山岸真のレビュー一覧

  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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    イスラエルSF短編集。どの作品も面白かった。思ったより宗教色は薄め、それでもサイエンスよりはファンタジーよりのものが多い。 特によかったのは「完璧な娘」。触れると心が読める少女が遺体に触れ、その少女に共感してゆく。あとは「可能性世界」。未来を演算して書き換える。彼女を救える世界にすることで彼は死んでしまう、主人公だけが認識していて(気づいてしまい)、救えない分シュタゲよりラストは地獄感ある気もする。 「スロー族」、「アレクサンドリアを焼く」、あたりも面白かった。

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    2022年01月16日
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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    読み応えあり過ぎで疲れるアンソロジー
    ジャンルなり、雰囲気で分けて数冊のシリーズで出してくれれば良かったな

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    2021年03月25日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    ネタバレ

    読んで良かった! SF恋愛小説ということで読み始めは進まなかったけれど、面白くなってきたので最初から読み直したらノンストップ。ドローブが恋愛を通してどんどん大人になっていくのが頼もしいし、それでもなお少年だからこそ見ることのできない大人世界があった。続編『パラークシの記憶』も読みたい。コーニイ全部読みたい。

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    2020年12月14日
  • 順列都市〔上〕

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    この難解な本が理解できるようなり、この本を通して自分の成長を感じる。

    読まないからと売ったり捨てたりせずに残してて良かった。

    はっきり言って、用語について調べながら読まなければ、面白さよりも苦しさが勝ると思う。

    私がこの本を購入したのは、7年前。私はまだ高校生でした。当時放送が始まったソードアートオンラインをきっかけに「仮想世界」について興味をもち、この分野について調べていくうちにグレッグイーガンに辿り着きました。

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    2020年12月07日
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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    イスラエルのSFシーンの中心人物2名によって、英語圏の読者向けに編まれたアンソロジー。ここでのSFは科学小説 Science fictionではなく思弁的小説 Speculative fictionを指しており、非リアリズム小説全般を覆う定義と考えると収録作の幅広さが納得できる。邦訳は英語からの重訳になるが、元々英語で書かれた作品も5作、ロシア語で書かれた作品が1作収録されている(ほかはヘブライ語)。巻末には編者による「イスラエルSFの歴史」も。


    以下、特に気に入った作品について。

    ★ ガイ・ハソン「完璧な娘」(中村融 訳)
    テレパスの訓練教育を受けることになったアレグザンドラは、〈死体

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    2020年11月01日
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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    ラヴィ・テイドハーを除けば、名前を聞いたことのある作家さえ一人もいないが、作品のレベルは概して高い。ユダヤ=イスラエル色を感じさせる作品も殆どないが、これは日本の現代SFを読んだ欧米人が、ゲイシャもハラキリも出てこないなんて言うようなもんだろうしね。個人的ベストは、そのユダヤ=イスラエル色を感じさせる例外の一本「信心者たち」や、終末世界を舞台にしながらテーマがサバイバルから、なんとも変なものに変わっていく「夜の似合う場所」。

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    2020年10月08日
  • タンジェント

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    ネタバレ

    20世紀SF(80年代)にも掲載された『姉妹たち』と表題作の『タンジェント』が大変気に入りました。『タンジェント』の、音楽を媒介に4次元人が3次元に気付いて・・・という展開には驚かされました。

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    2020年07月26日
  • ビット・プレイヤー

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    「鰐乗り」に価値あり。
    死が穏やかな眠りとしか語られていない。
    冒頭で濃厚な人生をいくら語られようが、
    融合世界で生まれ育った人達にとって1万年は、
    神の存在しない死へと向かうのに充分な時間なのか。

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    2020年05月28日
  • しあわせの理由

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    SEVENEVES以来のSFですが、すごいよかった。短編だからかな。でももうなんか、ジュンパラヒリあたりを読んでいる気分とあまり変わらないような短編もある。表題の「しあわせの理由」とかね。

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    2020年01月17日
  • エターナル・フレイム

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    グレッグ・イーガンの〈直交〉三部作の第二巻『エターナル・フレイム』を読み終わった…。なんという余韻…。これはある宇宙の物理学史であるとともに、性別とは何であるか(何であると考えたらいいか)を問いかけてくるな。すごイーガンの極地だと思うんだけど、これでまだ完結してないのである!

    この〈直交〉宇宙における主人公たちである人類は、女は出産時四つの子供に分裂して死ぬという世界なので、宇宙船〈孤絶〉の中においては四つ子になると人口の増加を招くので「飢餓状態にあれば二つ子出産になるかも」という通説に従い節食している。そんな極限ななかで、いろいろすすむ。

    人類はまだ、空間と時間が交換可能な宇宙についてほ

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    2019年12月24日
  • クロックワーク・ロケット

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    グレッグ・イーガンの〈直交〉三部作第一巻『クロックワーク・ロケット』。時空に関する物理法則が異なる宇宙とはどんな姿なのかを、論理的にとことん導出して見せてくれる一大ハードSF。また一人の科学者の一生の物語でもあり、生物が自身の特性とどう向き合うのかを見せてくれるドラマでもある。

    時間と空間が交換可能かついくつかの仮定をおき、そこから光の性質、物質のありかた、生態系の様相までを描き出す。「球面調和関数くらい知ってるよね?」みたいな顔して怒涛の推論議論を登場人物が繰り広げるところは圧巻である。

