佐藤優のレビュー一覧

  • 人間の叡智

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    タイトルがすごいんだけど、内容は現代世界の読み解き方と生き残り方、みたいな本。
    ご本人が子どもにも日本語を学ぶ外国人にも分かるように書いた、と言うだけあって、分かり易い…比較的。
    心から本当にすごいと思うのは、大量に本を読んでてなおかつ自分のものにしてるとこ。
    本書の中でもぽんぽんいろんな本が(しかも読みづらい古典的な本が)引用されて出てくるんだけど、ちゃんと氏の説を補強する役割として出てくる。その本の内容に引っ張られたり振り回されたりしない。
    本ッ当に頭の良い人なんだなあ、とつくづく。
    こういう現代論のサガで、取り上げられてる出来事がちょっと古いので、今の状況をどう思ってるのか聞いてみたい。

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    2016年03月07日
  • 知の武装―救国のインテリジェンス―

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    日本では重視されてない諜報活動・インテリジェンスにスポットライトを充てた一冊。

    2013年12月なので2年ほど前となるものの、対談形式で緊迫感が伝わる内容だった。

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    2016年03月06日
  • 無人暗殺機 ドローンの誕生

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    祖国のために無人機の開発を始めたが国有企業イスラエル航空産業と利害が一致せず新たな拠点をアメリカに求めた天才エンジニアのエイブ・カレム。エール大学出身で自ら飛行機を操縦する冒険野郎にして逆張りで財をなした投資家のニール兄弟。ドローンの開発は米軍が主導したというよりも彼らイノベーターが推し進めたものだった。インターネットやGPSを開発したことでも知られる国防高等研究計画局DARPAが資金提供したとは言え、空軍はパイロットのいない航空機を重視せず、海軍と陸軍がバラバラに開発をしていた。

    1989年冷戦の終結とともにブッシュ大統領は5年以内に640億ドルの軍事費削減を承認した。オスプレイなどの計画

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    2016年03月02日
  • 人生の極意

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    佐藤優さん質問に回答していくスタイルで表した作品です。多読家らしくすべての回答に文献が示されています。非常にわかりやすい文章です。また、幅広い質問にさまざまな角度から回答していますので、本当におもしろく読めした。

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    2016年02月29日
  • 世界と闘う「読書術」 思想を鍛える一〇〇〇冊

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    体裁は読書ガイドで、気になる本は数多あり。それにしても、この博覧強記ぶりは凄まじいですね。ジャンルによっては、交わされている会話の内容が殆ど分からないところもあったり。絶望感に打ちひしがれるだけというのも芸がないから、自分が弱い分野が分かったと前向きに捉えて、そのあたりを重点的に勉強する道標にします。といっても、それがなかなか難しいんですけどね~。

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    2016年02月16日
  • 「ズルさ」のすすめ

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    しなやかに会社社会を泳いでいくための、フォームの参考に

    楽しい本だったけど、これ、ズルいのか?至極まっとうな本ではないのかな?
    と思ってしまったということは、私が「ズルい」人間なのからでしょうか?

    一番よくないのは、出世競争に敗れたからと自暴自棄になって会社を辞めること。特にあなたが正社員なら、今の労働環境ではそれだけでとても有利です。いい意味の「ズルさ」が必要になってきます。
    まさにその通りだと思って、大学、会社員と続けているなぁと思います。

    取捨選択をしていくことが「ズルさ」でもあるのかな。

    章立てから見てみると

    捨てるもの

    1章 人と比べない―勝ちたいという意識をうまく捨てて

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    2016年01月30日
  • 「ズルさ」のすすめ

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    上手くコミュニケーションし、職場での人間関係を平穏に保つ”コツ”が綴られている。佐藤さんの外務省時代のロシア大使館勤務の奥深い経験が述べられており、興味深い。ゲーテの次の言葉が引用されている。「智恵ある者の最高の喜びは、知り得ることを知ろうと努力し尽くし、知り得ないことを静かに敬う」。心に響く名言だと思った。

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    2016年01月30日
  • インテリジェンス人生相談 社会編

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    佐藤優による人生相談。この人生相談が連載されている雑誌が雑誌がゆえに質問の内容もなかなかハードだ。いや、別にどんな高尚な雑誌の読者にしたって、言わないだけでその内に秘める悩みというのはどこか似たり寄ったり、人間臭いものなのかもしれないが。

    世の中の人がどんなことに悩んでいるのか知ることができるという意味でも興味深いが、それ以上に興味深いのが佐藤優の回答だ(人生相談だから回答するのは当たり前なのだが)。佐藤優はどんな質問にも参考として何らかの本に言及し、そこから何か"ヒント"を提供する。なるほど、本というのはこういう風に現実の生活の中で活用するのか。純粋な知識を得るためだけでもない、楽しむだけ

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    2016年01月28日
  • インテリジェンス人間論

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    尊敬する作家の米原万里氏関連の読み物で著者について知った。
    著者に対しての批判意見もよく見かけるが、私は著者の物事を分析する視点が好きだ。
    私は政治関係の話題は疎いため、ピンと来ない話もあったが、ある一人の政治家の世間イメージと著者が語る人物像が全然違うことに驚いた。
    逮捕される政治家にも、理想とする国家状態があることに気づいた。私は、逮捕されてしまえば政治家といえども犯罪者である、という目でしか見ていなかったのだ。
    これからも著者に注目していきたい。

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    2016年01月21日
  • サバイバル宗教論

