吉川英梨のレビュー一覧

  • 月下蝋人 新東京水上警察

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    ネタバレ

    碇と礼子がたった4ヶ月で離婚や、日下部と東子が結婚と出だしからびっくり箱でした。

    碇の長女・瑞希が急に碇の元へやってきた経緯と、母親である美沙子があまりに家庭に無関心なのが、今回の悲劇を招いたんですよね…
    碇は刑事としては優秀かもしれないけれど、最初の結婚は奥さんが男まさり、次は女!って感じで、あんまり結婚運ない気がしました。1番の原因は碇の家庭を顧みない性分なんでしょうけど。
    その中でも、仕事にも理解があり、碇を心から尊敬している礼子の存在は大きかったのに、理由が理由でスピード離婚。切なかったです。

    瑞希か落ち着いたらヨリ戻してくれそうな感じがしてホッとしました。

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    2025年12月07日
  • 海底の道化師 新東京水上警察

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    ネタバレ

    念願の警察官になった礼子だったが、予想外の水難救助隊へ異動となり、不満を抱えていた。そんな中、単独で事故貨物線の救難に向かった礼子は捕えられてしまい…

    碇が礼子に言った、「何者なんだ」がとても印象的でした。
    海技職員、水難救助隊、刑事の真似事。全てが中途半端で上官の「電柱」こと高嶺東子にしごかれている理由を即座に把握する碇の観察力が凄かったです。
    その言葉で成長をみせた礼子の向上心が格好良かったです。

    東子の若い彼氏の存在と、礼子を取られた日下部がまさかの位置に収まるのも意外でした。碇班略奪しすぎ…

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    2025年12月07日
  • 朽海の城 新東京水上警察

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    ネタバレ

    ついに恋人同士になった碇と礼子。なんだかんだ言って礼子にベタ惚れな碇に周りが失笑。そんな中、斧が頭部に刺さった遺体が発見され…

    豪華客船を舞台に絡み合う悪意。
    根底にある憎悪がまさか、福島第一原発にまで発展するとは思いませんでした。
    壮絶な作業にゾッとしつつ、その中で作業していた人が現実にいたのも事実で。フィクションと判っていても何とも言えない空虚感が漂いました。

    碇と礼子も本当の意味で絆が生まれて良かったけど、何か碇がこれ以上家族増やせない発言が微妙にひきました。刑事としては優秀なんだろうけど、家族としては憎悪の対象なのは判る気がしました。

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    2025年12月07日
  • 烈渦 新東京水上警察

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    ネタバレ

    碇と共に捜査をするうちに、刑事レベルで動き始める礼子を疎ましく思う湾岸署刑事。
    その礼子は日下部から完全に碇への想いを隠さず爆進中。日下部は湾岸署の事務員・中堀景子と結婚すると言いだして…

    台風の最中、湾岸ウォリアーズとの決戦がハラハラしっぱなしでした。
    特に、母が危篤なのに駆けつけられない日下部がキレたシーンが印象的でした。公安系の方はそうなんですよね…

    上条と大沢の絆が思ったより深くて驚きました。別な方向で協力しあって欲しかったです。

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    2025年12月07日
  • 菊の慟哭

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    「桜の血族」続編。

    前作で向島一家の総長向島春刀が実の父であるとわかった警視庁組織犯罪対策部暴力団対策課の女刑事桜庭誓。

    前作では育ての親にして伝説のマル暴刑事桜庭功や元マル暴刑事の夫との関係を中心に描かれたが、本作では父春刀と母菊美の出会いや桜庭の養女となったいきさつ、春刀が片腕を失うことになった状況などが壮絶なサイドストーリーとして語られる。

    本筋は東西に分裂した関東吉竹組と本家吉竹組の血で血を洗う抗争のその背後に見え隠れする春刀の姿。
    殺し屋としての高名を利用し両組長に接近し、謀殺、自ら再統一した新生吉竹組の総長に襲名することで全面抗争を防ぐ。

    同じくヤクザ物を得意とする大沢在昌

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    2025年11月26日
  • 雨に消えた向日葵

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    雨の日に忽然と失踪した小5女子の葵。
    そして行方を追う捜査官の奈良刑事。

