吉川英梨のレビュー一覧
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アゲハは、したたかでした。
さすが“エンタメ系警察小説の旗手”ヨシエリさん。(ひまわり師匠のレビューより拝借。)
もちろん、冷静に考えると「さすがにそれはないでしょう」と思うところもあります。
それでも不思議と引き込まれてしまうのが、このシリーズの強さなのかもしれません。
物語に登場するいくつもの夫婦と子供たちの行く末を心配したり、いっそ別れてしまえと期待したり。
上下巻の長編でしたが、最後までしっかり楽しませていただきました。
最初の劇団内の事件には妙な既視感があって、
「何だったかな」とずっと思い出そうとしていたのですが。
古畑任三郎だったのか、
それとも昔の二時間サスペンスだったのか。
結局思い出せず、少しだけもやもや。
まあ、そこは諦めることにしました。 -
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アゲハが名前を変え、顔を変え、日本へ帰還した。
同時に発覚する女性の死体遺棄事件と、警察官子女誘拐事件。
物語は、原麻希シリーズの原点ともいえる「アゲハ事件」八年前の悲劇の再来から始まります。
久しぶりの読者、すぐ忘れてしまう読者の私にも配慮して、アゲハ事件の経緯が時系列で丁寧に語り直されるため、物語の流れを無理なく思い出すことができる構成になっています。
そして興味深いのは、ここ数作やや家庭的な姿が目立っていた原麻希の夫・則夫。
アゲハ解放当時に関わる、これまで語られていなかった秘密が浮かび上がってくる。
さらに、則夫の中東赴任という設定がこの局面で物語に絡んでくるあたり、シリーズ全体の構想の長さに感心させられる。
どこまで先を見据えて配置された伏線なのかと思わず考えてしまう。
しかも 文庫は2018年刊行で10年近く経っても
現状と中東情勢に進展がないことに驚きつつ
では、下巻へ。
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シリーズ3作目。
訓練中の相模湾に現れた火災船は搭載した燃料が爆発し、沈没。
船内には船主根本孝也の父、誠治の焼死体があった。
海保の刑事美波の捜査に協力する海蝶忍海愛。
捜査線上に浮かぶ孝也の息子利久は、愛の恋人純平の友人だった。
東日本大震災で母を亡くした愛同様、利久は小6の時に衣旗漁港で被災し、眼前で母を津波に奪われていた。
明治以来幾たびの津波に襲われた衣旗。
周囲の尊敬を集める祖父誠治の裏の顔と性的被害に遭い人生を狂わされた孫利久の苦悩。
事件の背景には悲劇の連鎖と誠治の業があった。
利久に寄り添おうとする純平と愛たち忍海親子。
愛をサポートする巡視船の仲間たちは健在。
作者がシリーズ3作目にこのテーマを選んだのにはどういう背景があったのだろうか。 -
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原麻希 第4弾
至上最凶の犯罪脚本家、通称“背望会リクルーター"を逮捕するという使命を受けた警視庁捜査一課所属刑事・原麻希。彼女の元に、河川敷でリクルーターの自殺体があがったとの連絡が入る。他殺を疑い、捜査を進める麻希だが、テロ集団背望会のフォロワーを名乗る「続・背望会」から、囚われのテロリスト・アゲハの釈放を要求する脅迫メールが届き……。
あまりの内容の複雑混雑煩雑さに 小説紹介文を引用させていただく。
よしえりさん 凄いなあ
主人公のハラマキは、いつものヨシエリさんの描く女性だし
ラストを迎えるまで、何回も事件が回転するし
元恋人は、優しいし
現夫は、怪しいし
犯人リクルーターは、妖しいし
シリーズをある程度まとめて読まないと
関係性が複雑で忘れがち。
珍しく 登場人物メモ書きしました。 -
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ネタバレ新人女警の宮武エミは、11年前、親友が巻き込まれた一家惨殺事件の唯一の目撃者だった。東京・八王子警察署の交番勤務となったエミが少しずつ事件の真相に近付いていく、というお話。
ミステリーなのに交番勤務か、、と思って読み始めましたが、読み終わってみるとこの交番勤務という設定がものすごく効いてくるというか、読後感にグッと深みを持たせてくれました。
勿論フィクションだけど、リアルを追求したが故の物語の締め方とでもいいましょうか、主人公が清廉潔白なわけでもなく、かといって主人公補正があったりスーパーマン的なポジションでもないのがまた良い(読み終わるとここがグッとくる)
大筋はありながらも、いくつかの章に分かれているところは結構「半沢直樹」に近い構成になっていますが、同じように実写化しても面白いのでは?と思いました。