他のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ19世紀ヴィクトリア朝期のロンドンを舞台とした幽霊譚13編、内12編が初訳。9編が女流作家の作品のためか幽霊譚の体を採りつつ当時の女性の境遇や社会的地位を物語るような作品が多い印象。その一方で、男性作家による4編はどれも男性ならではのロマンチシズム(というか理想?)が表されているようで、その辺りの対比もなかなか面白い。全般的に三角関係が描かれている作品が多いのも特色だが、続けて読むと(またこのパターン?)と感じてしまうのも致し方ないところ。
いわゆる“ジェントル・ゴースト・ストーリー”的なものも多く全体的に怖さ度は抑えめだが、資産家の女性との結婚のために元恋人を無惨に打ち棄てた野心溢れる青年 -
Posted by ブクログ
既存のプロレスにおけるお約束をぶっこわすことで
ドロドロした生の感情を引き出した先に
本当の闘いを見いだそうとする
アントニオ猪木の、いわばリアルアングル路線
それが業界全体のメンタルを鬱状態へと追いやったのだが
棚橋弘至のアンチ闘魂路線によって
結果的には、本当の闘いが生まれたと言えるだろう
アンチテーゼによって闘魂は継承される
そこが橋本真也にはどうしても割り切れなかったというか
全日本プロレスの思想をリング上に取り入れつつも
リアルアングル路線を捨て去ることができなかったんだよな
逆に言うと猪木の要求に答えられたのは
橋本の破天荒な性格が唯一だったんである
ガチンコへの全振りで一時猪木を -
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オードリー・タンが推薦してたので読んでみた。SFは久しぶり。基本的に哲学的なテーマを扱っているように思えた。特に,「理解」と「あなたの人生の物語」の2編は認識論として読むと興味深い。ただ,小説としてどうかというと,どうなんだろうという気がしなくもない。「あなたの人生の物語」は構成として面白いとは思うけど,読みやすいとは言えない。「顔の美醜についてードキュメンタリー」はある種の哲学的思考実験をドキュメンタリーとしてまとめたもので,野心的ではあるが,問題提起に留まっている印象。「ゼロで割る」は数学が分からないと何のことやら理解できない。
個人的には,普段から抽象的に考えているテーマを物語として(中 -
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ただの怪談集ではなく、
じんわりと胸が重くなるような
「人」の怖さが残る一冊だった。
閉鎖的な集落特有の同調圧力、
そして人々の中に渦巻く悪意や恐怖心。
そういったものが怪異を生み出し、
あるいは「神」を必要とさせたのではないかと
感じさせられた。
物理的な恐怖よりも内側から
じわじわ染み出してくるような、
胸糞の悪さの方がずっと印象に残る。
自分もある地域の伝承について
調べていたことがあるのだが、
そこでも記録は残されておらず口伝のみ。
「無いことにされた歴史」というものが、
こうした話の根底にあるのかもしれない。
人が隠したいもの、忘れたがっているものにこそ
本当の怖さが潜ん -
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作品紹介・あらすじ
ギリシャに形成されつつある新たなる迷宮。本書には、本格ミステリ、ノワール、警察小説など、各ジャンルのギリシャ・ミステリの精鋭たちの作品が収録されている。
回天するギリシャ・ミステリの世界へようこそ。
あなたは希望に胸膨らませた新人作家が大御所ミステリ作家のもとに持ち込んだ原稿を読む(「ギリシャ・ミステリ文学の将来」)。ナンシー・シナトラの曲が流れる中、ひとりの女と男の生涯を追体験する(「バン・バン!」)。現実とミステリの狭間をさまよう(表題作)。陽気な警官たちと観る、ブルース・スプリングスティーンのアテネ公演は最高だ(「《ボス》の警護」)。そして、最悪の愛が通りを駆け抜 -
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数多の西洋怪奇小説の紹介と翻訳で、本邦における怪奇翻訳の礎を築いた、翻訳業界そして編集業界の巨匠、平井呈一。彼の偉業である怪談翻訳集成第2弾、前半は平井をして「近世怪奇小説四天王」と言わしめた4人のうち、M.R.ジェイムズとA.ブラックウッドの傑作選、後半は平井の翻訳者の原点である初期翻訳作品2点の他、彼が翻訳したラフカディオ・ハーンの文学講義や平井氏の翻訳に対する姿勢が見えるエッセー等を収録。
以下、なるべくネタバレなしの収録作品各話感想。
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★ジェイムズ「消えた心臓」(1 -
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・またである。何匹目の泥鰌になるのか。夏来健次編 「ロンドン幽霊譚傑作集」(創元推理文庫)、この手の物語の愛好家が多いのであらう。私もそれに当たるのか、何匹目かにもかかはらず私は買つた。この古風な物語にはこのまま捨て おき難いものがある。しかし、最後は忘れてしまふ。そんな物語ばかりである。本書には13編収録、 巻頭のウィルキー・コリンズ「ザント夫人と幽霊」のみ既訳あり、他の12編は初訳である。コリンズ 以外で知つてゐる人はイーディス・ネズビットぐらゐであらうか。「砂の妖精」の作者である。これ以 外の人は知らないのだが、ネズビットを含めて9人が女流作家である。意識して選んだのかどうか。たぶん意識
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ネタバレタイトル通りヴィクトリア朝期英国、それもクリスマス限定でなくちょうどこの時季を舞台にした幽霊譚13編。内12編が本邦初訳だそうだが、全体を通しての味わいは期待通りだった。
好みの作品いくつかについて。
・クリスマスの日の情景を描いたエッセー的なC.ディケンズ「クリスマス・ツリー」。ツリーや種々の飾りに纏わる思い出話は次第に昏い色を帯びていき……。ツリーが造り出すクリスマス、そして冬の夜の光と影。
・「海岸屋敷のクリスマス・イブ」E.L.リントン
イングランドの西端コーンウォールの家を購入し移り住んだ若い夫婦。妻は家の管理人ベンリースという男に言い知れぬ嫌悪感を抱く。その後悪夢を繰り返し見る
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