亀山郁夫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
みんみん激推しの『罪と罰を読まない』を読むにあたり、『罪と罰』を知らなくてもめっちゃ面白いとのことでしたが、みんみんと同じじゃつまらないじゃないかねワトソン君
というわけで読まない言うてるのにあえて読むという天のジャッキーなスタンスで読み始めた『罪と罰』ですが思いのほか面白くてなんか得した気分
たまたま寄ったスーパーが特売日だった気分(違う)
久しぶりに着たコートのポケットに百円入ってた気分(違う)
さて罪も罰も続くといった感の第二巻ですが、なんといっても罪を犯したラスコーリニコフと対決する予審判事ポルフィーリーに惹かれましたよ
どこまで確信をもってラスコーリニコフと対峙しているかは伏せられたままですが、彼の方がすこい上手なような気がしますし、この二人の心理戦がすごい面白かったよね
また、この二巻ではラスコーリニコフが罪を犯すに至った潜在的な動機が明かされるんですが、選民思想的な感じがもうどんどんラスコーリニコフから心離れさせられます
同時にラスコーリニコフの善なる部分もこれでもかってほど押し付けてくるので、どう思ったらええねん!という迷路
そしてさらに重要度を増してきそうな登場人物たちがガンガン深掘りされていくことで物語は混迷の一途
どうなるの?! -
Posted by ブクログ
興奮した
面白いのだ!遠い昔の少年時代に読んだときはちんぷんかんぷんだった記憶が薄らとある
途中で投げ出してしまったような気もする
国語のテストの問題文でしかない物語だった気がする
しかし今回は分かる、分かるというかちゃんと面白い
すばらしい新訳のおかげなのか、自分が人生経験を重ね渋みのある大人の男に成長を遂げたのか
もちろん後者に決まっている
ミルフィーユのように経験を重ねいやミルフィーユは甘いからこの例えは違う
主人公ラスコーリニコフはとにかくいかれている
最初からそうだったのか、なにかの罰としてそうなったのかとにかく支離滅裂だ
その支離滅裂な心理描写がとんでもなく巧みだ
とてつもい説得力だ
いかれた男の心理など経験したことないので分かるはずもないのに、それはこういう心理に違いないと思わせる
すげーなドストエフスキー! -
Posted by ブクログ
ネットでHeveneseのラストトークを見ていて、本書に言及があったので購入。令和の語源である万葉集をほとんど知らなかったので、とても興味深く読んだ。8人の著者の、改元をきっかけに書かれた万葉集に関するエッセイ集。
鈴木大拙は「日本人の霊性」の中で万葉集を「稚拙」だとか「幼稚だ」とか、あまり良い評価をしていなかった。しかしながら本書から万葉集の他の歌集との違いがわかり、納得した。
曰く、万葉集には中近東的な雰囲気がある、とか、万葉集は文字ではなく大和言葉の響きを口にうたうための歌集である、とかなどと言うように書かれていた。また万葉集には代作という表現があるとの事。これについては日本人が原作を尊重しつつも模倣する、現代のコミケの同人誌の根底にあるものの起源のように感じた。模倣は多文化では真似や盗作だが、万葉の代作からくる日本の「なぞらえる」とか「あやかる」文化は、まねる、まなぶ、につながるのではないかと思った。
星四つ。 -
購入済み
話が動いてきた
あい変わらず登場人物の感情や行動はよく解らないところがあるが、
まぁ現実世界でも他人の考えてることは解らないのだから
そういうものかもしれない。
話が動きだして面白くなってきた。
マルメラードフの件はなんとなく身につまされるものを感じる。
それはともかく、ラスミーヒンはいい奴だ。 -
Posted by ブクログ
池田健太郎訳 中央公論社で検索したが、探せなかった。たぶん内容に違いはないと考えての感想。
最初はアリューシャの話だが、性格がよくわからない。周りはアリューシャの純真さ、崇高な心を褒め称えるが、読んでいて、よくわからない人物。
だが三巻は大半がミーチャの話。異常なほど真面目なのか、乱暴者なのか、金銭感覚がないのか、独りよがりなのか、精神異常者なのか、異常性のある人物。すべてが大袈裟だ。周りの人物も同じだ。とうとう裁判で父親殺しの有罪判決で、監獄へと護送されるところで終わる。
ただ、不思議なのは、全部の場面がクライマックスのような作品。そこがドストエフスキーの凄いところか。ミーチャもアリューシャも作者そのものの性格。自分の心を書いたのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ドストエフスキーの本、以前挑戦した時は名前の法則の難しさ、(リーザとエリザヴェータは同一人物か?)などが把握しづらく挫折したが、本書の巻末の「読書ガイド」にて解説が添えられている。
