町田康の作品一覧
「町田康」の「きれぎれ」「子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「町田康」の「きれぎれ」「子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
かなり分厚い本ですが数日で一気に読み終えた。
面白くてどんどん先に進んでしまう。恐ろしい筆力。
本当に哀しいお話だと思う。最後まで何も見出せなかった熊太郎の人生。めっちゃアホやけど、賢いところもあったからこその破滅人生やったんちゃうかな。
本当の本当の心の底にあるもの、熊太郎が探していたものとは。わたしは、言葉にせずとも熊太郎の心を分かってほしい、という想いやったんかな、、と思った。
結局、誰も熊太郎のことを理解しなかったことが一番、怒りの大元やったんかな、、とか。
それにしても、町田康さんはいつも、自分の脳みその中や人柄、考えてることを作品に素直に書ききっていかれる印象。
しょうもない俺や
Posted by ブクログ
最高に面白かった。関西弁、特に河内弁がわかることでこれほど文学作品を楽しめることがあるとは思いもしなかった。小さな頃から親しんだ吉本新喜劇のヤクザの言葉や、富田林出身の父が友人とふざけて話していた言葉が、なんとも言えず心地よいリズム感で繰り出されて読むのがやめられなかった。
口下手で、経済力も文化的資本も持たない声の小さな存在が、持てる人間にいいように言いくるめれ、掠め取られ、尊厳を踏み躙られる様子は、現代の日本をみていても本質的には大きく変わっていない。だからこそ、これを読んで熊太郎の心情につい肩入れしてしまうんだろう。
作風は違うものの、芯にある硬質な視点は以前読んだ小川洋子の「ことり