堀江敏幸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
竹取物語・伊勢物語・堤中納言物語・土佐日記・更科日記
どれも学校で古典や歴史で学んだ物語ですが、一度も
読んだことがありませんでした。(絵本とかあらすじみたい
なものを除いて)
初めて読みましたが、現代と異なって違和感のある部分
もありますし、想いのほか現代でも共感できる部分も
多く面白く読めました。現代訳が秀逸であったことも
要因だろうと思います。
中でも、伊勢物語の和歌と話しの内容の奥深さ。単なる
恋愛だけではなく人とのつながりを大事にしてきた文化
が垣間見える部分。
堤中納言物語の短編小説のような、また現代でも共感できる
家族や仲間での何気ないやり取りの記載。
土佐日記の紀行文としての情 -
Posted by ブクログ
森見さんの話が聞きたくて講演会に行って、欲しくなって買った本。森見登美彦さんの「竹取物語」は、確かに森見さんらしい。ファンタジーで、竹林が出てきて、美女も出てきて、そして男たちが片想いをする。川上弘美さんの「伊勢物語」は、授業でやった文章が出てきて懐かしい。在原業平すごい笑 中島京子さんの「堤中納言物語」は、歌の訳も三十一文字にしているのがすごい。こんなに楽しい物語だったんだと驚き。堀江敏幸さんの「土左日記」は、ひらがなで訳して貫之の考えを示すという独特の訳。江國香織さんの「更級日記」は、これも授業でやった文章が懐かしい。歌の訳など工夫されているのが伝わってきました。
古典文学のエキスパートで -
Posted by ブクログ
堀江敏幸さんの手による土佐日記の現代語訳。
紀貫之が国司として過ごした土佐から帰京する旅路を描いた紀行文で、最古の日記文学といわれ、当時は女性文字とされた仮名で記したことは、学校で学んだとおりですが、オリジナル表記が現代標準と異なって「土左」であることを今さら知りました。
何か意外な事件が起きるわけでもなく、旅の道程が坦々と記述されるだけなのですが、その中にあっても貫之のひたすらに強い望京の想いと土佐で愛娘を失った悲しみが際立っていて、彼の人となりに触れられた気がしました。
歌仙とされるだけに、日記内にちりばめられた和歌の響きには流石と思わされます。そのことが、和語(大和言葉)の柔らかな美 -
Posted by ブクログ
ネタバレ初期から晩年までの作品から「人生の陰翳を描き出す精選六篇」を、編者堀江敏幸が、著者の生誕100年を記念して選出した、全二巻の、まずは前篇とのこと。
堀江が心がけたのが、「できるだけ幅広い時期から選出すること」と、「相通じる要素のある作品を二作ずつ組んで流れをつく」ること、「その色合いと感触で陰と陽にふりわけること」だったとか。
前篇にあたる、本書『鳥たちの横切る空』は、陰のほう、翳り「Ombre」だとか。
自分的には、おそらく次の陽の「Lumiere」のほうが好みかなと思うが、さて、どうなるか。
戦争の陰、影響を受ける時代の作品が並ぶのは、単なる偶然ではなかろう。
「しかしおれたちは本当に