【感想・ネタバレ】ハローサマー、グッドバイのレビュー

あらすじ

夏休暇をすごすため、政府高官の息子ドローヴは港町パラークシを訪れ、宿屋の少女ブラウンアイズと念願の再会をはたす。粘流が到来し、戦争の影がしだいに町を覆いゆくなか、愛を深める少年と少女。だが壮大な機密計画がふたりを分かつ…少年の忘れえぬひと夏を描いた、SF史上屈指の青春恋愛小説、待望の完全新訳版。

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Posted by ブクログ

すっごいおもしろかった。
思春期時期の少年の感情や思考のあり方がリアルで……そして大人になってもあまり変わらないかもしれない。主人公の一人称を追っていくのだけで十分読み応えがあった。

一人称であるが故に、この作品の世界のあり方についていくのにだいぶ時間がかかってしまったけれど、こうなのかな?と頭で補完しながら読むのはおもしろかった。
ただ、最後のオチの意味もわかるのにだいぶ時間がかかってしまった(というか他の人の感想を読んだ)。シナリオ的にはもう一度読んだほうがずっとおもしろいかも。

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2025年08月10日

Posted by ブクログ

地球ではない架空の世界で起こる、少年少女の青春の一幕を描いた小説だと思って読んでいた。

ところが読み進めるにつれて、物語は思わぬ方向に奥行きを見せていく。

最後に主人公が見つけ出した答えをみて、まるで悪夢から目覚めた時のような、ふわっと身体が軽くなる感覚が押し寄せた。

だけど、本当に自分が悪夢から目覚めることができたのかどうか、読み手側はただ信じることしかできない。"凍えるほど"読後に考えさせられる作品。


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2022年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終えて改めてタイトルを見返すと、また背筋がゾクゾク。
可愛らしい少女の表紙絵からは想像だにしなかった展開と結末にもう虜。久々に眠気に打ち勝って徹夜で読み耽ってしまった作品。


まず冒頭まえがきの〈作者より〉から既に面白いし、これが紹介するのに最適。
「これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものでもある。」
これがまた本当にその通りで、これだけたらふく盛り込んでいながら全てが完成されていて、青春小説としても身分違いの恋とか少年少女らの微妙な関係性とかが漂う夏の海の気配とも合わさって実にもどかしくも爽やかに描かれる。グルームワタリ鳥の光景だけで夏を感じられる程にのめり込んでしまった空気感にもう夢中さ。
対極的に、少年少女らに忍び寄る戦争の気配やら大人たちが隠している’秘密’についてとかを察知するに及び、物語は一種のヒーロー譚のような様相をも纏い出す。
が、終盤に差し掛かってからの転調が最高にキマっている。あれよという間に世界が一変し、それまでの空気がほぼ全て入れ換わり、からの、衝撃のラストで〆!本当にこの終盤の変わり身は凄い。「この夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなってる」(p283)ってさり気なさ過ぎる一文が今思えば恐ろしい。
いや、変わらなかったのは少なくとも二人いるのか。そうだったらいいな。

個人的にはオチについて物凄く語り合いたい!
「俺はこう思ったんだけど、どう?」みたいのをやりたい!
けど自分なりの解釈に満足してるしそれはそれでその方が良いのか。

…p368の10行目から13行目の3行がアレよね?



7刷
2022.8.14

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2022年08月14日

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ネタバレ

読んで良かった! SF恋愛小説ということで読み始めは進まなかったけれど、面白くなってきたので最初から読み直したらノンストップ。ドローブが恋愛を通してどんどん大人になっていくのが頼もしいし、それでもなお少年だからこそ見ることのできない大人世界があった。続編『パラークシの記憶』も読みたい。コーニイ全部読みたい。

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2020年12月14日

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グッとくる青春SF第一位。少年の感情を、どうしてこんなリアルに描けるんだろう...キラキラして切ない。読み進めるほど幸せで、切なくて、苦しい。ハッピーエンドが好きな人に。