    家庭崩壊手前から一致団結して、誹謗中傷や嫌がらせにも耐え、諦めなかった家族。
    奈良刑事や警察の執念が実り、葵は無事に発見されるけど、発見までに3年。

    子供が犠牲者って許せない。
    葵失踪直前に一緒にいた友達と友達の家族も可哀想。何も悪いことしてないのに責められて。
    奈良刑事にも心に傷を持つ妹の存在があり、
    なかなか息苦しいお話でした。
    この先も色々問題があるだろうけど、犠牲者や犠牲者の家族が幸せであって欲しいと願う。

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    2025年11月09日
  • 菊の慟哭

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    ヨシエリさん暴発系の一冊(あと何系があんねん)

    えー!そこまでやるの?というのがヨシエリさんの描く女刑事なんよ
    もう無軌道に突っ走る!

    一方男刑事はというとしっとりと泣かせにくる
    これはヨシエリさんしっとり系

    ヨシエリさんコンプリーターのわいが名付けたので、これで決まりにします

    いやー、そうかマル暴かー
    あー暴力団専門の刑事さんのことね
    ヨシエリさん向きの素材だわー

    そして相変わらず勉強熱心でよく調べてはるわ
    もうあり得ないくらい無茶苦茶しといて、抑えるとこ抑えとんのよね
    こんな刑事おらん!に一抹のリアリティを振りかける
    これがヨシエリさん

    そして、シリーズはまだまだ続きそう
    桜、

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    2025年11月08日
  • 警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 蝶の帰還 下

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    とりあえずめっちゃ面白かった。
    他の吉川作品に比べたら、若干リアリティに?をつけたくなるけど、二転三転展開のサスペンスに引きずりまわされ、満足。
    3058冊
    今年286冊目

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    2025年11月07日
  • 菊の慟哭

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     吉川英梨さんにお願いがあります。是非、このシリーズの続きを描いてください!

     いやぁ、最高!前作の『桜の血族』も良かったけれど、今作の『菊の慟哭』は向島春刀の若かりし頃や誓の母親との馴れ初め、また腕を切り落とした時のことなどが描かれていて、ボーナストラックのような装い。

     前作の方がより暴力的だったが、それでも十分に満足できる内容だった。早速続きが読みたくなってきた。

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    2025年11月05日
  • 菊の慟哭

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    大変美味しく頂きました。
    評価も高くなるに違いない!・・・と、個人の感想。
    前作の『桜の血族』を読んでいたのでストーリーがスイスイ入ってきます。

    暴力団の抗争が派手派手で、描写がしっかり伝わってくる・・・・
    だけでなく、
    マル暴の女性2人の逞しさ、
    その主人公女性の半生のやりきれなさ、
    サブのラブストーリーがナミダナミダ、
    最大のキーマンは、ラストにおいしいところ総取り・・・

    映像化を期待。
    そして、シリーズ3作目はあるのか・・・?

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    2025年11月04日
  • 警視庁01教場

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    五味と高杉の最強ペアの53教場は良かった〜
    。゚(゚´Д`゚)゚。

    なのにそれに比べると、この01教場はどーなってるの!?

    ったく!

    53教場出身のあの塩見が助教官を務め、甘粕仁子が教官を務めるこの教場は大丈夫か!?

    塩見はがんばるのよ
    さすが53教場出身だけあって熱血漢をもってがんばるのよ

    だけど、問題は甘粕仁子なのよ
    かつては元気印のニコニコ仁子ちゃんとか呼ばれてたくせに、なにその愛想もない、元気もない、やる気もないみたいな態度

    ったく!

    こんな教官、こんな教場だと学生たちが可哀想だわ!って思いながら読んでいました


    が、、、


    仁子ちゃんが抱えていた秘密が明らかになると

    0
    2025年11月02日
  • 菊の慟哭

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    愛と暴力に満ちた物語『桜の血族』の続編『菊の慟哭』です

    グロくて、エロくて、泣ける…
    こういう話は大好物です


    娘の桜庭誓は女マル暴刑事
    『桜の血族』では、暴走し、刑事の道を踏み外し、闇落ちしてしまうのではとハラハラした展開もありましたが、本作ではちょっとブレーキがかかったかな
    だけど、誓は暴走してなんぼです
    ブレーキなんていらない!