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    いや、面白い!
    近代以前の世界や歴史はみんな素朴実在論で、夢と精神と表象と現実がみんな一緒になってた。

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    2016年01月12日
  • 「知」の読書術

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    ネタバレ

    寝る前のフォトリーディング&起床後の高速リーディング。とても面白い。
    近代が教会と国家を分離して始まり、民族自決から民主主義という宗教を経て、再びいま帝国主義が蘇っていると著者は指摘。なかなか深い考察で、単なる読書術の本ではなさそう。
    また電子書籍の使い方についてはとても参考になる。でもその未来については私の考えとちょっと違い、電子書籍はそれほど普及しなさそうだと考えているようだ。

    下記に付箋を貼った箇所の要約をのせる:

    12-15:多くの本が(古典新刊どちらも)まだ電子書籍化していない。故に日本の電子書籍時代はまだ先。しかし電子書籍の利点を挙げると・・・:
    1.電子書籍専用リーダーで本を

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    2016年01月12日
  • あぶない一神教(小学館新書)

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    題名と内容が微妙にずれている。
    一神教についてのブリーフィングには良いかもしれないが、
    いまいちな気もする。

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    2016年01月11日
  • 知性とは何か

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    反知性主義。
    実証性と客観性を軽視もしくは無視して、
    自分が欲するように世界を理解する態度のこと。

    自分には当てはまらないと思って読み始めたが、
    これはよほど意識的に、知識を吸収し、
    思考することを続けなければ、
    あっさりと反知性主義に陥ってしまうと感じた。

    “実践的な読書”をしなければ。

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    2016年01月07日
  • お金に強くなる生き方

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     「企業は、利益を社員には分配しない」
     このことは、マルクスが『資本論』で明確に指摘しています。

     佐藤優が資本主義を語るときにはマルクスの資本論が必ず引き合いに出される。

     だからといって、作者は資本主義を否定することがない。金があれば物を買える。
     お金は物の価値をわかりやすくするのだ。

     直近の国税局の調査では、平均年収が414万円であることを指摘しているが、平均は高所得者に引っ張られた結果である。
     中央値は300万円台であろうと指摘している。

     では、もっと給料を高くしようとするにはどうすればいいか?という本ではない。
     収入を増やすことができないのであれば、支出を減らす。

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    2016年01月02日
  • あぶない一神教(小学館新書)

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    ふしキリに続く宗教社会学対談w

    イスラムの話をしてるうちに、キリスト教の話で締められてるのはご愛嬌www
    大雑把にイスラムを理解しようと思うなら、良いかも。イスラムの内部に内輪揉め要素があるから、安定しないという話は、そういうことかとよくわかる。

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    2015年12月30日
  • 世界史の極意

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    現在の世界情勢を理解するために歴史的背景を探るというスタンスで、資本主義、民族・ナショナリズム、宗教に絞って流れを概観している。

    <資本主義>
    マルクスは、資本主義社会の本質は労働力の商品化であると考えた。労働力の商品化には、自由に移動でき、土地や生産手段を持たず、労働力を維持するための生活費、労働者階級を再生産する養育費、時代の進歩についていくための教育費をまかなうことができる賃金を得る必要がある。

    近代資本主義は、15〜16世紀のイギリスで始まった。ヨーロッパの寒冷化によって毛織物の需要が高まったため、羊を飼うための囲い込みが進み、追い出された農民は都市に流れて毛織物工場で働いた。スペ

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    2018年10月31日
  • 知の教室 教養は最強の武器である

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    幅広い雑誌からの再録編集版ではあるものの、決して情報は古くなく、また今になって読んでみると新たな読み方ができるものもあり、楽しかった。

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    2015年12月19日
  • お金に強くなる生き方

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    研ぎ澄まされたインテリジェンスを駆使し、外交の世界で生きてきた経験のある筆者が語る「お金に強くなる生き方」であるが、実にオーソドックスなことを淡々と綴ったものである。
    第1章 私たちを衝き動かすお金という幻想
    第2章 大格差時代を生き抜くお金の極意
    第3章 プロに騙されずにお金を増やすには
    第4章 人生を台なしにしないお金の実学
    第5章 お金と人間の幸福な関係を考える
    という内容です。結局、身の丈にあった生活を恬淡とおくるために、リスク管理、欲望を如何にコントロールできるか。
    超読書家の筆者が引用していた「評価経済」という概念、岡田斗司夫さんの本を次に読んでみようと思います。
    お金では買えない

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    2015年12月14日
  • 聖書を語る

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    こういうのが読みたかった!!中村うさぎさんの言葉が秀逸!ウ○コの例えに1Q84のブチ切れ、ウケすぎ。人間の非合理性、皮膚感覚、神はズレ、、テーゼがこのお二方だからこそで、難しいなりに納得できた。哲学と宗教か。。。知っておくと今後生きるのにラクかもたしかに。

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    2017年02月08日
  • あぶない一神教(小学館新書)

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    ユダヤ、イスラム、キリストの3つの一神教について、橋爪先生と佐藤優氏が対談形式で講義。ISはじめタイムリーな話題と絡められており、一神教の理解が深まった。体系的な内容というわけではないので、教科書的な内容については橋爪先生の他の本などを当たるべきでしょう。
    イスラム教・ユダヤ教にはキリスト教の原罪の意識がないという違いが、様々な点で現代国際社会に大きな影響を及ぼしているように思いました。

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    2015年11月07日