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2019年05月31日

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ネタバレ

SF青春ラブストーリーの名作。架空の惑星を舞台にしているため、独特の固有名詞が多く、ガワはとっつきにくさがあるものの、その中身は極めて真っ当な少年少女のラブストーリーである。主人公ドローヴのやや大人びた語りを通して伝わってくる彼女、ブラウンアイズの愛らしさと二人の関係性は非常に甘酢っぱい。また口の悪い姉弟の、姉である美少女リボンとの三角関係や、役員の父を鼻にかけた高慢かつ小物であるウルフなど、他のキャラクターも生き生きと筆致で描かれている。特にヒロインであるブラウンアイズの身振りや仕草はどれも細やかで、一途な想いを見せたり、リボンに対する嫉妬の感情を垣間見せたりと、その愛らしい仕草を例に挙げると枚挙にいとまがない。その関係性の進展ぶりは読んでいるこちらが赤面するほどである。そんな子供時代の淡い恋物語の背後では、隣国アスタとの戦争の影響が徐々に忍び寄っており、粘流の訪れに従って不穏さが増していく。ドローヴとブラウンアイズ。役人の息子と酒場の娘という身分違いの恋が、そのまま議会の役人たちと町の人間との溝の深さに繋がっており、甘い恋に反して描かれている社会はハードの一語である。クライマックスはまさに怒涛の展開であり、明かされたこの惑星の真実と、緩やかな悲劇の始まり、変わっていく町の人々などを見るのは非常にキツく、ページを繰るのも心苦しかった。タイトルの意味も明らかになったため、てっきりそれが仕込んでいた大きなネタかと思いきや、この小説の真骨頂はラスト数ページに込められている。この壮大なオチはまさにSFならではの大どんでん返しであり、周到に張られた伏線と綿密に寝られた世界観設定の賜物である。人間によく似てはいるが、あくまで登場人物たちは人間型の異星人であり、ここは異星の文明である。それをあらためて再認識するとともに、オチが非常に理にかなったものであることには文字通り舌を巻いた。傑作である。

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2019年05月28日

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ネタバレ

 待遇のいい公務員の息子「ドローヴ」と、世間的には下層と扱われる家の娘「ブラウンアイズ」との愛を軸に展開する青春&恋愛&SF小説。
 未熟な少年少女の物語を通じた成長、身分違いという障壁(=燃料)により燃え上がる愛、ライバル登場による三角関係、(良し悪しはともかく)世間体に縛られた大人との対立、そして彼らの行動が世界の危機と直接的に結び付くSFの仕掛けはセカイ系のように彼らの物語を盛り立ており、屈指の青春恋愛小説という裏表紙のうたい文句にも納得である。
以下、多分にネタバレを含む。

 上述のとおり恋愛モノ、というか物語に付き物の三角関係についてが素晴らしい。主人公もヒロインも脇役もかなり人間臭く、敗北者に対する慈悲などは存在しない。所詮は敗北者だろうと言わんばかりに、ほろ苦くも仄かな甘味と退屈さを提供してくれる恋愛小説の常識を叩き潰してくれる。
 恋愛小説のサブヒロインというのは、時としてヒロイン以上の魅力を放つが、それでいてサブとしての宿命を逃れられない。彼女にストレートな幸福を掴む権利はないのだ。だからこそ、ひとつの恋の終わりまでに至る万感の思いが読者の魂を壊れるほどに揺さぶるのだと思う。読者はサブヒロインの幸せを願ってやまない。漫画やアニメならファン投票で正ヒロインが破れるパターンである(ファンに好かれてもサブヒロインの救いにはならないのだが)。
 恋愛小説の華とは、失恋である。

 しかし、この物語において、サブヒロインに救いなど用意されてはいない。正ヒロインに「品がなくなった」「意固地で嫌な人」「あのことはつきあえそうにないわ」とまで言われるサブヒロインなど、武者小路実篤『友情』の野島以外、私は知らない(思い出せないだけかも)。彼女は幸せを掴むことも、幸せだった思い出を胸に生きることも許されず、惨めに死んでいく。
 でも、青春なんてそんなもんである。どんなに脚色をしたところで、どんなに無粋だと糾弾したところで、勝ち組と負け組の存在は揺るぐことは無い。自分で動かなきゃ救済なんて存在しないのだ。
 『ハローサマー、グッドバイ』という表題は、次に進む主人公たちの台詞ではなく、置いていかれる者たちへのお悔やみ、あるいは置いていかれる者たちの遺言なのかも知れない。屈指の青春恋愛小説である。

