亀山郁夫のレビュー一覧
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ネタバレ<登場人物>
ヴェルホヴェンスキー氏
ワルワーラ夫人
ニコライ・スタヴローギン 奇行がある。
アントン・G わたし 物語の語り手。
リーザ リザヴェータ・ニコラーエヴナ
ダーリヤ
キリーロフ
レビャートキン大尉
シャートフ
リプーチン
ペトルーシャ ヴェルホヴェンスキー氏の息子。
プラスコーヴィヤ リザヴェータの母。
ワルワーラ夫人の性格
”夫人が何にもましてがまんできなかったのは、裏にまわってこそこそと陰口を叩くやり方で、つねに正々堂々とした戦いを好んでいた。” (p390)
【物語】
ワルワーラ夫人とヴェルホヴェンスキー氏との関係で話は進んでいく。
ワルワーラ夫人の勧めで、ヴェル -
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ロシアの作曲家を概観。
グリンカは、ロシア音楽の西欧化の役割を果たした。ロシアの内容を西洋の形式によって、ロシア文化と西欧文化を融合した。バラキレフが音頭を取り、1860年代に登場した五人組は、より民族的な色彩の強い音楽創造をめざした。五人組は、国家のアイデンティティを強調するため、ロシア中世の歴史と、ロシアの文化が本質的に帯びている東方的な性格に注目した。彼らが共同戦線を張ることができた背景には、同時代の革命運動であるナロードニキ運動に共感を寄せていたことがある。その運動が1870年代に入ると、急激にラディカル化して、五人組は独自の道を歩み始めた。
ボロディンはグルジア皇太子の非嫡出子と -
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文学や編集に携わる8名の手による万葉集エッセイ集、といえばよいか。
出だしから中西進氏による『旧約聖書』と『万葉集』のリンクが展開され、度肝を抜かれる。良き文学とはほかの文学と共鳴するものとはいうが、まさかそんなところと響き合うとは。しかも万葉集の第一人者の一人中西進氏からそんな。おみそれしました。
川合康三氏の「山上憶良と中国の詩」、高橋睦郎氏の「いや重く謎」あたりは若干硬めの印象を受けるかもしれないが、基本的には一流の文化人たちによる平易な万葉集エッセイである。いや平易と言ったが完全に万葉集知りませーん何書いてあるんですかーな人には向かないかもしれない。ちょっとは齧った人向け。だが、ちょっ -
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怒涛の展開だった。なんともやりきれない話なのだけれど、引き込まれた。
相手のことを思うがゆえに、二人にとってよくない方向に進んでしまうのは、どこに原因があるのだろうと考えてしまう。素直に享受すればよいのに、どこかで自分を卑下してしまうのか、傷つくことに快を得るからなのか。
純粋な気持ちにも、いろいろな表れ方があるのだなあとも思った。周りの人にとって気持ちのいい表れ方もあるし、表裏がなくても苛立たせる表れ方もあるし、陰湿で苛烈な表れ方もある。表面だけでは内面はわからないし、内面が同じでも表面は異なることがある。
そういう人間の性質も、小説が尽きない要因なのだろう。