ヴェルホヴェンスキー氏とワルワーラ夫人の関係がよくわからず、不思議だった。はじめは夫人の子供の家庭教師だったのか?とも思うけど、もう子供たちは大きくなり独立したりしているのに、未だに同じ屋敷に住んでいる。ハンサムなヴェルホヴェンスキーの服装にまで口出しして恋人のようにも見えるけど、姪との結婚を勧めたり。距離が近いパトロン?うーん。変な関係。
夫人の息子スタヴローギンとヴェルホヴェンスキーの息子ペトルーシャが登場するとちょっと面白くなってきた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレムイシキン公爵とアグラーヤの諍いはアグラーヤがハリネズミをプレゼントして収まる。公爵を紹介するために開かれたエバンチン家主催の夜会で、公爵は恩人・パヴリーシチェフの改宗の話を聞いて興奮、自説を弁じたのちに発作を起こし、中国製の花瓶を割ってしまう。
アグラーヤとナスターシヤが面談、2人はロゴージンとムイシキン公爵の前で言い争いになり、公爵はナスターシヤと結婚することになるものの、結局は結婚式当日にナスターシヤはロゴージンと逃走、加速して悲劇的な結末へと向かう。
本筋は悲劇的ですが、途中に入るコミカル部分もかなり味があり面白かったです。4巻では、著者が「凡庸な人間」とするガヴリーラ・イヴォルギン、およびその父親・イヴォルギン将軍が目立ちます。
恋愛小説と言われますが、昨今の恋愛小説とはまったく様相が異なり、暗喩に次ぐ暗喩、当時の社会状況、常識、善意の在り方も異なるため、そこに自分を落とし込む作業がなかなか難しかったです。
4人の恋愛、ですが主人公のムイシキン公爵以外のナスターシヤ、ロゴージンにはあまり出番がなく、アグラーヤは3巻から目立ってくるというのも、現実の恋愛とはそういうものでしょうけど、創作物としては珍しいのではないでしょうか。
巻末の読書ガイドがなければスルーしてしまう箇所が多く、私にはキリスト教的思考と素地がないので、浅い読み方になってしまいました。
とりあえず4巻まで完走できて一安心。『カラマーゾフの兄弟』は挫折しました…。いつか再読読したいですね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ3巻で目立つのは幼さが残るもう1人のヒロイン・アグラーヤとイッポリート。
ムイシキン公爵を含む、エバンチン家の別荘に集った人たちは野外コンサートに行くが、会場にナスターシヤが現れる。大騒ぎになる中、ロゴージンがナスターシヤを連れ去る。公爵の誕生日祝いでイッポリートは「わが必要不可欠な告白」を朗読、ピストル自殺を試みるものの失敗。ムイシキン公爵はアグラーヤから受け取った手紙の指示通りアグラーヤとベンチで落ち合い、ナスターシヤからアグラーヤ宛の3通の手紙を受け取る。公爵が別荘に戻ると、レーベジェフから現金が奪われたと報告される。その後、一人になった公爵はナスターシヤから別れを告げられる。
イッポリートの告白には5~7章が費やされている。「ご安心ください、朗読にかかるのは四十分、いや、せいぜい小一時間ですから…。」(P153)長いよ、厨二病が過ぎるよ、イッポリート…。
ナスターシヤは相変わらず少ししか出てこない。ロゴージンの出番も少ない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ作者が語り手となり始まる第2巻。第1巻の半年後から始まる。この半年の間の出来事は後から薄っすらと提示される。
遺産を手にして大金持ちになったムイシキンは公爵はロゴージンと再会し十字架を交換するが、ホテルでロゴージンに襲われ癇癪の発作を起こす。別荘に移り住み、訪問客に囲まれた公爵の前に、遺産の正式な相続人と自称するブルドフスキーが現れるが、公爵はそれは虚偽であると釈明、その後ナスターシヤが突然現れて去っていく。
この2巻で目立つのは前半はロゴージン、後半はガヴリーラの弟の友人イッポリート。特にイッポリートは結核を患い、あと数週間の命というところだが、お金を貸してくれる叔父(レーベジェフ)に悪態をつき、ブルドフスキーとともにやってきて演説を始める。その内容が自分勝手を極めた内容で共感できない…。
巻末の「読書ガイド」を読まないとアグラーヤが朗読する詩の意味がさっぱり分からないので、巻末は読むべきですね。
ロシア作家ウリツカヤが「第二部には、若干、辟易させられるところがある」(P360)と言うだけあってこの巻はやや冗長と感じました。