山岸真のレビュー一覧

  • しあわせの理由

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    ネタバレ

    SFはハードでブラックなのが好みです。「ボーダー・ガード」を教えていただいたのがきっかけで読みました。面白かった。
    「しあわせの理由」、これは幸せなのか?幸せを感じてるのはお前自身じゃない!と常に覚えさせれられるのはつらい気がします。知能じゃないですが「アルジャーノンに花束を」を思い出しました。
    「闇の中へ」も…生き抜けないこの世界。世界を救うために最後の犠牲になるのかな彼らは。。
    「愛撫」の絵画、検索して見ました。これを再現するって狂気の沙汰です。「道徳的ウイルス学者」も狂信的でした。

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    2023年01月21日
  • ゼンデギ

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    みんなが思ってそうなんだけど、私がイーガンに求めているのは、ディアスポラとかのガチガチのハードSFなのだ…
    流しながしで読んでいたので、イランの政治の話とかマーティン親子以外の登場人物とゼンデギの仮想空間がどう関連してくるのかいまいち掴めなかった。

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    2023年01月12日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    ロリンは星を耕す使命でも与えられているのかしら。
    この星の事はロリンやアイスデビルに任された感がある。

    ロリンの知能が高いのかよく分からないけど、他の異星人達がこだわるものには関心は無く、従順で純粋な存在に思える。心を通わせる事には長けていて、劣悪な環境や変化にも対応出来る不思議な生き物。その辺の道端で生きることが出来ちゃう生活力の高さ。
    彼らのようにちょっと鈍くなる事が、長生きの秘訣なのでしょうか。思いやりを持って、身も心も毛むくじゃらで温かく。シルバージャックはもう少しだったのにな。

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    2022年09月26日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    恋愛小説でした。結構なハードSFだったけれど紛れもなく恋愛。。
    ドローヴとブラウンアイズ以外の登場人物に誰一人として好感を持てなかったし、このふたりにしても時折(?)ってなりました。ロリンとロックスは好き、優しい。
    グルームの海も不思議だし、ラストでドローヴが気付いたことってなんだろう?でも好きな空気でした。夏の白い光。

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    2022年08月19日
  • しあわせの理由

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    イーガンさんお初。タイトルから、テッド・チャンみたいな優しげな感情が見え隠れする、難解SFかと思いきや、人間の情緒が抱える残酷さが見え隠れする難解SFだった。後半はあってた。すごく難しい言葉ばっかり。短編集だがだいぶ積んでたし読むのも時間かかった。好きな残酷さではあるんだけど、あまり好みの文体ではなかったのと、確実に性癖に刺さってはいるんだけどどこか冷静に読んでしまっている自分がいる。今のジャンプを読むときの感情に似ている。もっと前のめりになりたかった。10代のころに読んでいればよかった。
    脳死した恋人の脳を妊娠する女性、ブラックホールに飲み込まれる人たちを助けるレスキュー隊、過激なカトリッ

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    2022年08月13日
  • 順列都市〔下〕

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    2022-08-08
    読んでいたと思ってたけど、なぜか読み逃してた。23年積んでた(笑)
    ソフトウェア知性について「ディアスポラ」に比べると否定的な文脈が強い感じ。そこは「ゼンデギ」に近いか。ファーストコンタクトの相手の描写は非常に限定的。エイリアンの側を描くとどうしても擬人化せざるを得ないからか。
    そして、結局はアイデンティティの物語。ほぼ全編その、思弁に費やされていると言ってもいいくらい。
    なんだかすぐに再読したくなる。

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    2022年08月08日
  • パラークシの記憶

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    『ハローサマー、グッドバイ』の続編小説。
    SFであり、ミステリであり、恋愛小説でもあり、青春小説でもある。

    ある種中二病的とでもいうのか、青くて自尊心強めの子供世代の登場人物が多く、保守的な大人世代と対立する構図が前半主なのですが、痛々しくて辛かった。読むのにもエネルギーが要りそうです。
    でも、恋愛小説的な観点からみると若くて強く一途な思いは甘酸っぱくて好きでした。

    私は『ハローサマー、グッドバイ』を読んだのが大分前なのですが、できれば記憶が薄れないうちに読んだほうがいいと思います。設定も色々増えてたり。

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    2022年06月28日
  • 祈りの海

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    プロットにリアリティを持たせるために、どんな舞台装置を選び、それについての詳細な説明を加えようとしているのは、ある意味で読者に対する良心的な姿勢だとも言えるが、それも程度問題ではなかろうか。
    全部で11の中・短編集であるが、いくつかの作品は読んでいてひたすら眠気を誘われるだけのものもあった。

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    2022年06月08日
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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     イスラエルSF傑作選、金太郎飴のように同じ様な雰囲気である。
     これが長編になるとどういう処理をするのか気になった。

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    2022年05月29日
  • ビット・プレイヤー

