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川柳句集 さとの風
川柳と二人三脚の27年、80余年の人生を1句1句、丁寧に形にしてきた著者。掲載された333句は、著者みずから全国各地の大会や所属結社の入選句、約4,000句超から時間をかけて選び抜いた入魂の句が揃う。その内容は、ふるさと岩手への想い、自然の賞賛、愛する家族への想い、半生を彩ってきた仕事への想い、人生への夢や希望のことなどバラエティに富み、まさに著者の「生きてきた証」と呼べる作品群である。「第一章 妻と薔薇」「第二章 旅好きの雲」「第三章 夢紀行」の3章構成。 持て成しも気兼ねもしない里の風 口下手も身の上話なら聞ける 妻と薔薇どちらも二番にはできぬ 大切な夫に毒味してもらう 敗者でも勝者でもなく職終える 妻のこと抜きに自分史綴れない 喝采を浴びた記憶のない軍手 人生のゲーム一点差がつづく どの顔も不真面目そうでホッとする この空の続きに捨てた里がある -
P+D BOOKS 眞晝の海への旅
帆船という“劇場”で巻き起こる人間ドラマ。 海を愛する若者が生の歓びを求め、ブリガンティン型帆船<大いなる(グローセル・)眞晝(ミッタ-タ)>号に乗り込んで船出をする。 「無一物主義」という哲学思想をもつベルナールを船長に、フランソワ、ターナー、ケイン、女性のファビアン、そして日本人の私など11人のクルーは、ヨーロッパから日本を経由して、一路、太平洋へと航海を続ける。 やがて、南太平洋に入ると、荒れ狂う颶風(ぐふう)圏に突入していく中、嵐のさなかに恐るべき事件が起きてしまう。帆船の船内は、さながら芝居の劇場のように複雑な人間関係が入り組んで、それは悲劇への序章にふさわしい舞台だった。 辻作品らしい“詩とロマンの薫り”に満ち溢れた長編小説。 -
はがきの名文コンクール 一言の願い 明日への願い
2015年(第1回)・2016年(第2回)に開催された、「はがきの名文コンクール」(選考委員:齋藤孝氏、吉本ばなな氏、堺屋太一氏)。全国から計7万通近く寄せられた応募作品の中から、168通の名文を収載。はがきに記された老若男女の願い事は、どれも切実で思いやりに満ち、読む人の心に深々としみわたる。21世紀の万葉集とも呼ぶべき作品集。 ●第1回テーマ 「一言の願い」 ●第2回テーマ 「明日への願い」 20文字以上200文字以下で願い事をつづり、奈良県御所市の郵便名柄館に送られたはがき計約7万通から、各回、大賞1作、佳作10作、日本郵便大賞10作、郵便名柄館賞10作が選ばれました。 本書には最終候補作から計106作も合わせて収載しています。 正直な言葉が胸を打つ、不安な時代に生まれた「普通の人の名言集」 -
竹久夢二童話集
『さあ今度は母様の番だよ。母様、何かお噺!』 大正浪漫を代表する人気画家が描く童心の世界 竹久夢二は明治~昭和期にかけて活躍した画家・詩人で、大きな瞳の憂いをおびた「夢二式美人」と呼ばれる美人画や詩歌「宵待草」で一世を風靡しました。 時代の寵児だった彼の作品は、雑誌の挿絵や日常雑貨のデザイン、商業広告など大衆文化の中に洒落たエッセンスとして取り込まれていました。 そして、それは子どもの世界にも表れていたのです。 夢二はこども向け書籍に本格的に取り組んだ最初の画家でもあり、自著六十冊のうち童謡、童話、絵本などこども向けの文筆作品は三分の一にものぼります。 本書はその中から、童話『草の実』と『春』を収録しました。 合計52編あるおはなしには、全て夢二自身による可愛い挿絵が挿入されています。また文章は現代仮名づかいに改めルビを付し、読みやすくしました。 詩人になりたかったという夢二の紡ぐお話には、いつの時代でも誰の中にもある寂しい心にそっと寄り添うような、優しくて、温かいまなざしに溢れています。華やかな女性遍歴や美人画だけではない、夢二の知られざる純粋な一面にきっとあなたは夢二をずっと好きになることでしょう。 ・初版収録時のカラー口絵と挿絵を全点収録 -
P+D BOOKS 大洪水 上・下巻 合本版
