吉川英梨のレビュー一覧

  • 犯罪前夜

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    久しぶりのハードボイルド。
    大阪万博1年前に起きたシージャック事件。
    大阪府警の刑事、大阪海上保安庁SST隊員、犯人の父であり同じく大阪海上保安庁職員の3人の男達の視線で物語が進む。
    闇バイトは普通の人でも凶悪犯になってしまう。なんとか根絶して欲しい。舞台が大阪で独特のノリツッコミに暗く凶悪な事件なのに絶妙な軽さが上手いなと。
    犯人として亡くなった息子を見送る父と母のやり取りが切なかったけど、ハードボイルドだけじゃない彩りを与えていた。
    去年の大阪万博の大屋根リングから見た海を思い出しながら読んだ。映画化できそうじゃない?

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    2026年06月29日
  • 犯罪前夜

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    ネタバレ

    吉川英梨さんの作品は初めて読んだ。小島秀夫氏が絶賛していたので手に取った。今年最高だったと思う。前半のアクションとサスペンスは迫力があったし、中盤の加害者とその親の話は丁寧に感じた。主人公の挫折と立ち直り。犯人一味のサイドストーリー。真相。被害者だと思ったら…。ストーリー、人物描写、どれもよかった。てんこ盛りだった。大阪弁も愉快だった。悲しい場面なのに、それがいい味出していた。府警の高城はいいキャラだった。言葉は乱暴だが優しく熱い。海保の岸本とのバディも最高だった。シリーズ化されているのかわかっていないが、また彼が出ている作品を読みたい。

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    2026年06月28日
  • 雨に消えた向日葵

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    これほどまでに胸を締め付けられ、そして最後には深い優しさに包まれる警察小説に出会ったのは久しぶりだ。
    埼玉で起きた、小5女子の失踪事件。
    「日本は安全」と言われがちだが、それは絶対に言い切れないのだと、本作のリアルな描写に終始背筋が寒くなった。
    いつもの通学路、いつもの下校時間という日常のすぐ隣に、これほど深い闇が潜んでいる。今や子どもを一人で学校から帰らせるのは危険だと、地続きの危機感を強く突きつけられる。

    何より辛いのは、被害者であるはずの家族が置かれる不条理な環境だ。
    事件直後はプライバシーを暴くマスコミの過熱報道に追い詰められ、時間が経って世間が忘れる頃になると、今度は事件の風化を防

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    2026年06月21日
  • トヨタの子

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    豊田章男トヨタ自動車会長を主人公にトヨタの創業からの歴史を描く。
    正直、めっちゃ面白かった。御曹司ゆえに孤独だと思ってたものの次第に仲間が増えていくのなんて、まさに主人公

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    2026年06月14日
  • 犯罪前夜

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    隙がない

    最初から最後まで隙がない

    はい、ヨシエリさんこと吉川英梨さんの最新作です
    ほんともうね、「達者になったな〜」と思います
    なにしろこちとら全作読んでますからね
    文句のつけようがありません

    そして海保を書かせたら間違いなく当代随一
    臨場感がハンパないです
    海上保安庁お抱え作家と言っても過言ではありません
    むしろ職員説まである(ない)
    ヨシエリさんて国家公務員だったのか!(ない)

    コツコツ捜査を積み上げる警察パートと、ズババン突き進む海保パート
    その両方を堪能できる贅沢な一冊でした

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    2026年06月10日
  • 犯罪前夜

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    すぐにでも映像化できるような臨場感が伝わってくる。
    夢中になり一気に読んでしまったほど。

    大阪市内で起きた強盗殺人事件は、闇バイトによる犯行と思われたが、大阪府警捜査一課の高城が犯人グループを追って大阪港へ到達すると観光帆船のシージャックへと発展してしまう。
    制圧のために海上保安庁特殊警備隊(SST)の岸本らが突入するが、思いもよらぬ事態に…。

    高城と岸本のスナックでの出会いから始まり、どういう流れになるのだろうと予想もつかなかった。
    真相に辿り着くまで一捻りのみならず、何度となく惑わされたが、その分、心拍数は跳ね上がる。