    そしてまた、恒星系ひとつが滅びるスケールの世界の危機を、物語開始時点では未解明の物理法則を解明するこ

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    2019年11月27日
  • ディアスポラ

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    難解さで知られるイーガン作品のなかでも、比較的とっつきやすいと思います。
    人間の、というより知性のアイデンティティを極限まで突き詰めた小説です。

    ちなみにとある漫画で「イーガンを理解している人はいないけど、理解したふりをするのが通の読み方」みたいなことを、さもSFあるあるっぽく言ってました。
    そういう斜に構えた読み方はせず、純粋に楽しみましょう。

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    2019年07月07日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    グッとくる青春SF第一位。少年の感情を、どうしてこんなリアルに描けるんだろう...キラキラして切ない。読み進めるほど幸せで、切なくて、苦しい。ハッピーエンドが好きな人に。

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    2019年05月31日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    ネタバレ

    SF青春ラブストーリーの名作。架空の惑星を舞台にしているため、独特の固有名詞が多く、ガワはとっつきにくさがあるものの、その中身は極めて真っ当な少年少女のラブストーリーである。主人公ドローヴのやや大人びた語りを通して伝わってくる彼女、ブラウンアイズの愛らしさと二人の関係性は非常に甘酢っぱい。また口の悪い姉弟の、姉である美少女リボンとの三角関係や、役員の父を鼻にかけた高慢かつ小物であるウルフなど、他のキャラクターも生き生きと筆致で描かれている。特にヒロインであるブラウンアイズの身振りや仕草はどれも細やかで、一途な想いを見せたり、リボンに対する嫉妬の感情を垣間見せたりと、その愛らしい仕草を例に挙げる

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    2019年05月28日
  • 順列都市〔下〕

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    宇宙や生物を取り扱いつつ、話の軸はあくまで電脳であり、その大風呂敷の上で命を説くような文句なしのSF超大作だった。

    物語の終盤は夢中になって一気読みできた。
    マリアが長い眠りから目覚めてからの没入感がすごかった。エシュリオン vs ランバートの構図はさながらアクションサスペンス映画のようだった。
    人間である自分にとって、ランバート人の理解できないほどの合理性はかなりエイリアン感があって良かった。

    でも、やっぱりすごく難解だった…。
    塵理論って結局なんだったんだろう。ハードSFを読むと数学や物理学をきちんと勉強したくなるw
    トマスやビーとケイトのパートはよく分からないままさらりと読んでしまっ

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    2019年05月26日
  • ビット・プレイヤー

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    イーガンの『ビットプレイヤー』を読んでるんだけど、宇宙に飛び立つとイーガンの語る話は時間的にも空間的にもスケールが大きすぎて、最高に最高。「我々には一万年ほどしか残されていない」とか強すぎる。しかも銀河半周してまだまだ終わらない。

    読み終えて、やはりイーガンは未来を見通すための力がある作家だなと感じた。というか、フェムトマシンすごい…。

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    2019年05月10日
  • ビット・プレイヤー

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    これまた読み応えズッシリな短編集だった。でもブレずにハードに”グレッグ・イーガン”な味だったので落ち着いて読み進める事が出来た。

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    2019年04月14日
  • 順列都市〔上〕

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    うーん、とても難解だった!w それでも総体として面白かったという印象を残すのだから、やっぱりグレッグ・イーガンはすごい。

    オートヴァース内の化学的な描写は、正直なところ難しくて飛ばし読みしてしまった。あと、コピーのポールが真相?に至るまでの考察も。

    だけど、そんな初心者をも楽しませてくれるのだから、イーガンはすごい。上級者向けの細部を披露しつつも、初心者を振り落とさない。しっかりとストーリーの道案内をしてくれる。
    だから読んでいる方も必死になってしがみつくことができて、タフな読書体験を獲得できる。

    話の核となるのは、人間のコピーを作成してコンピュータ上で走らせるというもの。
    単なるSF的

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    2019年02月20日
  • アロウズ・オブ・タイム

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    科学としての話はいつもの通りエキサイティングな内容で、もちろん大満足でした。著者の、生命と科学的思考力、数学的美しさへの愛情・畏敬が感じられる作品でした。
    ですが本作では小集団が発展した帰結として発生する政治的な話が多く、その点がむしろ根気がいる部分でしたね。。

    私達の世界から考えうる別の定理を出発点に話が展開し、ここまで話を膨らませて小説としても完結させるという、恐ろしいほどの才能の著者。
    感謝に堪えないですし、今後も楽しみにしています。

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    2019年01月12日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    ネタバレ

     待遇のいい公務員の息子「ドローヴ」と、世間的には下層と扱われる家の娘「ブラウンアイズ」との愛を軸に展開する青春&恋愛&SF小説。
     未熟な少年少女の物語を通じた成長、身分違いという障壁(=燃料)により燃え上がる愛、ライバル登場による三角関係、(良し悪しはともかく)世間体に縛られた大人との対立、そして彼らの行動が世界の危機と直接的に結び付くSFの仕掛けはセカイ系のように彼らの物語を盛り立ており、屈指の青春恋愛小説という裏表紙のうたい文句にも納得である。
    以下、多分にネタバレを含む。

     上述のとおり恋愛モノ、というか物語に付き物の三角関係についてが素晴らしい。主人公もヒロインも

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    2018年12月31日