待望の上・下巻合本版!! 中上健次、もう一つの遺作も初の電子化! 「路地」の解体時期に父親(浜村瀧造の朋輩・ヨシ兄)殺しに手を染め、「路地」から逃れた鉄男は、やはり夫・セキグチジュンを殺した女・セキグチマリと出会う。女は鉄男にそれまでと異なった衣装を着せ、ジュンと名付け、ジュンという<物語>を背負わせる。 マリが精神病院の患者同士として知り合った友人で、富豪の“太った女”水島エリは、鉄男を教祖とあがめる新興宗教に加わろうとし、道すがら出会った暴走族の首領の若者も、これまた鉄男の教祖としての雰囲気に惹かれていく。 そして、鉄男、マリ、エリ、暴走族の若者とその妹は、南の地・シンガポールへと向かうのだった……。 中上作品の中でも最もエンターテイメント色の濃い作品で、雑誌「SPA!」に連載中に未完のまま絶筆した。 -
川柳擬
抽象と具象の狭間から読みとる、確かな人間臭。昭和一桁生まれの著者は江田島海軍兵学校教官の父をもち、戦時中から戦後の激動の時代を生き抜いてきた。自らの目で見た現実をありのままに忠実に川柳に表現する姿勢は多くの読者の胸に感動を呼ぶ。 「えふえい」「せみのこえ」「おおはなび」「ゆめをくう」「ねたふり」の5章に、4編の詩が若き日の著者のほとばしる思いが伝わる詩が加わり、本書を重層的に彩っている。 《輪郭が見えぬリンゴの向きを変え》 《UFOが咳をしながら飛んで来る》 《とうがらし熟れて静かな退職日》 《体温をなくして生きる影法師》 《地図になる道を残して僕の自負》 《波飛沫本音は海の底にある》 《八月を無口に過ごす生き残り》 《太陽と水と少しの塩で生き》 《ずり落ちた老眼鏡で見る政治》 《自分史の終りに未完と書いておく》 -
川柳句集 流れ星の詩
川上大輪・富湖夫妻による30年余りの川柳人生の記録を一冊にした川柳句集。夫・大輪は川柳塔社副主幹、川柳塔わかやま吟社主幹などの要職につき、第5回オール川柳賞大賞など全国の大舞台で数々のタイトルを手中にしてきた誰もが認める実力作家として活躍中。 一方、川柳作家・大矢十郎を父に持ち、彗星のごとく現われて川柳界期待の星、大型新人と呼ばれた富湖は、第3回オール川柳賞大賞を受賞し、まさにこれからという時に病に倒れ、その才能を惜しまれつつ他界。人気句集の電子書籍化。 【川上大輪作品】 いい日だな机の上に何もない 家中の明かりを点けて一人きり 生まれても死んでも時刻告げられる 鉛筆の長さよ人の一生よ 大声を出すなよ空が落ちてくる 【川上富湖作品】 甘えたら低温火傷してしまう 赤い糸結び直した跡がある 親という皿が浅くて子が荒れる 思いやりだろう鏡が曇るのも 手が届きそうで過去にはまだ出来ぬ -
川柳句集 さまざまな想い
我が句は我が子。17音に人生を投影させて輝き出す、さまざまな想い。岸和田市在住。 地元の健老大学から始まった川柳は良き師や仲間に支えられ楽しいものとなった著者。これまでに詠んだ一句一句が我が子のようにいとおしく、作品を残したいという思いから編まれた作品集。 そのうちにきっといいことありますよ 狙ってた席にライバル座ってる 心配事ないのか君はよく笑う 飾らない人柄なのに華がある 子育てが終わり女を取り戻す 種牛のプライドもなく殺される お茶ですとペットボトルが並べられ 野良猫に餌をやる人にらむ人 まな板は家の盛衰知っている ひらがなのやさしさほしい私です -
川柳句集 豆電球
読む人の心に響く、原風景がここにある。古き良き風景と人情の中に育った、生粋の江戸っ子である著者の東京下町を舞台にした、人情味あふれる17音の物語。タイトルは小学生の時はじめて作った冬の夜豆電球も寂しそうより。 昭和の東京の風物詩や気丈な母親との思い出、蕎麦屋を営んでいた時代のこと、江戸っ子ならではのこだわりなどを平易な言葉で詠んだ句と文を13章に収録。 誰もが言葉にしたくてもなかなか出来ないもどかしい想いを、17音に凝縮して代弁する。 ト音記号のように食べてるスパゲティ 海に陽が沈むとジュッと音を立て 名を知ってそこここで目に止まる花 首を傾げてビクターの犬を見る 吸収合併されるすりへった石鹸 ラジオ体操のピアノの物憂げな スローモーションでどんぶり落ちてゆく 趣味ひとつわたしの隠し味にする いい休みだった一日雪が降り -
川柳句集 各駅停車
