山岸真のレビュー一覧

  • 順列都市〔下〕

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    乱暴にまとめると、創造主(オリジナル)と創造物(コピー)の関係を描いた作品。

    SFはアイデアの宝庫であり、新しい技術によって発生するであろう倫理的な問題に取り組むジャンルでもあると感じる。このジャンルはかなり「実用的」な読みが可能。

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    2011年03月26日
  • しあわせの理由

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    9編の短篇集で、その中でも表題作は、ものすごく根源的な問題について考えさせられる小説。
    ここで問われているのは、まさしく「しあわせの理由」だ。

    人間が感じる幸福感というのは、煎じ詰めれば、その正体は脳内の化学物質が惹き起こす化学反応の産物に過ぎない。
    たった数ミリグラムの脳内麻薬が、長年の修行の末に悟りを得た禅僧と同じ境涯に人間を導くのだとしたら、精神の陶冶というものに、いったいどれほどの価値があるのだろう。

    たとえば、ドラッグによって夢の世界に旅した人が、そのまま現実世界に戻ってくることなく、夢から覚めないままに一生を過ごすことが出来るとしたら、その人はこの上ない幸福の中で生きることを意

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    2020年07月15日
  • 祈りの海

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    いまSFを読み漁っているけど、
    グレッグイーガンの作品が一番いい気がする。
    抵抗なく読めて、いろいろなことを考えさせられる。

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    2010年06月13日
  • 祈りの海

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    90年代以降では最高のハードSF作家のひとり、としてその筋ではつとに名高い作家の短編集です。90年代以降のSFは短編集の拾い読みぐらいしか体験したことのない鴨、どんだけトンガった作風なんだろうと心してページを開いたら、意外にも淡々として優等生風のイメージでちょっと拍子抜けしましたヽ( ´ー`)ノ最新の科学理論を生身の人間の日常レベルに溶け込ませて新たな視点を提供するのが、この人の作品の特徴のようです。科学理論なくして物語が成立しない点では明らかにハードSFでありつつも、物語の主眼はあくまでも人間ドラマ。がちがちのSFというよりも、昔ながらのアイデア・ストーリーといった方がしっくり来るかもしれま

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    2010年04月12日
  • 順列都市〔下〕

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    申し訳ない。
    ハードSFの傑作に、私自身がついて行けませんでした。
    グレッグ・イーガン、すごい天才だと思う。
    でも、理解するのが難しい。
    許してくれー。

    ジョン・W・キャンベル記念賞受賞作。
    ディトマー賞受賞作。

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    2009年12月10日
  • 順列都市〔上〕

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    申し訳ない。
    ハードSFの傑作に、私自身がついて行けませんでした。
    グレッグ・イーガン、すごい天才だと思う。
    でも、理解するのが難しい。
    許してくれー。

    ジョン・W・キャンベル記念賞受賞作。
    ディトマー賞受賞作。

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    2009年12月10日
  • ディアスポラ

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    あ〜やっと読めたよ。前に一度第1部第1章だけで挫折して、いつか再挑戦と思っていたウルトラハードSF。解説の大森氏のアドバイス通り、わからないところは大胆にとばし読み、最後の方はほとんど具体的なイメージがつかめないまま、それでも充分入り込めた。

    この長編の一部であり、おそらく核となった短編「ワンの絨毯」をSFマガジンで読んだ時の何とも言えない感慨を思い出す。「何が書いてあるのかよくわからないが、何かすごいことが書いてあるのはわかる」という読書体験は後にも先にも他にない気がする。大体よくわからんものは途中で読めなくなるものだし。

    宇宙とそれを認識するものについて、徹底した思考が繰り広げられ、イ

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    2013年03月11日
  • ひとりっ子

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    日本オリジナル短篇集。7篇収録。
    脳内インプラントを使用する際、手馴れた人は小指の先にのせてすんっと鼻の穴に入れればいい、初心者用には挿入棒が用意されている、あるいはインプラントがどのように市場に流布していったか・・なんていうあたりはいかにもリアルに感じられて楽しい。それを使うか否かの葛藤や、初めて店で買う時のうろたえぶりもそうだろうなぁという感じ。
    「ルミナス」「オラクル」や表題作では、作中で論じられる議論についていけなくて。だいたい、アルゴリズムってなにさ、量子コヒーランス?というレベルなので。もちろん、編者が言うように、“科学的・数学的な説明”がわからないなりの楽しみ方はできるのだけれど

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    2010年02月24日
  • 順列都市〔下〕

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    無理やり読み終わって、なんとなく分かったような
    まったく理解していない。
    でも、面白いことには違いない

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    2014年10月05日
  • 順列都市〔上〕

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    本作は1994年刊行。イーガンは現代電脳SFの最右翼とされている。
     「人格を電脳空間にダウンロードして不死を得」という設定は、先日読んだ同じ作者の 「ディアスポラ」1997と共通している。
     「ディアスポラ」は、宇宙の真実を解明するために旅するというようなテーマだったのに対して、「順列都市」は自分達専用の異次元空間を作り出して、宇宙の終りが来ようとも不死である。という物凄い話。
     出発点の世界は、電脳空間で「大富豪」は自分専用のプロセッサでのびのび暮らせるけれど、大多数の電脳人間は公共ネットワークの余った計算資源で細々と計算されている存在という世界。なにしろ生前の「投資の利息」で細々とCPU

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    2009年10月04日
  • 順列都市〔下〕

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    塵理論はさっぱり理解できなかったので第二部は頭の中が暖かい人の妄想だと考えることにした。というか誰も現実世界からエリュシオンを観測できないんだからそれは存在していないのと同じだ。あってもなくても、どっちでもいい。

    と思って解説サイトを見てやっと分かった気がする。つまり宇宙の全ての状態がそこらに散らばってて、連続的に接続可能な状態同士が勝手に繋がっていくっていう理屈か。そして、創造主の存在を決定的にするための「発進」。ただ、オートヴァース暴走云々は良く分からない。神は居ないと言いたかっただけなんだろうか。

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    2009年10月04日
  • 順列都市〔上〕

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    最近、グレッグ・イーガンという作家を勧められたので読んでいます。
    ボキャブラリーの少ない私がこの順列都市の話を大雑把に言うと、クゼの描いている世界で起こりうることとしか(また、攻殻とかは言わないで・・)

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    2009年10月04日