山岸真のレビュー一覧

  • ハローサマー、グッドバイ

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    青春恋愛小説+本格SFという斬新な掛け合わせ。終盤急激に真相に近づき、そして最後の伏線回収&どんでん返し。

    読み進める中でここまで読書体験が変わってく本初めて読んだかも。

    序盤:世界観や用語を把握するのにちょっと苦労。ロリンとか氷魔とかグルームとか何それ? 登場人物も性格エグくて不条理すぎる…
    中盤:世界観にも慣れ、純粋に青春小説として楽しめるようになってきた。ブラウンアイズかわいい。ウルフは消えてくれ。時々なんか不穏だな…。
    終盤:衝撃の事実。SFじゃんこれ。

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    2025年05月30日
  • シリコンバレーのドローン海賊 人新世SF傑作選

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    昨年買った本のなかでベスト1
    あたしは映画のためにスペオペすきですがこんなおバカな本(のちはいい本かも)もあるね笑
    きょう読んだ本のなかでもウケる本です(泣)

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    2025年04月28日
  • しあわせの理由

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    SF短編集。好みの作品と好みでない作品がはっきり分かれた。全体的にはそうきたか〜となる展開が多く楽しいが、最後2編の「血をわけた姉妹」「しあわせの理由」が特に好み。いずれも違った形で読者に問題提起をしてくるような話なのが印象的。「しあわせの理由」では、自分とマークの違いはどれほどなのか、違いのグラデーションのどこまでが自分の人生といえるのか…というのを考えるとぞっとして楽しい。

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    2024年12月27日
  • しあわせの理由

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    12歳の誕生日をすぎてまもなく、ぼくはいつもしあわせな気分でいるようになった…脳内の化学物質によって感情を左右されてしまうことの意味を探る表題作をはじめ、仮想ボールを使って量子サッカーに興ずる人々と未来社会を描く、ローカス賞受賞作「ボーダー・ガード」、事故に遭遇して脳だけが助かった夫を復活させようと妻が必死で努力する「適切な愛」など、全九篇を収録した日本版オリジナル短篇集。

    あらすじを書こうとして難しすぎてそのまま引用してしまった……。
    SFではあるけれど、世界観がその形をとっているだけで、読んだ後に心に残ったのは自分の持っている価値観のゆさぶられだった。

    なにが面白かったかを説明しようと

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    2024年11月23日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    どこか遠い宇宙で起こる、少年たちのひと夏のできごと。読者は彼らの甘いラブストーリーに気を取られて、異星と異国の文化に慣れていく。どうしようもない絶望感とともに突入するラスト数ページ、とにかく展開の妙を感じた。◆「そしてこの夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなってるだろう……それがこわいって思うところもある。すごくたくさんのものを、すごい早さで失ってるような感じがして。」

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    2024年07月15日
  • ゼンデギ

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    これまで自分が読んできたイーガン作品と一味違う感じ。イランといいAIといい、ネタの鮮度は落ちていない

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    2023年10月28日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    面白かった!
    ピュアな恋愛ストーリーと繰り出されるSFの世界観。そして絡み合う思惑や情勢。
    バランスよく練り上げられていて、良い。
    題名も素敵

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    2023年07月09日
  • ビット・プレイヤー

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    前半はちょっと中途半端な話が多かった。もっと世界観広げてもよかったのに。

    最後の孤児惑星はとてもおもしろかった。

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    2023年05月21日
  • 祈りの海

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    イーガン二冊目、引き続き読みやすいと評判の短編集を手に取りました。読めば読むほど、イーガン好きだなあと思いました笑。とりあえず次は『宇宙消失』を読もう。

    イーガンを調べている中で、最近「文藝」で特集が組まれたとのことで、その刊読みたいな~と思っていたところ、あれこの表紙は…と家にあることが判明笑。特集の一つにアニメ平家物語があって、それで買っていたんですね。今年一年ハマった平家物語から、イーガンにバトンが渡されたような、そんな気がしました。2023年はイーガンイヤーになるのかな?
    イーガンは日本で謎に人気が高いということで、え~こんなに面白いのに、、と思いつつ、英語でおすすめSF記事を探すと

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    2023年01月01日
  • ディアスポラ

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    めちゃくちゃ読むのに時間かかった。そして全部理解できたとは言い難い。それでも「読んでよかった、SFってすごい」と唸らせる。宇宙はどのように広がっていて、人類はそれをどのようになら体験・知覚できるだろうかという想像力の限界に挑むハードSFの極地。