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2018年12月31日

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ネタバレ

バーナード嬢曰く。に影響されて買った本。
訳はちょっと読みにくい(直訳調)ところもあったが、丁寧に訳してくれているという印象。あとがきを見て訳者さんの苦労を知って、素直に尊敬した。
途中までは☆3.5くらいの評価だったのだが、終盤で一気に☆5に。
最初はこれジャンルSF? 異星設定以外、ファンタジーと言われた方がしっくりくるなあと首を捻って読んでいたのだが、うん、まぎれもなくSFでした。
……どうでもいいが、表紙の女の子ってブラウンアイズ? 彼女は海辺の町に育った健康的に日焼けした女の子ってイメージなのだが。本文中にも褐色の肌、みたいな表現があったような。

この星に住む人間が寒さに発狂するほどの恐怖を抱いていて、フリーザー、フリージング(凍るほど~だ)という言葉が汚い言葉(英語でいうfu〇k)になっているという設定には目を瞠った。変った動植物の存在よりもこういう文化の設定が、この小説が異星の物語であり主人公たちが地球人ではないということを印象付けてくれたように思う。

主人公は思春期反抗期少年って感じでひねくれている。自分の親を筆頭に、周囲の人たち(主に大人)を見下している。それは終盤まで変わらないのだけれど、読者目線で見ると、そんなに酷い人たちかなあ、と同情したくなる。特に主人公の父親とか。そりゃ権威主義的なところはあるけど、彼は彼なりに必死で、間違いなく家族を愛していたと思う。両親の愛情が最後まで主人公に伝わらなかったのは残念。

全体的に、善悪がはっきり分かれているタイプの物語ではないのでいろいろ考えさせられる。たとえば主人公はパラークシの人々側に立っていて、議会・役人側を敵視している。頼んでもいないのに勝手に戦争を始めて自分たちに不自由を強いる議会を憎悪するのは当然なのだが、議会(国全体)から見ると申し訳ないとは思うが国を守るためには仕方ないんだ受け入れてくれ、と言うのは当然だろう。このあたり、パラークシが海辺の町だということも相まって日本の某問題と重なった。解決しようのない溝だ。
(……まあ、終盤に差し掛かるまでは、の話だが)

最後に。ロリンに会ってみたい。ロリンは主人公たちと人種が違うが人間で、毛が多いという見た目と文明を持たないことから蔑まれ使役されている、心優しい被差別者……という妄想を抱いてしまった。

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2017年10月15日

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神林に会いたい!そして話したい!ラストの大大大どんでん返しの事。微妙な三角関係の事。メストラーさんの事。忘れられない小説になった。

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2016年12月23日

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ネタバレ

前半が少しタルいんです。もう少しシャープでもいいな・・・・後半はページが進む進む。こういう潔さは若い主人公ならでは。
なかなか縁がなくなってしまったなあ;;

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2018年09月28日

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ブラウンアイズ。
カバーの絵が秀逸。
最後のどんでん返し。
ときどき出てくる丁寧な伏線。「寒さに恐怖を覚える」
寒さに恐怖を覚えるのは、ロリンに助けてもらうため?
ロリンはその恐怖の感情をテレパシーで知覚して助けに来てくれる。
40年後、ドローヴとブラウンアイズ。
ドローヴとブラウンアイズ、ブラウンアイズの両親はもう亡くなっているけど、ドローヴの両親もおそらく40年後、生きてはいないだろう。
パラークシで二人の他に生き残っているのはストロングアームを始め、ごくわずかの人々。

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2018年10月15日

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山頂の雪化粧に夏が完全に終わったなと思い再読
最後に唐突に現れる大仕掛けが有名だけれど
再読の度こんな所に!と新しく発見出来るものもあり今後も読まれ続けるのだろうなと思う

