桜庭一樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
個人用読書メモ
・物語はいよいよクライマックスへ。ついに「二度目の嵐」(おそらく第二次世界大戦を表している)がやってきた。
・ヴィクトリカはブロワ侯爵によって幽閉され、「オカルト生物兵器」として利用された。今でいうスーパーコンピューターまたは人工知能的存在である。皮肉なことに、オカルトの最も対極にある科学であった。
・強制帰還した一弥も、二人の兄に続いてついに出兵することになる。
・ブロワ侯爵は、ヴィクトリカから伝えられる「神託」をもとに国王に取り入ろうとする。ヴィクトリカをさんざん利用したあげく、死なせようとする。ヴィクトリカを助けるために登場したのが、コルデリアとブライアンであった。 -
Posted by ブクログ
時は江戸時代、山で猟師をしていた浜路は身寄りを亡くし、都に住む異母兄・道節を頼りに山をおりてきた。その頃江戸では伏と呼ばれる犬人間なるものが世間を騒がせており、狩れば懸賞金が出るという。
兄と共に伏狩りをすることとなった浜路は、伏にまつわる不思議な因果に巻き込まれていく。
もちろん本書はタイトルの通り、かの曲亭馬琴による南総里見八犬伝を下地としているが、まったくの別物として楽しめるつくりとなっていて、しかも捕物としてのハラハラ感や伏や浜路にまつわる人情モノとしての部分があって、終始楽しめた。
元となっている南総里見八犬伝もいつか読みたいな。江戸時代にこんなにファンタジックでここまで語り継がれ -
Posted by ブクログ
本の前半分が小説で、後ろ半分がインタビューという構成で、小説部分の短さに驚きました。
「道徳という名の少年」はいくつもの時代にまたがる昔話のようで面白かったです。代々の一族は美しいかんばせを持っていても、晩年凄く太るのも興味深いです。道徳には打ち勝てずとも、楔は打ち込めた気がします。
インタビューも面白かったです。既読の作品も、未読の作品もわくわくしました。「私の男」の構成は『ペパーミントキャンディー』なんだ、ソル・ギョング観ねば。
桜庭さん、小説もかなり読まれると思っていましたが、映画やドラマもかなりご覧になられてて範囲が広いな…すてき。未読の作品を読みたくなりました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレヴィクトリカ、グレイウルフ探偵事務所開業。
ニューヨークで銀行強盗がさかんだったのは、数十年前。その主犯格KIDが刑務所から釈放された。もう老人なはず。
元気すぎな老女の同窓会。暗躍する孤児院の子たち。
あいかわらず、ヤク中で苦しむヴィクトリカ。老人にポプリをもらう。ポプリを嗅ぐとどうやら効くらしい。
銀行強盗、もちろん未然に防ぐ。
ヴィクトリカが今回手に入れたのはポプリ。
クレヴィールへ手紙を書く。容姿端麗を武器にヨーロッパで俳優してるクレヴィール。それを受け取った彼は、ニューヨーク行きを決意する。
クレヴィールの人気競演俳優がヴィクトリカのもとに。退屈だから引き受けるよ、とヴィクトリカ。
-
Posted by ブクログ
ネタバレわくわくしながら読み進めた。これが一番最初だね。
船旅でニューヨークへやってきたヴィクトリカと久城。ヴィクトリカ、薬漬けにされてたから体調不良。入国できないかと思えば、まんまと入国。
この巻では、ヴィクトリカはふと体調不良。くすりこわい。
新大陸に移民としてやって来たラーガディア。一代で財を築き、アポカリプスタワーを作る。孫は誰もが呆れるオタク。アメリカンSFな美少女が悪を倒すコミックを共同執筆者と書いてる。これが、ヴィクトリカそっくり。
で、パーティに呼ばれる二人。爆弾テロに巻き込まれる。
アメリカンな車に乗ってヴィクトリカと久城参上。
ヴィクトリカがここで手に入れるのが、金色のトカゲのパ -
Posted by ブクログ
ネタバレ時系列でなく、発売日順に読む、と書いたくせに、BLUEより先にこっちを読んでしまった。
瑠璃の家に居候し、じょぶとほーむを探す久城。
新世界に来て、自分の存在価値が壊れたヴィクトリカ。
今回のヴィクトリカは、マンホールにはまって久城からはぐれ、団子が落ちてきたから食べれば無銭飲食となり、ブタバコに入れられる。自分の住所も言えず、顔はキレーなのにかわいそうな子認定。
軸は、ニューヨークのボクシング対決と、戦時中の殺人事件。
じょぶとほーむを見つけた久城。
探偵事務所をすることになったヴィクトリカ。忙しい新世界も、まだまだ謎を解明したい人々はいるようで。