山岸真のレビュー一覧
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これだけの宇宙を見せられて、人間ひとりひとりの物語に価値が見出せる人がいたら会ってみたい。
価値はないけれど意味はあるよね。個人的に重きをおきたいのはヤチマの人間性について。人によって色々思うところがあるんじゃないだろうか。私は彼(彼女?)が『何の曇りもない笑顔』を浮かべられることと故郷を捨てて一人で真理を求め続けることから見える 無邪気さ を持っていることに大きな意義がある……気がする。引用したとこが心に残ったのは、ヤチマのセリフだからです。
物理とか数学をやったことのない文系の人には読みづらいかも。でもわかるとこだけ読んでればおkです。
あと5回くらい読んでちゃんと理解したい。 -
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いくら不可知な人間の精神とはいえ、自然界の法則に逆らうことはできない。イーガンは数学をはじめとした大変な科学の知識で(文系のため、どんなジャンルの学問かもすでにわからない。汗)、人間の行動の決定や、愛や憎しみの感情を、どんどん因数分解していってしまう。各短編には、しょせん人間も機械の部品の組み合わせにすぎないのだという趣旨の文章がちらちら見える。しかし読み終わると、いやそうではないという思いが、まったく理屈ではないところから立ち上がってくる。
この短編集の最後2編はなかでも難解で、多元宇宙論をテーマにしている。全然わからないままとにかく最後まで読んだら、あれっと思う関連が隠されていて、また読 -
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ディアスポラ=離散
宇宙(多次元)の様々な方向に自分たちのコピーを1000個派遣して知的生命体、生存をかけて可能性を探検する。
人間存在が究極に不滅になったときの最終的な人の行き先。
これを作者なりに推し進めている
・自分の全ての可能性を探索しつくす(完了)
・自分の人生の中で不変の箇所を探し続ける(アイデンティティの探求)
・自我を維持できなくなり消滅、霧散、停滞
自分の夢想した問題意識が表現されていて興味深かった。
”価値”は、自分の視点中心に”現れる”のであって、それ自体存在しない
残るのは、自分への探求か、全て(個々に優劣が無いため)の外部の探求。
やはり不死/長命は、普通の人 -
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グレッグ・イーガン著。90年代を代表するSF作家だそうな。
SFというニッチなジャンルでありながらその中でも有名、と言う事で程よい読みやすさかと。
読みやすいだけでなく面白さも折り紙付き、つまみ食いのつもりが気付いた時には二周目だった。
宇宙系のSFに比べるとサイバー系は「トンデモ超理論」が出にくい気がします(偏見)が、これの屑理論は珠玉。わけわかんねえ。
最早サイバーパンクが「パンク」とは呼べない時代になってきておりますが、確実にギブスン、ひいてはディックの精神を感じ取れるのが好印象。
そういや「ターミナル・エクスペリメント」なんつーのもありましたねえ。 -
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人間の精神をスキャンしてデジタルの世界に送り込むことが可能になった世界。ある画期的な理論を考案した主人公(?)がデジタルに住まう「コピー」たちに、文字通りの永遠の存在を約束する話が前半のメイン。
コピーたちはハードウェアの制約で現実の17分の1の速さでしか活動できなかったりするのが面白いですが、コピーの人権を認めない法律が成立しようとしていたりで、存在としての基盤が揺らいでいるのを背景に話が展開していきます。
後半は、ある理由があって「…そして7000年後」
アイディアの核はなんとも説明しがたい「塵理論」とセル・オートマトンモデル生命なんですが、この二つが結びついたとき主観的宇宙論の本 -
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全9編によるハードSFの短編集。
絵画を実際に再現するため、人を攫っては絵画に合わせて人体改造していく「愛撫」や、ワームホールに囚われた人物を救出に向かう「闇の中へ」など、ユニークな設定が目白押しです。
しかし、個人的には表題作以外はどうにものめり込めず、あまり楽しめませんでした。全般的に設定が細かすぎる傾向があります。
例えば「道徳的ウィルス学者」では、不倫をした者や同性愛者など、主人公が不道徳と見なす人間を殺すためのウィルスをばらまく物語ですが、このウィルスの設定が「どのタイミングで染色体にコピーされ、変異し、受容体に取りつき、どのように擬態するか」といった仕組みが、あらゆるパターンを網 -
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ネタバレSF短編集。量子サッカーの話は何が何だかよくわからなかった。
遠く離れたアフリカで生活する双子の片方は偽薬を処方されていた、という話もあった。最終的には生き残った方がハッカー技術を駆使して全員に効果のある薬を処方させるように変えてハッピーエンド(?)に。
表題作は、腫瘍によって幸せホルモンがドバドバ出ていた少年が、一命を取り留めるために手術をすると幸せホルモンが出なくなり、30歳まで鬱になる話。後半ではドナー4000人の脳をスキャンした幸せホルモンの回路を人工的に作ったが、何にでも幸せを感じてしまうため、自分のアイデンティティを築くために幸せホルモンのレバーを脳内で操作できるようにしてもらう。