佐藤優のレビュー一覧
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著者である26歳の日本人外交官と、12歳のイギリス人少年との交流を描いた回想録。
著者のエグい教養作品とは違った進学や恋愛相談を通じて、生々しく、心温まる交流を描いた文学的な作品だと思う。
大学出たばっかりの26歳で、自国の文化や歴史を語りつつ、「(イギリス人に対し日本)食は文化だから、食べなくてもいいんだよ」と言えるか?著者の本当のグローバルコミュニケーション能力・才能には、恐れいる。
海外赴任する人だけでなく、国内転勤族にも、使える実践的知識だと言っても過言ではないだろうか。
他人との交流のあり方において。
本作品の時代からは、変化しているのかも知れないが、生活レベルで見た日英の違いも -
Posted by ブクログ
大学やカルチャーセンターなどでの講義・講演のいくつかを書き起こしてまとめたもの。
それにしてはある程度網羅的で、かつ章と章に繋がりが見られるのは、ひとえに編集者の力量だろうと思う。
あるいは、予め書籍化することを合意した上で、編集者が一年くらいついて回って、方々の講演内容についてもプランニングしたり口を出したりしたのだろうか。
端々に著者の危機意識の現れが感じられる。
まえがきのパリ同時多発テロからあとがきの安全保障関連法案までそれは貫かれているが、起きている事象それ自体に加え、それを取り巻く政治や言論の側にも、強くそれを感じているようだ。
政治家も官僚もマスコミも知識人にも、ベースとなる史 -
Posted by ブクログ
佐藤優 氏の講義「 田辺元 歴史的現実を読む 」を本にしたもの。田辺元氏が 京大生を 太平洋戦争や侵略戦争に 向かわせた 悪魔のロジック(知的操作)を検証している。
京大生に エリートの自覚を促し、愛する人の救済を約束し、死の恐怖を取り除き、社会的大義を与えている。最後の「国のために死ね」という部分以外は 論理破綻を感じない点が 悪魔のロジックなのだと思う。集団催眠にも近い
悪魔のロジック
*人間は なるもの→人間になるために変化して成長せよ
*未来は 過去に制約されている→未来は変えられる→考える未来は 現在を規定する
*愛する者のため死ぬ=種族のために死ぬ→他の者も憧れて死ぬ→それこそ -
Posted by ブクログ
現代の知の巨人の対談を通して、130年の日本と世界を語る150冊の書籍を選ぶ教養書。150冊のうち、専門書として50冊は日本、50冊は海外、残り50冊はそれらを一般向けに理解できるような通俗本として 紹介されています。
圧倒的な知識をもつ2人なので、対談で出てくる単語、キーワードが双方通じているものの、知識が浅い私はついていくのがやっとでした。断片的ながら高校の倫理をかじっていれば多少は単語はわかるものの、それぞれの言葉の意味のつながりまでは洞察できませんでした。「知」を極めた人であればこれくらい簡単なことなのか、、、
ただ、この本のいいところは、専門書としての100冊の後に、通俗本が紹介 -
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Posted by ブクログ
第1章
面白い先生がいっぱいいていいなぁ…。
自分の行った高校は、生徒をイジって(しかもド下手ないじり)笑いを取って人気があるつもりの教師、気に入らない生徒(自分と同じノリではしゃげない生徒)は完全無視といういじめのようなことを平然とする教師、より上位の進学校に行ってる自分の娘と比較して受け持ち生徒をディスる教師など、今思うと腐った高校だったなぁ。
p. 73 「今の日本はなんというか、国中が偏差値教育で疲弊しているような気がします。(中略)役所や会社の中で、ごくごくたまに「自分は東大法学部の出身で、二次試験の数学では4問中3問正解した」などと言うことを同僚に自慢するような人間もいますが -
Posted by ブクログ
(自分を含め)「ファシズム」≒「ナチズム(独裁政治?)」ぐらいの認識である人は必読な良書。そもそも語源はイタリアのムッソリーニによる「ファシスト党」から来ているし、その歴史や世界観を学ぶことで理解が深まる。
そして「ファシズム」は帝国主義時代の歴史を学ぶ過去のものではなく、現代のいきすぎたグローバル資本主義に対抗する「新・帝国主義」時代に必要な教養である。もともとファシズムの世界観は、合理主義や個人主義、物質主義に対する反発から出現し、それらの精神は現代の資本主義社会にもそのまま当てはまる。
p.s. これを踏まえたうえで、村上龍の『愛と幻想のファシズム』を読んでみたいと思った。 -
Posted by ブクログ
北原さんの本も佐藤さんの本も読んだことがない。そんな二人の対談。論を闘わすというよりは、共感のなかで話が進んでいく感じ。二人の話にほぼ私も共感。
自分のなかでは曲者的な印象だった佐藤さん。ちょっと読まず嫌いだったかなと思った。2015年の日韓合意が見直されることになると看破していたのはさすが。
なるほどなと思ったのは、北原さんが話していたんだと思うが、女性が性暴力と隣り合わせであることに、男性に思いを寄せてもらおうとするときの「自分の妻や娘がそういう目に遭ったらと想像してみろ」という常套句を突いたところ。自分の妻や娘がでなく、自分がそういう目に遭ったらと想像して対せるようでないと駄目なんだ。妻