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    2022年12月22日
  • しあわせの理由

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    ゆる言語学ラジオより

    本質本とだけあって、結構ハードでした。
    翻訳本もあまり読まないから言葉遣いとか慣れてなくてだいぶ字が滑ったりしたけど、何とか読みました。

    内容もあんまり触れたことのない切り口。これはスルメ本になりそう。

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    2022年08月11日
  • しあわせの理由

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    ネタバレ

    表題作『しあわせの理由』
    脳の幸福を感じる部分が、脳内の腫瘍により過剰になりすぎた男の話。
    手術で腫瘍を摘出しなければ命の危機という絶望的な状況にも関わらず主観的には幸福感と万能感で満たされた日々を送る。しかし手術が成功し命の危険が無くなり不自由のない生活が訪れた後、自身の生活において一切の幸せを感じることができなくなってしまう。
    後の手術で、何に対して幸福を感じるかを自分自身で選択できるという状況になるが、幸福や興味の対象を自分でボリュームつまみを回すかのように選択することで得た幸福は本当の幸福なのか…

    人間にとっての幸福とは極めて主観的なものであるということをストーリーを通して再認識した

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    2022年07月11日
  • エターナル・フレイム

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    読んだ。なんとか読んだ。
    必死に文字を追っているだけの読書なのに、なぜか面白い。
    難しすぎて全然理解できないけど、それでも読もうと努力したくなる作品。

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    2022年04月16日
  • シルトの梯子

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    イーガンの描く世界を理解するのは難しいのですが、とうとう宇宙までソフトウェア化してしまったようです。

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    2021年11月18日
  • しあわせの理由

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    想像することすら困難ないつものイーガンではなく、分かりやすい作品が大半の短編集でした。”量子サッカー”という競技はなかなかイメージ付きませんでしたが。人の意識とか命とか何か根源的なところを問うのはいつものイーガン。

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    2021年11月18日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    夏休みに読みたい小説、として紹介できる本を探していた時に評判が良い本書を発見しました。
    タイトルに「夏」とあること、SF小説でありながら少年の恋愛や成長をテーマとした比較的ライトな小説であることを知り、手に取りました。

    政府高官の息子であるドローヴは、戦争中という特殊な状況かでありながら父の権威による恩恵を受けています。夏には別荘地へ家族旅行をする余裕すらあるのです(もっとも、周囲とは違うのだ、という両親の姿勢に反感を抱いてはいるのですが)。
    しかし、ドローヴは夏の旅行を楽しみにしていました。昨年の夏、別荘のある港町パラーシクで出会った少女ブラウンアイズと再開できるかもしれない、と淡い期待を

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    2021年07月18日
  • しあわせの理由

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    ◯難しいSFのお話もあれば、普通の物語として面白いものなど、お菓子の袋詰めみたいな短編集。
    ◯個人的にはチェルノブイリの聖母がSF感がなくて面白い。ハードボイルド探偵小説的な良さがある。
    ◯一番気になっていたボーダーガード。出だしの量子サッカーでだいぶ痛めつけられたものの、後半は人類に普遍的なテーマである死と、それを乗り越えた人類の苦悩を描いていて興味深い。想像もつかない未来だから、登場人物の考え方に納得できないように書いているのか、あまり共感はできない。
    ◯しあわせの理由は感情ですらコントロールできる場合、それはもはや人間の感情といえるのか、というテーマを読み取れる。ボーダーガード共々興味深

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    2021年06月06日
  • ハローサマー、グッドバイ

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    名作と名高いSF。SFでもあり青春小説でもあり、最後のシーンはミステリのようでよく考えられた小説だと思った。
    粘流(グルーム)、死の星ラックス、寒さへの本能的な恐怖心、感応力の動物ロリン、氷魔アイスデビル。いわゆる4letter wordsの代わりに「凍る」系の単語が下品な単語とされていたり、設定が独特。
    後半はSFというより、ただの少し身分の違うブラウンアイズとの青春小説、最後の方はフェンスで隔てられ寒さによる死が定まった少女で、なんか戦時中のようで読んでいられなかった。
    最後の最後が抽象的な終わりだったので、続編も読んでみたいと思う。

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    2021年03月11日
  • 順列都市〔下〕

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    現在の統計的な手法で物事を類推していくAIではなくて、完全に自律思考ができるAIが生まれたらどうなるのか、想像するのが恐ろしくなる作品。特にラストの辺りは…。読んだのは5年くらい前でしたが、今読み直すとまた別の感想を持つだろうなと思います。この本の初版が1994年というのにも、とてもびっくりです。
    コピーの話を見ていると自己とは何だろうかとも思いました。

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    2021年01月12日
  • 祈りの海

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    ネタバレ

    短編集。一編毎に全く違う世界が描かれていて、多彩さに驚きました。
    それぞれの環境の中で、アイデンティティ、私というものをどこに求めるかが突き詰められていて、読みごたえがありました。

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    2020年09月05日