【感想・ネタバレ】菊の慟哭のレビュー

あらすじ

血まみれの分裂抗争! 片腕のヒットマンに、マル暴刑事の娘が立ち向かう!
六本木交差点の銅像に人間の顔面の皮が張りつけられている――それは本家吉竹組による関東吉竹組への宣戦布告だった。東西ヤクザの分裂抗争が激化して死者が増えるなか、警視庁組織犯罪対策部暴力団対策課の桜庭誓巡査部長は行方不明となった片腕のヒットマン・向島春刀を追っていた。桜庭の実の父親である向島はなぜ娘を養子に出したのか? なぜ、片腕を失ったのか? その壮絶な過去が、いま明らかになる。

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Posted by ブクログ

「桜の血族」続編。

前作で向島一家の総長向島春刀が実の父であるとわかった警視庁組織犯罪対策部暴力団対策課の女刑事桜庭誓。

前作では育ての親にして伝説のマル暴刑事桜庭功や元マル暴刑事の夫との関係を中心に描かれたが、本作では父春刀と母菊美の出会いや桜庭の養女となったいきさつ、春刀が片腕を失うことになった状況などが壮絶なサイドストーリーとして語られる。

本筋は東西に分裂した関東吉竹組と本家吉竹組の血で血を洗う抗争のその背後に見え隠れする春刀の姿。
殺し屋としての高名を利用し両組長に接近し、謀殺、自ら再統一した新生吉竹組の総長に襲名することで全面抗争を防ぐ。

同じくヤクザ物を得意とする大沢在昌と比べても悪の描き方に容赦がなく、リアリティが高い。

裏に濃厚に流れる父娘の情。
乳飲み子の誓を残して殺害された母を加えた親子3人の愛情の余韻を残し、本書は幕を閉じる。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

ヨシエリさん暴発系の一冊(あと何系があんねん)

えー!そこまでやるの?というのがヨシエリさんの描く女刑事なんよ
もう無軌道に突っ走る!

一方男刑事はというとしっとりと泣かせにくる
これはヨシエリさんしっとり系

ヨシエリさんコンプリーターのわいが名付けたので、これで決まりにします

いやー、そうかマル暴かー
あー暴力団専門の刑事さんのことね
ヨシエリさん向きの素材だわー

そして相変わらず勉強熱心でよく調べてはるわ
もうあり得ないくらい無茶苦茶しといて、抑えるとこ抑えとんのよね
こんな刑事おらん!に一抹のリアリティを振りかける
これがヨシエリさん

そして、シリーズはまだまだ続きそう
桜、菊と来たので次はヒヤシンスかな?ってそんなわけあるか!

ガチ予想すると葵かな?

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

 吉川英梨さんにお願いがあります。是非、このシリーズの続きを描いてください!

 いやぁ、最高!前作の『桜の血族』も良かったけれど、今作の『菊の慟哭』は向島春刀の若かりし頃や誓の母親との馴れ初め、また腕を切り落とした時のことなどが描かれていて、ボーナストラックのような装い。

 前作の方がより暴力的だったが、それでも十分に満足できる内容だった。早速続きが読みたくなってきた。

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2025年11月05日

Posted by ブクログ

大変美味しく頂きました。
評価も高くなるに違いない!・・・と、個人の感想。
前作の『桜の血族』を読んでいたのでストーリーがスイスイ入ってきます。

暴力団の抗争が派手派手で、描写がしっかり伝わってくる・・・・
だけでなく、
マル暴の女性2人の逞しさ、
その主人公女性の半生のやりきれなさ、
サブのラブストーリーがナミダナミダ、
最大のキーマンは、ラストにおいしいところ総取り・・・

映像化を期待。
そして、シリーズ3作目はあるのか・・・?

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

愛と暴力に満ちた物語『桜の血族』の続編『菊の慟哭』です

グロくて、エロくて、泣ける…
こういう話は大好物です


娘の桜庭誓は女マル暴刑事
『桜の血族』では、暴走し、刑事の道を踏み外し、闇落ちしてしまうのではとハラハラした展開もありましたが、本作ではちょっとブレーキがかかったかな
だけど、誓は暴走してなんぼです
ブレーキなんていらない!


父親の向島春刀はヤクザ分裂抗争の中心にいる片腕のヒットマン
かつて決死十四人衆と呼ばれ恐れられた暗殺・拷問集団のひとり
この向島春刀がカッコいいんだな!


性は違うがこのふたりは正真正銘の親子です


ふたりはなぜ離れ離れになってしまったのか?
向島春刀はなぜ片腕を失ってしまったのか?
その壮絶な過去が明かされる!!
そのとき、あなたの目にはきっと涙が流れるだろう…


いや〜、このシリーズはめっちゃおもしろい!
もう、このシリーズはヨシエリさんの新たな代表作になる予感しかないです

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2025年10月31日

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やはり吉川氏はストーリテリングが抜群に上手い。組の抗争や暴対の過剰描写はさておき、コオロギと菊美、そして誓の親子関係の物語は、荒唐無稽ながらも心に迫るものがある。書かないで行間を読ませる面白さと真逆ながら、クドい描写でこれでもかと迫る吉川氏の鬼気迫る物語世界も、これはこれでアリ。

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2025年10月27日

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暴力団吉竹組内部の抗争。やくざの娘にして警視庁マル暴桜庭誓。母親はどのような経緯で自分を産んだのか。

めちゃくちゃ面白かった。誓の母親の過去も暴力団の抗争も、驚くしかない展開で非常に好み。続編希望。

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2025年10月21日

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大変面白かった。

作家の想像力の凄さを改めて痛感させられた小説だった。
あまりに強烈なバイオレントな物語に、思わず著者の姿を検索してしまった程、吉川英梨氏が物語を作る能力の高さを感じた。
読み始めからは何か違和感あるストーリー展開だったが、後半で違和感ある時間軸の謎が解明される。
人物描写力、ストーリー展開、そして結末まで、大いに満足できた小説だった。

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

シリーズ2作目、誓の実の親の話を中心に抗争するヤクザの世界がえがかれていて実に面白かったです
血生臭い場面も迫力があってさすが吉川英梨先生って感じでよかったです
続編が楽しみです

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2025年09月21日

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ネタバレ

続編とは知らずに読んだので
誰が誰でどの組がどうでということを
理解するのに時間がかかったが
なかなか面白かったし
思った以上にグロかった。

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2025年12月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

桜の血族の続編
警視庁組織犯罪対策部暴力団対策課の桜庭誓は暴力団抗争の最中地下に潜った向島春刀を追っている
誓の実父である春刀の生い立ち、片腕を失った理由、誓の実母が誰に殺されたのかが明らかになる
最後に誓は春刀と会うが、母親の菊美の面影を感じる
マル暴刑事と暴力団幹部、親子であるが故のもどかしさを感じる
現在と過去が入れ替わりで描かれ、まどろっこしさはあるものの一気読みでした
自作が楽しみです

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2025年10月04日

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