山岸真のレビュー一覧

  • 白熱光
    グレッグイーガンの小説の中でベスト5に入る。
    物理とバイオと宇宙がちょうどよく絡まってうまい。
    超物理理論はちゃんと理解できていないけど、迫力はわかる
  • しあわせの理由
    初イーガン。どこから得たのか「グレッグ・イーガンは難解」というイメージがあって、SF歴3年目の中で読んだことがありませんでした。が、むちゃんこ面白いじゃん!!!と思いました。私好きだわこれは、と最初から思い、最後までそう思い続けられました(これは読みやすい本だということなので、この後他の本を読んでぐ...続きを読む
  • ハローサマー、グッドバイ
    地球ではない架空の世界で起こる、少年少女の青春の一幕を描いた小説だと思って読んでいた。

    ところが読み進めるにつれて、物語は思わぬ方向に奥行きを見せていく。

    最後に主人公が見つけ出した答えをみて、まるで悪夢から目覚めた時のような、ふわっと身体が軽くなる感覚が押し寄せた。

    だけど、本当に自分が悪夢...続きを読む
  • ハローサマー、グッドバイ
    読み終えて改めてタイトルを見返すと、また背筋がゾクゾク。
    可愛らしい少女の表紙絵からは想像だにしなかった展開と結末にもう虜。久々に眠気に打ち勝って徹夜で読み耽ってしまった作品。


    まず冒頭まえがきの〈作者より〉から既に面白いし、これが紹介するのに最適。
    「これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF...続きを読む
  • 白熱光
    異星人が自らの世界の天体力学を発見していく様はこの作品ならではなのですが、残念ながら解説HPを見ても理解できませんでした。もっとも、理解できなくてもストーリを追うのには影響ないです。超進化した人類はなんでもできちゃってすごいです。?
  • クロックワーク・ロケット
    主人公の姿態をイメージするのに苦労しました。手足を自由に生やしたりしてますが、骨や筋肉はあるようで不定形生物ではなさそう。ニョロニョロが大きくなった感じか?
  • アロウズ・オブ・タイム
    2段組み500ページが3冊、物理説明も難しくハードルの高い作品ではありますが、SF好き、新しいものやちょっと不思議なことが好きな人にはおすすめ。
  • クロックワーク・ロケット
    前半は三回くらい呼んだ。
    そこを超えると最後までやめられなくなる。

    この世界の物理よく分からないので、色々な描写が理解できないのだけど、それでもその世界に馴染んで仕舞えば、気にならない。

    イーガンの小説ではときどき性差別がとりあげられるけど、この世界と我々の世界がこれほど違うのに現れる差別を読む...続きを読む
  • しあわせの理由
    初イーガン。まさに科学小説で、ハードSFとはこういうことか。面白かったものをいくつかピックアップする。「適切な愛」発想がすごい。初イーガンとしては適切な作品だったのでは。「道徳的ウイルス学者」皮肉なユーモアが利いたラストが良い。「位相夢」自分の意識をコンピュータ上に移植することについて。「血をわけた...続きを読む
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選
    イスラエルSF短編集。どの作品も面白かった。思ったより宗教色は薄め、それでもサイエンスよりはファンタジーよりのものが多い。 特によかったのは「完璧な娘」。触れると心が読める少女が遺体に触れ、その少女に共感してゆく。あとは「可能性世界」。未来を演算して書き換える。彼女を救える世界にすることで彼は死ん...続きを読む
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選
    読み応えあり過ぎで疲れるアンソロジー
    ジャンルなり、雰囲気で分けて数冊のシリーズで出してくれれば良かったな
  • ハローサマー、グッドバイ
    読んで良かった! SF恋愛小説ということで読み始めは進まなかったけれど、面白くなってきたので最初から読み直したらノンストップ。ドローブが恋愛を通してどんどん大人になっていくのが頼もしいし、それでもなお少年だからこそ見ることのできない大人世界があった。続編『パラークシの記憶』も読みたい。コーニイ全部読...続きを読む
  • 順列都市〔上〕
    この難解な本が理解できるようなり、この本を通して自分の成長を感じる。

    読まないからと売ったり捨てたりせずに残してて良かった。

    はっきり言って、用語について調べながら読まなければ、面白さよりも苦しさが勝ると思う。

    私がこの本を購入したのは、7年前。私はまだ高校生でした。当時放送が始まったソードア...続きを読む
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選
    イスラエルのSFシーンの中心人物2名によって、英語圏の読者向けに編まれたアンソロジー。ここでのSFは科学小説 Science fictionではなく思弁的小説 Speculative fictionを指しており、非リアリズム小説全般を覆う定義と考えると収録作の幅広さが納得できる。邦訳は英語からの重訳...続きを読む
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選
    ラヴィ・テイドハーを除けば、名前を聞いたことのある作家さえ一人もいないが、作品のレベルは概して高い。ユダヤ=イスラエル色を感じさせる作品も殆どないが、これは日本の現代SFを読んだ欧米人が、ゲイシャもハラキリも出てこないなんて言うようなもんだろうしね。個人的ベストは、そのユダヤ=イスラエル色を感じさせ...続きを読む
  • タンジェント
    20世紀SF(80年代)にも掲載された『姉妹たち』と表題作の『タンジェント』が大変気に入りました。『タンジェント』の、音楽を媒介に4次元人が3次元に気付いて・・・という展開には驚かされました。
  • ビット・プレイヤー
    「鰐乗り」に価値あり。
    死が穏やかな眠りとしか語られていない。
    冒頭で濃厚な人生をいくら語られようが、
    融合世界で生まれ育った人達にとって1万年は、
    神の存在しない死へと向かうのに充分な時間なのか。
  • しあわせの理由
    SEVENEVES以来のSFですが、すごいよかった。短編だからかな。でももうなんか、ジュンパラヒリあたりを読んでいる気分とあまり変わらないような短編もある。表題の「しあわせの理由」とかね。
  • エターナル・フレイム
    グレッグ・イーガンの〈直交〉三部作の第二巻『エターナル・フレイム』を読み終わった…。なんという余韻…。これはある宇宙の物理学史であるとともに、性別とは何であるか(何であると考えたらいいか)を問いかけてくるな。すごイーガンの極地だと思うんだけど、これでまだ完結してないのである!

    この〈直交〉宇宙にお...続きを読む
  • クロックワーク・ロケット
    グレッグ・イーガンの〈直交〉三部作第一巻『クロックワーク・ロケット』。時空に関する物理法則が異なる宇宙とはどんな姿なのかを、論理的にとことん導出して見せてくれる一大ハードSF。また一人の科学者の一生の物語でもあり、生物が自身の特性とどう向き合うのかを見せてくれるドラマでもある。

    時間と空間が交換可...続きを読む