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  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選
    値引きあり
    3.9
    1巻715円 (税込)
    クローンの姉が月から水星に住むぼくらのところへやってきた。太陽が天頂で逆回りする〈逆行の夏〉に、ぼくらは家族の秘密を知ることとなる……。ひと夏のできごとを鮮やかに描いた表題作、三重苦の人々が創りあげたコミューンを描き出した「残像」など全6篇を収録。著者の代表作を集めたベスト・オブ・ベスト

ユーザーレビュー

  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    全部よかった。テクノロジーの進化に対し適応していく人間の意識や社会の変容を、感傷的にロマンチックに綴る、ハズレなしのSF短編集。翻訳もよいのでしょうが文章が柔らかく軽やかで読みやすい。生々しさと熱を感じさせながらも、冷徹な視点が貫かれています。
    「逆行の夏」水星で暮らすぼくの元に、月からクローンの姉がやってくる。新しい家族の形と性のありかた。鮮やかな舞台描写がイメージを刺激する、さわやかな短編。
    「さようなら、ロビンソン・クルーソー」今回一番好きです。二度目の子供時代を、冥王星の地下にあるリゾート海浜で送る少年。謎の女性の訪れを契機に、子供でいられる時間の終わりが見えてくる。少しずつ見えてくる

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    2016年04月12日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

     ジョン・ヴァーリイはどうしているんだろう、と思っていた矢先の日本オリジナル短編集の登場。1970年代から80年代に独特な未来世界でSFファンの魂をつかんだ作家だ。代表作の〈八世界〉シリーズは地球が異星人に侵略され、月や火星など八つの世界で人類が生き延びているという設定。身体改変技術が発展し、衣服を替えるように性別を替え、身体を環境に適合させ、身体を脱ぎ替える世界。
     1990年代以降、ヴァーリイはハリウッドの脚本執筆で成果が上がらず(映画化されたのは『ミレニアム/1000年紀』くらい)、翻訳も先細りして現在に至っているようだ。
     本書も既訳作品とその新訳で、1975〜84年のものであり、新し

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    2016年02月28日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    SF。短編集。
    「逆行の夏」「さようなら、ロビンソン・クルーソー」は既読。
    全体的に高品質。美しい。あとエロい。
    特に、目と耳に障害を持つ人々だけの世界を描いた「残像」が素晴らしい。とても感動した。
    奇妙なSFミステリ、「バービーはなぜ殺される」もミステリファンとして高評価。
    あと、帯の円城塔さんの紹介が最高すぎます。

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    2019年04月28日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    ポップな表紙絵とは裏腹にハードな世界観のSFが多く収録された短編集。
    ビターな余韻の作品が多いが間違いなく良質である。

    『PRESS ENTER ■』に描かれたコンピューターの姿、『残像』に描かれた人間の姿、どちらも感慨深い。

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    2018年01月22日
  • 逆行の夏──ジョン・ヴァーリイ傑作選

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    円城塔に煽られて。ヴァーリイ初読。

    1作目『逆行の夏』を読んだところではあまりピンと来ていなかったのだが、3作目『バービーはなぜ殺される』あたりからじわじわとハマっていった。SFではあるが文学であり、今こことは異なる地平の世界において、人々は何を感じ、どうやって生き、何を愛するのかという愚直な筆致に心を惹かれる。それは『残像』や『PRESS ENTER ■』での地続きな地平もあれば、こことは全く別の地平もあり、短編間で飛躍する視野が楽しくもあった。

    後半3作が特に白眉だった。『残像』で、再び訪れたときのコミュニティの変化、彼らはどこに行ってしまったのだろうという寂寥感。『PRESS~』のな

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    2016年10月04日

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