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     2005-2017年のグレッグ・イーガンのSF短編を集めたもの。
     以前テッド・チャンの『息吹』(2019)を読んだときなかなかに感銘を受け、このチャンさんがグレッグ・イーガンなる作家を推賞していたので、本書を手に取った。
     ハードSFというものだろう。最新の科学やテクノロジーについての知識を基盤にし、そこから果てしなく想像を繰り広げていく作風は、確かにテッド・チャンに似ている。
     SFといえば中学・高校の頃は幾らか読んでいたが、ややこしい科学の話が頻出するような高度なハードSFは苦手だった。私が一番好きなのは、H. G. ウェルズのような古典か、崩壊感覚が素敵なフィリップ・K・ディック辺

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    2022年05月15日
  • エターナル・フレイム

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    登場人物達と一緒に、この世界の物理法則を発見していくのがこの作品の醍醐味とわかりましたが、それを理解するのはかなり厳しいです。巻末解説に物理法則のポイントがまとめられてあったので、若干ネタバレはあるけど先に読んでおいた方が良いかも。

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    2021年11月18日
  • パラークシの記憶

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    SFで、ミステリーで、さらに青春ものです。前作「ハローサマーグッバイ」を先に読んでおくと、いっそう楽しめます。?

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    2021年11月18日
  • しあわせの理由

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    わたしには少し難しいSFだった。
    ひどい事故にあった旦那さんのクローンができあがるまで旦那さんの脳みそを奥さんの子宮にいれて保護するはなしと、『スフィンクスの愛撫』そっくりの写真を撮るために整形させられるはなしがおもしろかった。

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    2021年10月04日
  • しあわせの理由

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    ハードSFというジャンルに身構えていたけど、登場人物の心情や葛藤を描く物語が多く面白かった。
    印象に残ってるのは、表題のしあわせの理由と、最初の胎内で保持する話、薬の実験の話、不貞者を殺すウイルスの話(多い)

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    2021年09月26日
  • しあわせの理由

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    ほぼ全部の短篇でアイデンティティについて考え直させられる。テセウスの船みたいな話を無限にされてた。これをSFを使って寓話的に読みやすい面白い形に落とし込むのは本当に天才的。ずっと唸らされるしとっても面白かった!!

    本末の解説って基本つまんないから期待せずに読んでたら東大教授でTRONの坂村健先生でギョッとした……。何なら、彼の解説だけでも本を買う価値があるくらい面白かった。こちらも文章上手くて、クスクス笑えるのにしっかりとした解説。

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    2021年08月14日
  • ひとりっ子

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    量子論が難しくて理解しきれてない部分もあるのだけど、とても面白い世界観だった。

    ひと、と、もの、の違いって何なんだろうなあ。

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    2021年06月07日
  • ディアスポラ

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    ネタバレ

    順列都市が私達の精神がデータ化されるまで、また自律するAIが誕生するまでの話だとしたら、これはデータ化された私達が幾重にも別れて(データ化されているので、クローンを生み出すのは簡単です)さまざまな宇宙に拡散し、探索をするさらに未来のお話でした(根源的には、未来の滅びを避けるための手がかりを探索の目的にしています)。
    私達が気づいていないだけで、私達の生きる空間はトランスミューターのような存在とは既に繋がっているのかも。トランスミューターが進化の果てに獲得したのが、あらゆるものに干渉しすぎない「自制」の力であったことがとても印象的でした。
    3次元以上の世界って想像するのが難しいですが、かなりイメ

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    2021年05月06日
  • アロウズ・オブ・タイム

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    グレッグ・イーガンの直交三部作ラスト。
    相変わらず難しいんだけど、前二作に比べるとまだ理解できるかな。
    ストーリーやキャラも前よりは深みがあるような。

    ただ、母性への帰還はこの三部作においてかなり大きなイベントだと思うのだけど、最後にさらっと描かれるだけで、いいんでしょうか。勿体ないような気が。
    頭のいい人が考えることはわからない。

    未来からのメッセージという謎のシステムがメインだけれど、多分これはストーリー的必要性よりも、理論が書きたかったんだろうなー。

    物理法則が異なる世界を思いつきストーリーに落とすという仕事はすごいとは思うのだけど、私は小説が好きな文系人間なので、どうしても物語的

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    2021年05月05日
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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    イスラエルSF&ファンタジー界の中心的人物らによる
    SF短編選集。
    原文が英語の作品[*1]あり、
    ヘブライ語→英語→日本語[*2]、
    あるいはロシア語→英語→日本語[*3]という重訳もあり。
    訳者あとがきを含めると700ページを超す大部。
    収録作は、

    ■ラヴィ・ティドハー「オレンジ畑の香り」
     The Smell of Orange Groves(2011年)[*1]
    ■ガイル・ハエヴェン「スロー族」
     The Slows(1999年)[*2]
    ■ケレン・ランズマン「アレキサンドリアを焼く」
     Burn Alexadria(2015年)[*2]
    ■ガイ・ハソン「完璧な娘」
     The Per

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    2020年11月01日
  • パラークシの記憶

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    恋愛小説が終盤にかけてSFらしくなる
    釈然としなかった『ハローサマー、グッドバイ』の結末からの経緯も分かる

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    2020年10月23日