ザ・川柳・オブ・川柳と呼ばれるユーモア川柳に定評のある著者の、その飽くなき好奇心、鋭い洞察力から生み出されるユーモア溢れる川柳のみを集めた川柳名作集。 青春18切符をこよなく愛する自称「乗り鉄」の著者は、ワンカップ片手にのんびりと周りの景色を楽しむ各駅停車の旅を人生にも重ね、日常に転がっているユーモアの種を見逃さず、ひょうひょうと飾らない言葉と表現で読者を笑いにいざなう17音に仕立てる。 風の中抱き合う君と僕のシャツ 一歩前へ出ろと命令する便器 帰り道暗い方へと彼が行く 子の箸を一瞬止めるおやじギャグ 白衣着ていると信用してしまう 家系図のここから先は馬の骨 講義メモここで笑うと書いてある 入浴シーン必ず肩を出している 「何らかの事情を知る」が犯人だ お冷でございます 見たら分かるわい -
富田房成川柳画集
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 絵手紙や絵画作品も手がける著者が描いた、「哀」あふれる川柳と絵が織り成す川柳画集。山口県在住。川柳画集。 花や裸婦のシリーズものや、ハガキ3枚~4枚からなるコマ漫画のような川柳画作品など、温かい筆致と平明な川柳で様々に表現。 シナリオはここまであとは風まかせ 頂点を極めてからの迷い道 この位のことで泣いても喚いても ひとしきり泣いてみせます檻の猿 真っ直ぐに歩いた道に影がない この山を越えると見える次の山 もう一段登れば飛天のぞけそう さりげなく犬の器も覗く猫 簡単に折れない茎の苦い汁 泣いた過去なのに時々思い出す -
川柳句集 土偶の乳房
飾らない言葉で、女性としての凜とした美しさ、強さを十七音に乗せて、達吟家として輝かしいキャリアを積んでいる著者待望の第1句集。 川柳作家の母の影響で、子供の頃から川柳に親しんでいた著者。中学を最後に川柳から遠ざかっていたが、夫が定年日に著者の母の影響で川柳を始めたことを契機に再開。すぐに頭角を現した著者は、作家として指導者として活躍中。タイトルは国民文化祭とくしま2012年で徳島県議会議長賞受賞作やさしさを土偶の乳房からもらうから。 花筏まだプライドを持っている やさしさを土偶の乳房からもらう 電気消すふっと白状したくなる 千羽目の鶴がきれいに折り上がる 両輪のリズム揃えて金婚譜 振り向けばまあまあでした女坂 生きている証わたしに影がある 煩悩が消えて魔法がかからない 老いらくの恋はとっても肩が凝る ピーマンの真ん中無効だと思う -
川柳句集 ありがとう たった一言
「川柳は人生を味付けする絶妙な胡椒のような調味料」と語る著者は福岡に生まれ、父の戦死、母親の再婚により日本各地を転々として育つ。 苦学の後、東京都職員として定年まで勤め、在職中に川柳を知る。現在とうきょうと川柳会副会長として活躍、また25歳から始めた裏千家茶道50年の茶人として指導者の育成に務める才人である。 「第一章 社会の中で」「第二章 人と生きる」「第三章 自然と共に」「第四章 自由吟」の4章構成。人と自然を愛し、社会の中で懸命に生きる著者の感謝の人生が投影された好著。 唇に近づいてみるやはり魔女 妻の手に触れて体操佳き日かな 喜寿ふたり朝も二人で物干し場 貧乏につらい夜です風もなし ゆっくりな自転の先に朝が来る 百年後蛍となって見たき世ぞ 居て普通たまに居ないと探してる 名月は誰にも均し銀散華 蟻んこにお前にも家あったんか ありがとうたった一言光る汗 -
川柳で世は変わらぬと知りながら
好評の前著『川柳で平成の世をぶった切り』に続く、2014年~2015年までの国内、国外での出来事を詠んだ時事川柳集。 今の世に疑問を抱きつつ、「川柳で世は変わらない」と思いながらも詠まずにいられない、世に問わずにいられない作品集。 大事件無いのを祝う年始め 候補だったことがそんなに大ニュース(三島由紀夫ノーベル賞候補) 大輔に見るメジャー七年後の姿(マイナー契約) 口きけば唇寒し首寒し(対イスラム国) 執念が光を放つダイオード 偶然の中に真実知る力(ノーベル賞) 贅沢に慣れると節約難しい 脱デフレ論じて高いものを食い(黒田さん) アメリカの情報流出規模違い 大晦日で一年区切る人の知恵 -
東日本大震災後文学論