    もちろん岸本の苦悩は計り知れないが、それ以上に加害者家族や周りの

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    2026年06月02日
  • 犯罪前夜

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    気になっていたエログロ描写を捨てて、ようやく吉川氏は一級の社会派ミステリー作家に仲間入りした印象。冒頭に犯罪を見せ、その後は犯罪後に人生を狂わされた加害者家族・事件の全貌を追う熱血刑事・かつての仲間を殺害してしまったSST隊長を中心に、丹念かつ大阪舞台らしいユーモアもまぶしながら、事件の真相と裏側の闇を追い求めていく。展開も描写も申し分なく、最後まで面白く読める。

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    2026年05月28日
  • 犯罪前夜

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    ネタバレ

    コールサインと本名がそれぞれあるので、なかなか難しい。けどそこが大切になってくる。闇バイト5人が大阪湾で観光船をシージャック。海保の特殊警備隊(SST)や警視庁、府警のSAT、MAATなど棲み分けがあるらしく内部モメしてる場合じゃないのに!とヤキモキする。制圧するとき相手が知人だったら、それでも任務遂行のため秒単位で判断する…加害者家族、特殊任務ゆえの苦悩、隠れがちな第二の被害者は大切だ。田路玲奈の右腕のリストカット跡、左利きって書いてあったかな?これからもう一度読む。
    子の年表を作る、親としてやりきれない。用語がわからなくてスマホで調べながら読んだが一気読みがおすすめ。シリーズ化希望。

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    2026年05月27日
  • 十三階の仇

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    安定のバイオレンス。
    第五弾目にもなると多少のきわどい描写には驚かないよ。テンポがよくて、まるでハリウッド映画を見てるような読み心地が好き。

    律子のようなスパイは精神を病むのは当然でしょと思ってたら、それも作戦なのか?すご過ぎる。
    続編がとても待ち遠しい。

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    2026年05月22日
  • 海蝶 鎮魂のダイブ

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    子供の頃に東日本大震災で母を亡くした海上保安庁の女性潜水士が主人公。
    震災時に命を救ってくれた男性と偶然再会し、交際が始まるものの、彼は深刻なPTSDを患っていた。
    フェリーで発生した事件に立ち向かう海上保安士たちのプロフェッショナリズムが素晴らしいかったし、被災者とそれ以外の人の関係、当人にしか分からない罪悪感や反発心など、考えさせられることが多い作品でした。
    吉川さんのエグくない方の作風がとで良かったです。

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    2026年05月16日
  • 犯罪前夜

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    警察物が大好きな私は吉川英梨先生の作品は欠かさず読んでいますが、今まで読んだ中でもベスト3に入るレベルのいい作品でした
    途中涙が止まりませんでした
    ぜひ皆さんにも読んでほしい作品です

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    2026年04月28日
  • 犯罪前夜

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    ネタバレ

    大阪市内で発生した闇バイトによる連続強盗殺人事件の犯人を大阪府警本部捜査一からの高城が追うが逃げられてします
    同じ日、大阪港から観光帆船カティーサーク号のシージャック事件が発生する
    この二つの事件の犯人は同一だった
    人質の中に大阪経済界のドンの娘である田野玲奈がいたことで父親が警察に圧力をかける
    大阪府警の特殊部隊が主犯の狙撃に失敗したことから人質の玲奈が殺されてします
    失敗に備えて準備をしていた海上保安庁特殊警備隊(SST)の隊長である岸本達が帆船に乗り込み犯人達を制圧する
    このとき犯人の一人(主犯と見られる)である森下諒に襲われ、射殺してしまう
    諒は岸本の以前の同期だった
    諒は本当に主犯だ

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    2026年04月23日
  • 波動の彼方にある光

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    海上保安官さん達が様々な作風の中で躍動していました。アンソロジーなので、区切りをつけて読みやすかったです。初読の作家さんもいらっしゃって、他の作品も読みたくなりました。