作者マイクルコーニィ本人の
これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものでもある
というコメント、まさにそのまま僕もそう思う

何かね、最近AIが着実に芸術文化方面へ足を踏み出しているニュースの頻度が早い、増えてきたじゃないですか
せっかく人間が考えて生み出した世界
このハローサマーグッドバイのドローヴとブラウンアイズの恋の冒険をどうか
人間が考えてたころの話か
なんて思う時代は来ないで欲しいなと切に願います

いい話が読めればいいじゃつまらないじゃない
港町パラークシ、行ってみたいですね

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2025年10月07日

Posted by ブクログ

青春恋愛小説+本格SFという斬新な掛け合わせ。終盤急激に真相に近づき、そして最後の伏線回収&どんでん返し。

読み進める中でここまで読書体験が変わってく本初めて読んだかも。

序盤:世界観や用語を把握するのにちょっと苦労。ロリンとか氷魔とかグルームとか何それ? 登場人物も性格エグくて不条理すぎる…
中盤:世界観にも慣れ、純粋に青春小説として楽しめるようになってきた。ブラウンアイズかわいい。ウルフは消えてくれ。時々なんか不穏だな…。
終盤:衝撃の事実。SFじゃんこれ。

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2025年05月30日

Posted by ブクログ

どこか遠い宇宙で起こる、少年たちのひと夏のできごと。読者は彼らの甘いラブストーリーに気を取られて、異星と異国の文化に慣れていく。どうしようもない絶望感とともに突入するラスト数ページ、とにかく展開の妙を感じた。◆「そしてこの夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなってるだろう……それがこわいって思うところもある。すごくたくさんのものを、すごい早さで失ってるような感じがして。」

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2024年07月15日

Posted by ブクログ

面白かった!
ピュアな恋愛ストーリーと繰り出されるSFの世界観。そして絡み合う思惑や情勢。
バランスよく練り上げられていて、良い。
題名も素敵

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2023年07月09日

Posted by ブクログ

夏休みに読みたい小説、として紹介できる本を探していた時に評判が良い本書を発見しました。
タイトルに「夏」とあること、SF小説でありながら少年の恋愛や成長をテーマとした比較的ライトな小説であることを知り、手に取りました。

政府高官の息子であるドローヴは、戦争中という特殊な状況かでありながら父の権威による恩恵を受けています。夏には別荘地へ家族旅行をする余裕すらあるのです(もっとも、周囲とは違うのだ、という両親の姿勢に反感を抱いてはいるのですが)。
しかし、ドローヴは夏の旅行を楽しみにしていました。昨年の夏、別荘のある港町パラーシクで出会った少女ブラウンアイズと再開できるかもしれない、と淡い期待を膨らませていたからです。

親の庇護から抜け出たいとねがう少年の葛藤、仲間うちでの立ち位置をめぐる諍い、そして恋。
舞台は地球とは異なる「異星」であり、SFならではの舞台設定があるものの、作品全体を通して描かれるのは少年主人公の成長ですから、YA文学としても多くの生徒に薦められる本だと感じました。

個人的には、結末に「あまりに救いがなさすぎる」とも感じたのですが、このような結末以外には考えられない(ハッピーエンドになったらなったで、「ご都合主義」と思う気もします)作品ですし、「名作」として読み継がれていることに納得できる1冊でした。

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2021年07月18日

Posted by ブクログ

名作と名高いSF。SFでもあり青春小説でもあり、最後のシーンはミステリのようでよく考えられた小説だと思った。
粘流(グルーム)、死の星ラックス、寒さへの本能的な恐怖心、感応力の動物ロリン、氷魔アイスデビル。いわゆる4letter wordsの代わりに「凍る」系の単語が下品な単語とされていたり、設定が独特。
後半はSFというより、ただの少し身分の違うブラウンアイズとの青春小説、最後の方はフェンスで隔てられ寒さによる死が定まった少女で、なんか戦時中のようで読んでいられなかった。
最後の最後が抽象的な終わりだったので、続編も読んでみたいと思う。

