すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレどのお話も読んでいると、果たして自分は「普通」なんだろうかと不安になってきて、他人事とは全く思えずざわざわして落ち着かなくなる。
今回の収録作品では特に、自己保身にまつわる『嘘の道』と『良夫婦』の、ふとした時に思い出しそうな後味の悪さのダブルパンチが効いた。
最後の最後に急ハンドルを切った感(おかみさんは自分でなくていいんかい)のある表題作は、コミカルにも読める。ただ、最後まで新おかみさんの自我が疎かになっていて、大円団のはずがやっぱりどこか薄気味悪く感じてしまう。
読む人によって受ける印象が違いそうなので、今村作品について誰かと語らってみたい今日この頃。 -
Posted by ブクログ
『「明日へ、また明日へ、また明日へ、」』
シェイクスピアといえば正直
映画『恋におちたシェイクスピア』
コニー・ウィリス著『ブラックアウト/オール・クリア』
野田秀樹著の戯曲諸々
井上涼作詞作曲『オフィーリア、まだまだ』
あたりで間接的に触れたことがあるだけで、何も分からないまま、不意の思いつきでこちらの本を手に取った。
プロローグでシェイクスピアについて「誰もが14歳の気持ちになってしまう恐るべき力を持つ」と書かれているので、安心して、ものすごく素直に読むことができた。
喜怒哀楽や善悪や美醜、それに愛憎。この世界を作る何もかもを、うねり満ち溢れ迸る力そのものを、膨大な言葉に移し変えて遺し -
Posted by ブクログ
ネタバレ「これが面白い!」というカバーに覆われていた本書を、興味本位で購入。しばらく積読していたが、諸々から逃避するために読み始めた。
超超超ネタバレ含みます。
良かった。良すぎた。
途中からそうだろうなって思ってたけど、これが所謂、叙述トリックね??って感じ。
読めば読むほど、ファビアンも、ルネスタムも、ましてやスティナでもなくて。
だから最後に、スティナ…ボールズ夫人がどんどん怪しまれてるところで、いやいやカリングさん、そんな訳がないでしょうに!と思ってた中での、「僕なんだ!」が衝撃的だった。
「やっぱりそうじゃねえか!!!」って気持ちと、「いやでも夫人を庇っているだけなのでは???」の気持ちで