「震災後」は終わっていない。いまだつづいている。 3・11で人々が受けた大きな抑圧、傷そして失望 創作者(クリエイター)は物語を用いて希望を再稼働させる!! 3・11以降、おびただしい数の「震災後文学」が書かれた。故郷と肉親・友人・知人の喪失、原発問題、放射線による生物の変容、被災地と非・被災地の温度差、東北と東京の温度差、政権への批判、真偽不明の情報と感情の洪水としてのSNS、記憶や時間感覚の混乱、死者との対話、「書けない自分」「無力な自分」へのフォーカス、復旧・復興、言論統制や自主規制、ディストピア化した日本、テロやデモや群衆蜂起、戦争文学との接続……さまざまな作品、さまざまなテーマがうまれた。3・11以降にうみだされた「震災後文学」を扱う渾身の評論集。 -
渡瀬昌忠著作集
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 柿本人麻呂論・歌論を中心に、万葉文学、そして日本文学の源流の謎解明への、長年にわたる研究の成果がここに結実。全八巻に補巻二巻を加えた充実の著作集。 序説 人麻呂歌集研究史 人麻呂歌集の謎/人麻呂歌集はいつできたか/研究史上の昭和三年/第一章 人麻呂歌集略体歌の表記法 漢語の和訓と和訓書きの歌/訓読漢字による歌の表記/和訓漢語と和風義訓熟字/和風義訓熟字「出月」をめぐって/助辞の文字化/助辞の補読/第二章 助辞の文字化と補読 助詞の文字化と一首の文脈/アリ系統の助動詞の文字化と補読/接続助詞の文字化と補読/係助詞「は」の文字化と補読/助詞「を」の文字化と補読 ※本書は平成14年9月におうふうより刊行された『渡瀬昌忠著作集 第一巻 人麻呂歌集略体歌論上』が底本です。 -
十四字詩句集 時の置き文
そのリズムと歯切れの良さ、痛快な飛躍は私の眠っていた脳細胞を叩き起こした。木偶の両眼がカッと見開き、一気に血が通い始めた瞬間である。(「あとがき」より) ――七七のリズムを刻む十四字詩と衝撃的な出合いを果たした著者は、それから人格が変わるほど十四字詩にのめり込み、十四字詩への情熱は誰にも負けないと自負するほどに。著者の分身とも言える、世にも希少な十四字詩だけで編まれた句集はここに生まれた。 「第一章 花笑み」「第二章 青嵐」「第三章 残んの月」の3章構成。 蕾ふくらみ海が零れる 声を洗って猫がすり寄る 花一本で母は満開 境界線でいつもつまずく 万歳されて引き返せない 心残りを閉じて改行 靴下の穴くつしたを呑む 風紋という時の置き文 自由化しよう虹の色目も 橋を渡ると笑うふるさと -
川柳句集 千羽鶴
大空に解き放たれた、川柳という名の千羽の鶴たち。遠い恋の思い出、愛する家族のこと、妻として母としての自分、日々の暮らしで生まれる心の葛藤を詠んだ「第一章 約束はまだ」。70歳まで現役で看護師として務めていた著者が医療現場で経験したこと、感じたことを、川柳というフィルターに通して、時に臨場感あふれる十七音として綴られた「第二章 靴の音」。平成8年開催の国民文化祭とやまの文部大臣奨励賞受賞作《立ち直るチャンスを呉れた平手打ち》が収録された「第三章 夢の途中」。 妻だからいつも味方と限らない ひとつでは無力だと知る千羽鶴 立ち直るチャンスを呉れた平手打ち それなりの秘話もあります皺の数 羽根ひとつ眠らせてあるノラの家 胸中のほたる温存して暮れる 天の川君を探してくたびれる 雪の白宥めることも知っている 人間を少しぼかして撮るさくら 家計簿がピタリゆっくり眠れそう -
川柳句集 うたかた
昭和3年に樺太に生まれ、終戦後の昭和22年に北海道に引き揚げて激動の時代を生き抜いてきた著者。その作品は、鋭い観察眼によって生まれた発想で、飾らない易しい言葉を用いて、人間の深層心理まで暴いていく。 「青年時代」「壮年期」「老境」という3章構成。“生きる証”として編まれた本書には、社会の矛盾や著者の喜怒哀楽の人生が投影され、読む人を感動に導く。あとがきは「私は、いま生きている。そして、川柳を創っている」の一行で締め括られている。 焼酎よ語り明かそう妻は留守 猫を抱く妻は不満に耐えている 満点をひらひらさせて孫が来る こんがりと焼けば悋気も愛らしい ハンドルの遊び程度の浮気です 記念日を忘れたらしい千鳥足 時は金ならば私は大富豪 先着の十名様に妻がいる 憎まれた頃が私の絶頂期 裏付けが無いのに取った鬼の首 -
川柳句集 玉響
