室城秀之の作品一覧
「室城秀之」の「角川選書ビギナーズ」「新版 落窪物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「室城秀之」の「角川選書ビギナーズ」「新版 落窪物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
うつほ物語
源氏物語の先駆けになったとも言える初の長編小説。四代に渡る秘琴の伝授を中心とした宮廷の物語。
秘琴の伝授した俊蔭、尚待、仲忠、いぬ宮と宮廷での皇位継承問題が一見乖離したストーリーになるかと思いきや、どちらものストーリーもそれぞれの内容を深めるために必須でこれまでの長編物語にできているこの作品は源氏物語にもない素晴らしさを持っていると思った。
確かに、作者が注で言っているように矛盾する点が多くあって疑問に思わざる終えない点はたくさんあるが、無理やりに辻褄を合わせようとするのではなくて、それでこそ最初の長編物語として受け入れているこの作者の姿勢もこれから自分で古典を研究していく上で
Posted by ブクログ
今は昔――。
中納言には娘が数人いたが、その中の一人“落窪の君”は実の母を亡くし、中納言邸で継母である北の方に使用人のような扱いを受けていた。
宮家の血筋を引く落窪の君は、姿も心も美しく、また縫い物が得意だった。継母や腹違いの姉妹の婿のために縫い物をする日々を送っていたが、その落窪の君のことを聞いた“少将”は、落窪の君に文を送る――。
前半は原文、後半は現代語訳。原文には細かい注がつけられ、会話文の前には発言者も明記されているので、原文を読みつつわかりにくい部分を現代語訳で補うという読み方が良いと思う。ただし上巻の補注も下巻にまとめられているので、手元に下巻がないときは不便だった。
物語の