吉川英梨のレビュー一覧

  • 海蝶 鎮魂のダイブ

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    子供の頃に東日本大震災で母を亡くした海上保安庁の女性潜水士が主人公。
    震災時に命を救ってくれた男性と偶然再会し、交際が始まるものの、彼は深刻なPTSDを患っていた。
    フェリーで発生した事件に立ち向かう海上保安士たちのプロフェッショナリズムが素晴らしいかったし、被災者とそれ以外の人の関係、当人にしか分からない罪悪感や反発心など、考えさせられることが多い作品でした。
    吉川さんのエグくない方の作風がとで良かったです。

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    2026年05月16日
  • 波動の彼方にある光

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    海上保安官さん達が様々な作風の中で躍動していました。アンソロジーなので、区切りをつけて読みやすかったです。初読の作家さんもいらっしゃって、他の作品も読みたくなりました。

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    2026年03月21日
  • 悪い女 藤堂玲花、仮面の日々

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    嫌な話だ。どこまでも身震いするし、嫌悪感で胸がいっぱい。食べた物を吐き出しそうになる。
    それなのに不思議と感動がある。
    中盤まで物語は恋に恋する人々の物語なのだろうと勝手に思っていた。生徒と教師の恋愛、剥き出しの性行為、勘弁してもらっていいっすか、と言いたくなるほどの描写が続くのに後半に至り、物語の顔がずるりと剥かれて別の顔が出てくる瞬間、目が離せなくなった。緻密にして大胆、過激にして繊細とはまさにこの事ではないか。まさかこんな結末とは思わなかった。

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    2026年03月17日
  • トヨタの子

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    東京リベンジャーズが好きならはまる一冊だと思った。
    トヨタが車を作るまでにすごい困難があって、たくさんの人に支えられてつくっていたんだなと思った!

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    2026年02月16日
  • 海蝶 沈黙のヨダ

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    ネタバレ

    相模湾沖で爆発炎上しながら全速航行する漁船が発見され、巡視船ひすいは緊急出航する。炎上した船の捜査で遺体が発見され…

    一言で言うとやるせなかったです。
    事件は明らかになったなったけれど、本当の意味で救う事は難しくて。
    被害者が加害者になっていく連鎖が断ち切れず、不幸の連鎖が繋がるのもやるせなかったです。

    震災の傷は本当の意味で癒える事はないけれど、愛には頑張って欲しいです。

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    2026年02月03日
  • トヨタの子

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    トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎&その孫でボンボン御曹司と揶揄された豊田章男。二人の夢と苦難を描き出す経済小説…かと思いきや、SF小説!?そのおかげで読みやすかった。波乱じゃない時代なんて存在しないが、それを乗り越えて今がある。

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    2026年01月25日
  • 波動 新東京水上警察

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    ネタバレ

    東京オリンピックを控え東京湾警備拡充の為に設立された「東京水上警察署」。そこへ配属された碇。無人島の第六台場で白骨死体が発見され…

    碇の部下・日下部の上昇志向の強さに少し引いてしまいました。日下部の恋人の海技職員・有馬礼子は碇と共に過ごすうちに仕事に誇りを持ち始め、三角関係勃発でした。

    碇の2番目の妻、どうも好きになれないです。自己顕示欲があまりに強くて、可哀想な私アピールが、どうも…

    碇と言う存在がこれからどう絡んでいくか楽しみです。

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    2026年01月21日
  • 海蝶 沈黙のヨダ

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    「ヨダ」とは三陸地方の方言で大津波のことだそう
    特に地震を伴わない津波や前触れなしに寄せる海面のうねりを言い表す語として使われたとのこと(1960年のチリ地震津波では、三陸地方では地震を感じられずに大津波が発生、この時の津波もヨダと呼ばれました)
    また、海面が高い壁のようになり陸地に押し寄せる様を「よった、よった」と表現し、それが訛ってヨダ(よだ)になったという説もあるようです

    という訳で、『海蝶』シリーズ第三弾はまたしても東日本大震災の闇を描く問題作をぶち込んできました
    正直もう目を背けたくなる深淵を白日の下に晒すこの物語はヨシエリさんにしか書けない物語だと思います

    「明けない夜はない」度々人は善意からそう口にします

    どんなに苦しくても、どんなに悲しくても、今を乗り越えれば、必ず朝はやってきて、希望の光があなたを照らすだろう

    しかし、ヨシエリさんは突きつける

    「明けない夜はある」

    光のない道を今なお歩き続ける人に私たちは何が出来るのか

    そして「何が出来ないのか」をあらためて知るべきだ

    これはそのための物語だ

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    2026年01月10日
  • ルビィ 女性秘匿捜査官・原麻希

