、しかし暇をつぶせる程度のクォリティは持っている/ 今回は特に安楽椅子探偵だった/ 終盤、カーテンが閉まっているからこそ見つけたあの部屋で、雲が晴れて月明かりが中の人間を照らすの描写に違和/

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    2018年10月08日
  • GOSICKs IV ──ゴシックエス・冬のサクリファイス──

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    リビング・チェスの裏側で語られていた話。

    前回と違って、そこまで主人公と狼は接触してません。
    時間は繋がっているものの、話はまったく。
    そしてまた、英国留学少女はルームメイトに迷惑かけて
    すごい勢いで遊んでます。

    何故あの警部の髪型はああなのか。
    何故部下の彼らはずっと手をつないでいるのか。
    そんな謎も解けた2話分。
    3話目では、いちいち話の腰を折って
    人を殺して幽霊話にしようとする英国少女。
    そして…狼の母親がちらり、な話。

    皆が皆、荷物を抱えて帰省の支度。
    この後、何が起こるのでしょう…。

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    2018年10月05日
  • GOSICKs III ──ゴシックエス・秋の花の思い出──

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    花とケーキと読書の短篇集、プラスおまけ。

    持って行った花にまつわって本を選んで。
    同じ内容を読んでいるはずなのに、その結論には
    まったく至らないという…主人公と同じ脳内(笑)
    4話ぐらいでした、どういう落ちになるのか
    理解できたのは。

    1話目の薔薇、2話目のチューリップ
    4話目のエーデルワイスはともかく
    3話目のマンドラゴラは…花?

    おまけの英国からの留学生の女の子の話は
    迷走しかしてない思考回路話でした…。
    主人公、ご愁傷様です。

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    2018年10月03日
  • 赤×ピンク

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    世界観がなかなかフィクション性強いが、女の子たちの内面、心情面が緻密に描かれていておもしろかったなあ、
    まゆ14歳が、息苦しいここでしか生きてはいけないという考え、とても共感できました。

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    2018年07月16日
  • ばらばら死体の夜

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    ネタバレ

    私の男以来の桜庭さんでした。

    描く世界観と、男と女の関係、性描写、どれをとっても一級品です。しかし、好みは分かれるかなと。私はとても好きです。このどうしようもない人間感が。

    消費者金融を題材にはしてますが、根幹にあるのは人間の底知れぬ哀愁。人はこんなにも落ちぶれるし、生きるのはこんなにも大変なのだということ。砂漠の人生は哀しすぎますね…。

    解の殺人の動機が語られないのがまた我々読者の想像を駆り立て、人の心の闇を感じさせますね。狂っているのに、狂ってる描写はない。あくまで裕福な妻をもらい、その箱庭に閉じ込められている解の心情だけ。人を殺すということに対して強く焦点を当てないのが、個人的には

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    2018年07月09日
  • GOSICK PINK

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    表紙がかわいかったので読んでみることに。事前に何も調べなかったのがいけなかったのだが、途中でシリーズ物だと気づく。、物語としては少し物足らなかったけど、新世界の情景描写のいい意味でのちょうどよいわかりづらさが、町並みを想像したくさせてくれて、その点は非常に楽しかった。

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    2018年05月17日
  • 荒野

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    鎌倉が舞台の本ということで手に取り、荒野を取り巻く環境が、もうめちゃくちゃ気になって、この後どうなる?っていうドキドキを最後までキープして読めました。その後の荒野と悠也どうなるの!?あえて言わないところが、逆にいい。いろいろ想像します。

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    2018年01月28日
  • GOSICK GREEN

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    ネタバレ

    題名色予想から気になっていた!なるほどお札の色、そしてセントラルパークの色か。予想外れたけど、納得出来た。
    お札たちの断篇がそれぞれ個性あっておもしろい。そういう風に見えてるのかも。
    そして何よりもヴィクトリカと一弥の仲の良さ。ニコとの初めての仕事っていうのもあり、なんかREDのラスト思い出したら余計切なくなるじゃないですか。階段を登るところで、旧大陸の頃の2人の話をするのが印象的。特に、ヴィクトリカが一弥の足音を待ってたっていうのが。いつも階段で登ってたもんね。

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    2018年01月12日
  • ほんとうの花を見せにきた

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    竹から生まれた吸血鬼バンブーに救われた少年。
    心優しきバンブーとの楽しくも奇妙な
    共同生活が始まるが、バンブーにとって、
    人間との交流は何より大罪で…。郷愁を誘う
    計3篇からなる大河的青春吸血鬼小説。

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    2017年12月14日
  • ほんとうの花を見せにきた

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    ネタバレ

    金原瑞人いわく、ニール・ゲイマン「墓場の少年」、キプリング「ジャングル・ブック」。
    人ならざる者に成長を助けられた少年が、社会に戻るという話型。
    萩尾望都「ポーの一族」あるいはアン・ライス「夜明けのヴァンパイア」すなわち「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」。
    出だしだけはリュック・ベッソン「レオン」。
    バディのイメージとしては吉田秋生「バナナフィッシュ」くらいの青年。
    (ちなみに後日談「ほんとうの花を見せにきた」は映画「ロリータ」を連想するところあり。)

    そもそも「パンパイア」→「パンブー」という、語感の連想の発想の勝利。

    バンブーは冷たい。生者は熱い、火を持っている。
    バンブーは掟によ

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    2017年11月23日
  • 推定少女

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    ネタバレ

    これを読んで、アラサー主婦はきんぴらごぼうを作るためにしぶしぶ千切りを始めるのであった。
    家出少女の奇想天外で不思議な体験を描いたハイスピードでポップでちょぴりダークな雰囲気が漂った小説。今の生き方に失望している少年少女たちの逃亡劇。ファンタジー展開に振り回されながら着地するエンディングは3種類。
    思春期の溢れんばかりのキモチが表現されていて、懐かしく思う反面、もっとやりようがあったと思うのは完全に大人側の視点によるものですね。
    エンディング2,3のような現実的な収まりはハッピーエンドであることは間違いないのだけど、エンディング1のように少女たちが子どものままでいるエンドが小説として美しく心に

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    2017年10月15日
  • GOSICK V ─ゴシック・ベルゼブブの頭蓋─(ビーンズ文庫)

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    ヴィクトリカの母親・コルデリアが登場。えっと、この人は死んだのでは無かったのだね。話自体は6巻に続く。

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    2017年09月29日