【感想・ネタバレ】TAPのレビュー

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Posted by ブクログ

現代最高のハードSF作家と呼ばれているグレッグ・イーガンの初期短編集。元々は河出書房の「奇想コレクション」の一冊として日本オリジナル編集されたといういきさつもあり、SF風味の薄い「奇妙な話」系の作品も多く含まれています。一読しての印象は、
「イーガン、分かりやすい話も書けるんだ・・・」
ということヽ( ´ー`)ノ冒頭の「新・口笛テスト」は本当にシンプルなワン・アイディア・ストーリーのSFで、キャラクターの造形もわかりやすく、何だかイーガン読んでる気がしないなーと思いましたヽ( ´ー`)ノ

でも、読み進めると確かに「イーガン節」とでも言うべき独特の世界観が広がってきて、結局はあの手応え十分なイーガン作品なんだなー、という当たり前の感想に至りました。
鴨は、まだ数えるほどしかイーガン作品を読んだことがありません。正直なところ、まだまだ鴨には手が届かないです(^_^;ハードSFとしてのハードルの高さはもちろんのこと、感情移入しづらい人物造形や読者を放り出すようなストーリー展開といった「取っ付きづらさ」が、どうも苦手です。そんな鴨でも、それなりに楽しく読むことが出来ましたし、イーガンらしさもそれなりに堪能できます。コアなイーガン・ファンには、きっと物足りないと思うんですけどね。
鴨的に気に入ったのは「悪魔の移住」。イーガン、こんな作風もできるんだ!とちょっと驚きな、オフビートな文体が堪りませんですわ。まぁでも、ラストの救いの無さがイーガンそのものなんだよなー。

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2017年02月06日

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