    父親の向島春刀はヤクザ分裂抗争の中心にいる片腕のヒットマン
    かつて決死十四人衆と呼ばれ恐れられた暗殺・拷問集団のひとり
    この向島春刀がカッコいいんだな!


    性は違うがこのふたりは正真正銘の親子です


    ふたりはなぜ離れ離れになってしまったのか?
    向島春

    0
    2025年10月31日
  • 菊の慟哭

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    やはり吉川氏はストーリテリングが抜群に上手い。組の抗争や暴対の過剰描写はさておき、コオロギと菊美、そして誓の親子関係の物語は、荒唐無稽ながらも心に迫るものがある。書かないで行間を読ませる面白さと真逆ながら、クドい描写でこれでもかと迫る吉川氏の鬼気迫る物語世界も、これはこれでアリ。

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    2025年10月27日
  • 菊の慟哭

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    暴力団吉竹組内部の抗争。やくざの娘にして警視庁マル暴桜庭誓。母親はどのような経緯で自分を産んだのか。

    めちゃくちゃ面白かった。誓の母親の過去も暴力団の抗争も、驚くしかない展開で非常に好み。続編希望。

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    2025年10月21日
  • 菊の慟哭

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    大変面白かった。

    作家の想像力の凄さを改めて痛感させられた小説だった。
    あまりに強烈なバイオレントな物語に、思わず著者の姿を検索してしまった程、吉川英梨氏が物語を作る能力の高さを感じた。
    読み始めからは何か違和感あるストーリー展開だったが、後半で違和感ある時間軸の謎が解明される。
    人物描写力、ストーリー展開、そして結末まで、大いに満足できた小説だった。

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    2025年09月30日
  • 烈渦 新東京水上警察

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    シリーズ第2作、一気読み。映画のような臨場感とスピード感が全体を貫いていて、読んでいるはずなのに映像が浮かぶほどだった。後半は細部まで描かれており、緊張感と厚みを感じさせる展開。来月からのドラマ化で、この世界観がどう映像化されるのか今から楽しみ。

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    2025年09月23日
  • 菊の慟哭

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    シリーズ2作目、誓の実の親の話を中心に抗争するヤクザの世界がえがかれていて実に面白かったです
    血生臭い場面も迫力があってさすが吉川英梨先生って感じでよかったです
    続編が楽しみです

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    2025年09月21日
  • 雨に消えた向日葵

    匿名

    購入済み

    物語の始まりは、少女が教室にいる時から始まり。学校を舞台にした物語かな?と、思っていたら、少女が失踪し、話はどんどん複雑になってゆき、刑事達の真剣な捜査に何度も次こそは見つかるかも!と、希望を持ち。けれど何度も事件とは関係ないとなり苦しかったです。最後まで読み切って涙が出ました。

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    2025年08月10日
  • 虚心 埼玉県警捜査一課 奈良健市

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    いわゆる産廃事業と反対運動を背景にした事件と現在の土砂崩れから始まる警察ものですが、中盤まではいろいろな物語の積み重ねで五里霧中だったんですが、終盤の反転から見えてものの意味が変わるのはびっくりでした。

    2973冊
    今年201冊目

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    2025年07月28日
  • 雨に消えた向日葵

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    もの凄い物語に触れた後、色々な言葉が浮かぶが本作は圧倒的である。小学生失踪事件に端を発する警察小説だが、夜に読んではいけない。結末が気になって手が止まらなくなるからだ。
    事件に当たる捜査員たちの緊張感はもちろん、被害者家族に吹き付ける誹謗中傷、顔のない悪意まで満ちているのは吐き気がする。胃の中に剣山でも入れられたような気持ちになった。
    一欠片の容赦もなく、吉川は人間の悪意を、それに触れた人間がどうなってしまうのかを描き出す。それに立ち向かうにはどれだけの強さがないといけないのかも。それらの存在感は確かだ。読後、物語の中にいた人々の顔が浮かんでくるよう。

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    2025年07月16日