企業のトップをリタイア後、「川柳専心」の暮らしを楽しむ著者待望の第5句集。 つくばね番傘川柳会会長、技術士(情報工学)、東京玉野会会長、玉野ふるさと大使、おかやまビーチスポーツ協会顧問、おかやま観光特使など幅広い分野で活躍する著者は、47都道府県川柳踏破を達成するなど旅好き、散歩好き、歴史好きとして知られる。 五十音を課題に詠んでいく実験的な「課題吟あかさたな」のほか「京都逍遥」「江戸東京散歩」、母への思いを綴った「母百句」など圧倒的なスケールで迫る1冊。 ああ君もリタイアですか御同輩 彼女にはいいが妻にはしたくない 今もなお予算未達の夢を見る 左手がだるいと嘆く招き猫 舞妓はん待って久しい巽橋 伝通印悲恋の姫に会いにゆく 日本橋起点に立って明日の夢 スカイツリーどこから見てもいい男 ふるさとは柿が熟して母ひとり お袋はやっと青春取り戻す -
抵抗論
辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第三作。 被爆した死骸への想像力をたくましくすること。国家の発想を徹底的に排除すること。孤立を怖れないこと。母や子らの死骸に寄りそうて世界を考えること。――アフガニスタンやイラクへの侵略戦争と日本によるそれらへの加担に反対する根拠は、別して憲法にあるだけではない。憲法以前の、人間的判断が常に先に立つのだ! 「メディア知や国家知を徹して疑う。怒りの内発を抑えない。一人びとりが内面に自分だけのそれぞれに質の異なったミニマムの戦線を築く。そこから街頭にうってでるか。いや、いや、街頭にうってでるだけが能ではなかろう。どこにも行かずひたすら内攻し、その果てに日常にクラックを走らせるだけでもいい。この壮大な反動に見合う、自分独自の抵抗のありようを思い描かなくてはならない。」(本文より) 『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」他に加筆・訂正し2004年3月毎日新聞社より四六判刊行、2005年11月講談社文庫より刊行。 -
永遠の不服従のために
辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第一作。 2001年9月11日の米国同時多発テロによって剥ぎとられた幻想のヴェールの下から、まったく意想外の貌が次々に露出していく。アフガニスタンへの米軍の非道きわまりない報復戦争、テロ対策特措法の通過、自衛隊の参戦、有事法案の閣議決定……。丸山眞男、宮沢賢治、柄谷行人、北原白秋、ジョージ・オーウェルら表現者の言葉や人びとの変節を例に引きながら「いま」の実相を解き明かし、「個」としての生き方を自問する。 「きたるべき(あるいはすでに到来した)戦争の時代を生きる方法とは、断じて強者への服従ではありえない。(中略)暗愚に満ちたこの時代の流れに唯々諾々と従うのは、おそらく、非人間的な組織犯罪に等しいのだ。戦争の時代には大いに反逆するにしくはない。」(「あとがき」より) 『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」に加筆・訂正し2002年10月毎日新聞社より四六判刊行、2005年5月講談社文庫より刊行。 -
いま、抗暴のときに
辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第二作。 2003年3月20日、米英軍によるイラクへの侵略戦争が開始された。イラクによる大量破壊兵器製造の可能性をなじり、大量破壊兵器をどの国よりも大量に保有、製造する米軍が、大量の精密破壊兵器を駆使して一方的な殺戮を展開する。この途方もない不合理と絶対暴力に呑みこまれる世界、付き従うコイズミ、どこまでも追認するメディア……。組織や思想の基軸のすべてがシャッフルされた「いま」こそ、組織性を剥いだまったくの個として、「個の魂」の主体性や自発性を優先的に考え、「個の戦線」に戻るべきだと説く。 「戦争構造はいま、まっとうな声を蹴散らしてますます膨らみつつある。(中略)いまほど戦争という絶対暴力に抗わなければならないときはない。だから、抗暴の発想を私はいつまでも撤回しない。」(「あとがき」より) 『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」他に加筆・訂正し2003年5月毎日新聞社より四六判刊行、2005年8月講談社文庫より刊行。