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2021年03月11日

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本書は1975年に執筆されたSF青春ストーリーの古典的名作。
本書を知ったのは、読書好きな人には有名な作品である「文学少年少女あるある」を面白可笑しく描いたギャグ漫画『バーナード嬢曰く1巻』で取り上げられていたからだ。

『バーナード嬢曰く』は“名著礼賛ギャグ漫画”とも言われており、その中の主要登場人物であり大のSFマニアの神林しおり嬢が本書『ハローサマー、グッドバイ』を「SF史上屈指の青春恋愛小説」として激推しているのだ。

本書は、ある星に住む人間と同じ姿かたちをした少年少女たちの恋愛を主題にした小説なのだが、SFとはいうものの、地球以外の星を舞台にしたということと、ちょっと変わった動物がでてくること、そして『寒さ』が悪の権化であるということを除けば、地球上の思春期を迎えた少年少女の恋愛小説と何ら変わりない。

そして読み進むにつれこのまま恋愛の話で終わるのかと思いきやラスト50ページからの怒涛の展開には度肝を抜かれる。
表紙のほのぼのとした可愛らしい女の子のイラストからは想像できない、まったくもって硬派な小説になっていくのだ。

これはSFファンならずとも、まさに一読の価値ありだ。神林しおり嬢が激推しするのもうなずける。
しかも、この本には著者が本書『ハローサマー、グッドバイ』から30年以上後に著した『パラークシの記憶』という続編も存在する。
この続編もいずれ読んでみたい。

と言う訳で、『バーナード嬢曰く』に取り上げられる本には、名作、古典が多く、読書通を自称する人たちにはちょっと読んでもらいたい漫画である。

・・・って、このレビュー『ハローサマー、グッドバイ』のレビューというよりも『バーナード嬢曰く』のレビューになってるんじゃね?

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2020年02月01日

Posted by ブクログ

序盤はやや読むのに時間がかかってしまった(異星の設定になじめなくて)が、途中からどんどんテンポがよくなり、最後の急展開は一気に読んでしまった。読後感がすばらしい。

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2017年08月06日

Posted by ブクログ

新しい出会いがあって、恋をして、親の考え方疑問を持って、子どもが子どもじゃなくなっていく。そのなかで国が傾いていく波にのまれていく。主人公たちの恋も想像していたかたちじゃなくて、新しかった。

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2017年06月12日

Posted by ブクログ

評判が良いこの作品でしたが、私的にはイマイチでした。
どんでん返しが凄いとのことでしたが、正直良く分からずでした。私の読み方が浅いのかもしれませんが。
あまりのめり込めなかった。

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2025年09月22日

Posted by ブクログ

ロリンは星を耕す使命でも与えられているのかしら。
この星の事はロリンやアイスデビルに任された感がある。

ロリンの知能が高いのかよく分からないけど、他の異星人達がこだわるものには関心は無く、従順で純粋な存在に思える。心を通わせる事には長けていて、劣悪な環境や変化にも対応出来る不思議な生き物。その辺の道端で生きることが出来ちゃう生活力の高さ。
彼らのようにちょっと鈍くなる事が、長生きの秘訣なのでしょうか。思いやりを持って、身も心も毛むくじゃらで温かく。シルバージャックはもう少しだったのにな。

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2022年09月26日

Posted by ブクログ

恋愛小説でした。結構なハードSFだったけれど紛れもなく恋愛。。
ドローヴとブラウンアイズ以外の登場人物に誰一人として好感を持てなかったし、このふたりにしても時折(?)ってなりました。ロリンとロックスは好き、優しい。
グルームの海も不思議だし、ラストでドローヴが気付いたことってなんだろう?でも好きな空気でした。夏の白い光。

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2022年08月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この表紙とタイトル、裏表紙のあらすじから、少年のひと夏の恋と成長を描いた話だと思っていました。
SFという部分についてはタイムスリップかなぁと安易に想像していたのですが、見事に裏切られました。
否、確かに途中までは少年のよくあるバカンスでの恋物語でした。それが後半の後半に様相が変わり、一気にSF色が強くなりました。そして確かに“どんでん返し”の結末でした。