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    ネタバレ

    5冊続いた警察小説。一冊一冊は読み応えあるけど一気に読めるくらい。けど最後まではなかなかに長くて、途中複雑すぎたとこもあったけど全体通して面白かった。ただ最後はここで終わりか...と中途半端感が残念だった。もう少しエピローグが欲しかったな。ネタバレになっちゃうけど、あの後も結構な地獄な気がするし。事件としては片付いたけど、主人公のハラマキ捜査官の人生としてはまだまだ苦難があるはず。その辺の葛藤含めて着地点まで読みたかった。

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    2025年12月18日
  • 月下蝋人 新東京水上警察

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    ネタバレ

    碇と礼子がたった4ヶ月で離婚や、日下部と東子が結婚と出だしからびっくり箱でした。

    碇の長女・瑞希が急に碇の元へやってきた経緯と、母親である美沙子があまりに家庭に無関心なのが、今回の悲劇を招いたんですよね…
    碇は刑事としては優秀かもしれないけれど、最初の結婚は奥さんが男まさり、次は女!って感じで、あんまり結婚運ない気がしました。1番の原因は碇の家庭を顧みない性分なんでしょうけど。
    その中でも、仕事にも理解があり、碇を心から尊敬している礼子の存在は大きかったのに、理由が理由でスピード離婚。切なかったです。

    瑞希か落ち着いたらヨリ戻してくれそうな感じがしてホッとしました。

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    2025年12月07日
  • 海底の道化師 新東京水上警察

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    ネタバレ

    念願の警察官になった礼子だったが、予想外の水難救助隊へ異動となり、不満を抱えていた。そんな中、単独で事故貨物線の救難に向かった礼子は捕えられてしまい…

    碇が礼子に言った、「何者なんだ」がとても印象的でした。
    海技職員、水難救助隊、刑事の真似事。全てが中途半端で上官の「電柱」こと高嶺東子にしごかれている理由を即座に把握する碇の観察力が凄かったです。
    その言葉で成長をみせた礼子の向上心が格好良かったです。

    東子の若い彼氏の存在と、礼子を取られた日下部がまさかの位置に収まるのも意外でした。碇班略奪しすぎ…

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    2025年12月07日
  • 朽海の城 新東京水上警察

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    ネタバレ

    ついに恋人同士になった碇と礼子。なんだかんだ言って礼子にベタ惚れな碇に周りが失笑。そんな中、斧が頭部に刺さった遺体が発見され…

    豪華客船を舞台に絡み合う悪意。
    根底にある憎悪がまさか、福島第一原発にまで発展するとは思いませんでした。
    壮絶な作業にゾッとしつつ、その中で作業していた人が現実にいたのも事実で。フィクションと判っていても何とも言えない空虚感が漂いました。

    碇と礼子も本当の意味で絆が生まれて良かったけど、何か碇がこれ以上家族増やせない発言が微妙にひきました。刑事としては優秀なんだろうけど、家族としては憎悪の対象なのは判る気がしました。

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    2025年12月07日
  • 烈渦 新東京水上警察

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    ネタバレ

    碇と共に捜査をするうちに、刑事レベルで動き始める礼子を疎ましく思う湾岸署刑事。
    その礼子は日下部から完全に碇への想いを隠さず爆進中。日下部は湾岸署の事務員・中堀景子と結婚すると言いだして…

    台風の最中、湾岸ウォリアーズとの決戦がハラハラしっぱなしでした。
    特に、母が危篤なのに駆けつけられない日下部がキレたシーンが印象的でした。公安系の方はそうなんですよね…

    上条と大沢の絆が思ったより深くて驚きました。別な方向で協力しあって欲しかったです。

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    2025年12月07日
  • 菊の慟哭

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    「桜の血族」続編。

    前作で向島一家の総長向島春刀が実の父であるとわかった警視庁組織犯罪対策部暴力団対策課の女刑事桜庭誓。

    前作では育ての親にして伝説のマル暴刑事桜庭功や元マル暴刑事の夫との関係を中心に描かれたが、本作では父春刀と母菊美の出会いや桜庭の養女となったいきさつ、春刀が片腕を失うことになった状況などが壮絶なサイドストーリーとして語られる。

    本筋は東西に分裂した関東吉竹組と本家吉竹組の血で血を洗う抗争のその背後に見え隠れする春刀の姿。
    殺し屋としての高名を利用し両組長に接近し、謀殺、自ら再統一した新生吉竹組の総長に襲名することで全面抗争を防ぐ。

