吉川英梨のレビュー一覧
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ネタバレ碇と礼子がたった4ヶ月で離婚や、日下部と東子が結婚と出だしからびっくり箱でした。
碇の長女・瑞希が急に碇の元へやってきた経緯と、母親である美沙子があまりに家庭に無関心なのが、今回の悲劇を招いたんですよね…
碇は刑事としては優秀かもしれないけれど、最初の結婚は奥さんが男まさり、次は女!って感じで、あんまり結婚運ない気がしました。1番の原因は碇の家庭を顧みない性分なんでしょうけど。
その中でも、仕事にも理解があり、碇を心から尊敬している礼子の存在は大きかったのに、理由が理由でスピード離婚。切なかったです。
瑞希か落ち着いたらヨリ戻してくれそうな感じがしてホッとしました。 -
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ネタバレついに恋人同士になった碇と礼子。なんだかんだ言って礼子にベタ惚れな碇に周りが失笑。そんな中、斧が頭部に刺さった遺体が発見され…
豪華客船を舞台に絡み合う悪意。
根底にある憎悪がまさか、福島第一原発にまで発展するとは思いませんでした。
壮絶な作業にゾッとしつつ、その中で作業していた人が現実にいたのも事実で。フィクションと判っていても何とも言えない空虚感が漂いました。
碇と礼子も本当の意味で絆が生まれて良かったけど、何か碇がこれ以上家族増やせない発言が微妙にひきました。刑事としては優秀なんだろうけど、家族としては憎悪の対象なのは判る気がしました。 -
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「桜の血族」続編。
前作で向島一家の総長向島春刀が実の父であるとわかった警視庁組織犯罪対策部暴力団対策課の女刑事桜庭誓。
前作では育ての親にして伝説のマル暴刑事桜庭功や元マル暴刑事の夫との関係を中心に描かれたが、本作では父春刀と母菊美の出会いや桜庭の養女となったいきさつ、春刀が片腕を失うことになった状況などが壮絶なサイドストーリーとして語られる。
本筋は東西に分裂した関東吉竹組と本家吉竹組の血で血を洗う抗争のその背後に見え隠れする春刀の姿。
殺し屋としての高名を利用し両組長に接近し、謀殺、自ら再統一した新生吉竹組の総長に襲名することで全面抗争を防ぐ。
同じくヤクザ物を得意とする大沢在昌 -
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ヨシエリさん暴発系の一冊(あと何系があんねん)
えー!そこまでやるの?というのがヨシエリさんの描く女刑事なんよ
もう無軌道に突っ走る!
一方男刑事はというとしっとりと泣かせにくる
これはヨシエリさんしっとり系
ヨシエリさんコンプリーターのわいが名付けたので、これで決まりにします
いやー、そうかマル暴かー
あー暴力団専門の刑事さんのことね
ヨシエリさん向きの素材だわー
そして相変わらず勉強熱心でよく調べてはるわ
もうあり得ないくらい無茶苦茶しといて、抑えるとこ抑えとんのよね
こんな刑事おらん!に一抹のリアリティを振りかける
これがヨシエリさん
そして、シリーズはまだまだ続きそう
桜、 -
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五味と高杉の最強ペアの53教場は良かった〜
。゚(゚´Д`゚)゚。
なのにそれに比べると、この01教場はどーなってるの!?
ったく!
53教場出身のあの塩見が助教官を務め、甘粕仁子が教官を務めるこの教場は大丈夫か!?
塩見はがんばるのよ
さすが53教場出身だけあって熱血漢をもってがんばるのよ
だけど、問題は甘粕仁子なのよ
かつては元気印のニコニコ仁子ちゃんとか呼ばれてたくせに、なにその愛想もない、元気もない、やる気もないみたいな態度
ったく!
こんな教官、こんな教場だと学生たちが可哀想だわ!って思いながら読んでいました
が、、、
仁子ちゃんが抱えていた秘密が明らかになると -
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愛と暴力に満ちた物語『桜の血族』の続編『菊の慟哭』です
グロくて、エロくて、泣ける…
こういう話は大好物です
娘の桜庭誓は女マル暴刑事
『桜の血族』では、暴走し、刑事の道を踏み外し、闇落ちしてしまうのではとハラハラした展開もありましたが、本作ではちょっとブレーキがかかったかな
だけど、誓は暴走してなんぼです
ブレーキなんていらない!
父親の向島春刀はヤクザ分裂抗争の中心にいる片腕のヒットマン
かつて決死十四人衆と呼ばれ恐れられた暗殺・拷問集団のひとり
この向島春刀がカッコいいんだな!
性は違うがこのふたりは正真正銘の親子です
ふたりはなぜ離れ離れになってしまったのか?
向島春 -
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もの凄い物語に触れた後、色々な言葉が浮かぶが本作は圧倒的である。小学生失踪事件に端を発する警察小説だが、夜に読んではいけない。結末が気になって手が止まらなくなるからだ。
事件に当たる捜査員たちの緊張感はもちろん、被害者家族に吹き付ける誹謗中傷、顔のない悪意まで満ちているのは吐き気がする。胃の中に剣山でも入れられたような気持ちになった。
一欠片の容赦もなく、吉川は人間の悪意を、それに触れた人間がどうなってしまうのかを描き出す。それに立ち向かうにはどれだけの強さがないといけないのかも。それらの存在感は確かだ。読後、物語の中にいた人々の顔が浮かんでくるよう。