 ただ、主人公のドローヴという少年の思春期によくあるであろう親や権力への反発は理解出来ますが、いずれ彼が成長して反発の対象であった親や権力に対して何らかの折り合いをつけていくだろうと思っていたので、ドローヴが大して変わることなく物語が終わってしまったのは少し残念に思いました。

しかし、多少モヤモヤした感想はあるにしても、伏線のはり方、登場人物のセリフに込められた意味など、結末を知ってから再読するとまた違った読み方が出来そうな気がします。確かにSF恋愛小説の傑作かもしれません。
面白かったです。

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2020年08月18日

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ネタバレ

#日本SF読者クラブ 青春恋愛SF小説の傑作と言われているらしい。自分としては、青春小説としての印象が強い。ラストの「大どんでん返し」。これ意味が分からなかった人もいるのでは。

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2019年12月31日

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青春恋愛SFというキャッチフレーズに誘われて。
読み終わってみて、今一つだったかな~。もはや甘酸っぱい十代の恋愛に共感できる齢でもなくなってしまったのか…。
思春期真っ只中の自意識と自尊心を盛った一人称に共感出来ず。
主人公の両親等、鼻持ちならない人物は多数いるも、主人公もその一人に思えてならない。
フェンスの内と外に恋人と隔てられて、「夜は心地いい寝台で暖かく一夜を眠ってから」朝になって日課の如く恋人との逢瀬を重ねるとか何なん?恋愛部分は何か陰キャ男子の妄想爆発的な男にとっての都合よさ。40年以上前の作品とは言え…。
ラストは安易なハッピーでもただ苦いだけのバッドでもなく、祈念するかのような救済の形には唸らされた。

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2019年03月08日

Posted by ブクログ

キラキラしていて甘酸っぱい。
翻訳も良いし、中学生くらいの頃に読んでおけば良かったなぁ。
読むには歳を重ねすぎたと感じた。

でも意外とエロティックだったり、暴力性を感じたり、対象年齢は上の方かな?
物語の最後は、下手な推理小説を読むよりあっと驚いた!

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2018年10月24日

Posted by ブクログ

こんな終わりかたって、、、と呆然となりました。

でも、情景は手に取るように思い浮かんだので別の世界にいる気持ちを味わえたところはよかったです。
人間の欲はこわいものだと改めて感じました。

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2018年08月09日

Posted by ブクログ

SF小説の中でも有名な作品を一通り読んでみようキャンペーンの7作品目。

SFと言えるのか大いに疑問だが、ストーリー自体は良いです。

あらすじは
夏休暇をすごすため、政府高官の息子トローヴは港町パラークシを訪れ、宿屋の少女ブラウンアイズと念願の再開を果たす。
粘海(グルーム)が到来し、戦争の影が次第に町を覆いゆくなか、愛を深める少年と少女。
だが、壮大な機密計画がふたりを分かつ…少年の忘れられないひと夏を描いた、SF小説であり戦争小説であり、恋愛小説。

舞台は太陽系外の異星人が住む惑星で人類ではない。
そのため、独自の自然現象や生物については理解が追いつかない。
だだ便宜上、登場人物は人型(ヒューマノイド)ということになっている。

タコ型生物の恋愛模様でないのでご安心を。

SFじゃなくてもいいじゃん!と思ったけど結末を読んで、しぶしぶ納得。

作者がSFだって言ってるんだからしゃーない。

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2018年06月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ナイスSF! とってもストレートで無駄がない青春小説。ロリンの正体だけちょっとよくわからないけど… でもいい話だった。簡潔なハッピーエンドではないところが特に。

ブラウンアイズがただのいい子ちゃんな女の子じゃなくて、独占欲と嫉妬心があって、適度に積極的なところが可愛い。シェルターの前で暮らしていた期間は幸せだったろうな。こんなにも愛されてるってことを実感できて、そのうえ皆に知らしめることができたんだもん。

政府側のキャラが味気ないのがもったいなかった。でも二つの恒星間で衛生軌道を変える惑星ってネタが面白かったからノーカン。しかもそれを宇宙飛行士の冒険ものとかじゃなく青春SFにしちゃうってところが素敵!

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2016年11月03日

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