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    2026年03月21日
  • 悪い女 藤堂玲花、仮面の日々

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    嫌な話だ。どこまでも身震いするし、嫌悪感で胸がいっぱい。食べた物を吐き出しそうになる。
    それなのに不思議と感動がある。
    中盤まで物語は恋に恋する人々の物語なのだろうと勝手に思っていた。生徒と教師の恋愛、剥き出しの性行為、勘弁してもらっていいっすか、と言いたくなるほどの描写が続くのに後半に至り、物語の顔がずるりと剥かれて別の顔が出てくる瞬間、目が離せなくなった。緻密にして大胆、過激にして繊細とはまさにこの事ではないか。まさかこんな結末とは思わなかった。

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    2026年03月17日
  • トヨタの子

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    東京リベンジャーズが好きならはまる一冊だと思った。
    トヨタが車を作るまでにすごい困難があって、たくさんの人に支えられてつくっていたんだなと思った!

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    2026年02月16日
  • 海蝶 沈黙のヨダ

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    ネタバレ

    相模湾沖で爆発炎上しながら全速航行する漁船が発見され、巡視船ひすいは緊急出航する。炎上した船の捜査で遺体が発見され…

    一言で言うとやるせなかったです。
    事件は明らかになったなったけれど、本当の意味で救う事は難しくて。
    被害者が加害者になっていく連鎖が断ち切れず、不幸の連鎖が繋がるのもやるせなかったです。

    震災の傷は本当の意味で癒える事はないけれど、愛には頑張って欲しいです。

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    2026年02月03日
  • トヨタの子

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    トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎&その孫でボンボン御曹司と揶揄された豊田章男。二人の夢と苦難を描き出す経済小説…かと思いきや、SF小説!?そのおかげで読みやすかった。波乱じゃない時代なんて存在しないが、それを乗り越えて今がある。

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    2026年01月25日
  • 波動 新東京水上警察

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    ネタバレ

    東京オリンピックを控え東京湾警備拡充の為に設立された「東京水上警察署」。そこへ配属された碇。無人島の第六台場で白骨死体が発見され…

    碇の部下・日下部の上昇志向の強さに少し引いてしまいました。日下部の恋人の海技職員・有馬礼子は碇と共に過ごすうちに仕事に誇りを持ち始め、三角関係勃発でした。

    碇の2番目の妻、どうも好きになれないです。自己顕示欲があまりに強くて、可哀想な私アピールが、どうも…

    碇と言う存在がこれからどう絡んでいくか楽しみです。

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    2026年01月21日
  • 海蝶 沈黙のヨダ

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    「ヨダ」とは三陸地方の方言で大津波のことだそう
    特に地震を伴わない津波や前触れなしに寄せる海面のうねりを言い表す語として使われたとのこと(1960年のチリ地震津波では、三陸地方では地震を感じられずに大津波が発生、この時の津波もヨダと呼ばれました)
    また、海面が高い壁のようになり陸地に押し寄せる様を「よった、よった」と表現し、それが訛ってヨダ(よだ)になったという説もあるようです

    という訳で、『海蝶』シリーズ第三弾はまたしても東日本大震災の闇を描く問題作をぶち込んできました
    正直もう目を背けたくなる深淵を白日の下に晒すこの物語はヨシエリさんにしか書けない物語だと思います

    「明けない夜はない」

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    2026年01月10日
  • ルビィ 女性秘匿捜査官・原麻希

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    ネタバレ

    5冊続いた警察小説。一冊一冊は読み応えあるけど一気に読めるくらい。けど最後まではなかなかに長くて、途中複雑すぎたとこもあったけど全体通して面白かった。ただ最後はここで終わりか...と中途半端感が残念だった。もう少しエピローグが欲しかったな。ネタバレになっちゃうけど、あの後も結構な地獄な気がするし。事件としては片付いたけど、主人公のハラマキ捜査官の人生としてはまだまだ苦難があるはず。その辺の葛藤含めて着地点まで読みたかった。

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    2025年12月18日