    同じくヤクザ物を得意とする大沢在昌と比べても悪の描き方に容赦がなく、リアリティが高い。

    裏に濃厚に流れる父娘の情。
    乳飲み子の誓を残して殺害された母を加えた親子3人の愛情の余韻を残し、本書は幕を閉じる。

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    2025年11月26日
  • 雨に消えた向日葵

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    雨の日に忽然と失踪した小5女子の葵。
    そして行方を追う捜査官の奈良刑事。

    家庭崩壊手前から一致団結して、誹謗中傷や嫌がらせにも耐え、諦めなかった家族。
    奈良刑事や警察の執念が実り、葵は無事に発見されるけど、発見までに3年。

    子供が犠牲者って許せない。
    葵失踪直前に一緒にいた友達と友達の家族も可哀想。何も悪いことしてないのに責められて。
    奈良刑事にも心に傷を持つ妹の存在があり、
    なかなか息苦しいお話でした。
    この先も色々問題があるだろうけど、犠牲者や犠牲者の家族が幸せであって欲しいと願う。

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    2025年11月09日
  • 菊の慟哭

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    ヨシエリさん暴発系の一冊(あと何系があんねん)

    えー!そこまでやるの?というのがヨシエリさんの描く女刑事なんよ
    もう無軌道に突っ走る!

    一方男刑事はというとしっとりと泣かせにくる
    これはヨシエリさんしっとり系

    ヨシエリさんコンプリーターのわいが名付けたので、これで決まりにします

    いやー、そうかマル暴かー
    あー暴力団専門の刑事さんのことね
    ヨシエリさん向きの素材だわー

    そして相変わらず勉強熱心でよく調べてはるわ
    もうあり得ないくらい無茶苦茶しといて、抑えるとこ抑えとんのよね
    こんな刑事おらん!に一抹のリアリティを振りかける
    これがヨシエリさん

    そして、シリーズはまだまだ続きそう
    桜、菊と来たので次はヒヤシンスかな?ってそんなわけあるか!

    ガチ予想すると葵かな?

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    2025年11月08日
  • 警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 蝶の帰還 下

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    とりあえずめっちゃ面白かった。
    他の吉川作品に比べたら、若干リアリティに?をつけたくなるけど、二転三転展開のサスペンスに引きずりまわされ、満足。
    3058冊
    今年286冊目

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    2025年11月07日
  • 菊の慟哭

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     吉川英梨さんにお願いがあります。是非、このシリーズの続きを描いてください!

     いやぁ、最高!前作の『桜の血族』も良かったけれど、今作の『菊の慟哭』は向島春刀の若かりし頃や誓の母親との馴れ初め、また腕を切り落とした時のことなどが描かれていて、ボーナストラックのような装い。

     前作の方がより暴力的だったが、それでも十分に満足できる内容だった。早速続きが読みたくなってきた。

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    2025年11月05日
  • 菊の慟哭

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    大変美味しく頂きました。
    評価も高くなるに違いない!・・・と、個人の感想。
    前作の『桜の血族』を読んでいたのでストーリーがスイスイ入ってきます。

    暴力団の抗争が派手派手で、描写がしっかり伝わってくる・・・・
    だけでなく、
    マル暴の女性2人の逞しさ、
    その主人公女性の半生のやりきれなさ、
    サブのラブストーリーがナミダナミダ、
    最大のキーマンは、ラストにおいしいところ総取り・・・

    映像化を期待。
    そして、シリーズ3作目はあるのか・・・?

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    2025年11月04日
  • 警視庁01教場

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    五味と高杉の最強ペアの53教場は良かった〜
    。゚(゚´Д`゚)゚。

    なのにそれに比べると、この01教場はどーなってるの!?

    ったく!

    53教場出身のあの塩見が助教官を務め、甘粕仁子が教官を務めるこの教場は大丈夫か!?

    塩見はがんばるのよ
    さすが53教場出身だけあって熱血漢をもってがんばるのよ

    だけど、問題は甘粕仁子なのよ
    かつては元気印のニコニコ仁子ちゃんとか呼ばれてたくせに、なにその愛想もない、元気もない、やる気もないみたいな態度

    ったく!

    こんな教官、こんな教場だと学生たちが可哀想だわ!って思いながら読んでいました


    が、、、


    仁子ちゃんが抱えていた秘密が明らかになると、涙涙涙です
    仁子ちゃんも必死にがんばっていたんだね〜
    。゚(゚´Д`゚)゚。
    もう仁子ちゃん応援したくなる!


    警察学校は学生たちだけの成長の場ではないのです
    教官も助教官も一緒に成長していく場なのです

    さ、次の01教場が楽しみですな
    元気印のニコニコ仁子ちゃん(25教場)が見られるかな〜

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    2025年11月02日