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「うるっと切なくも
大きな愛に満ちた物語。
楓を守る祖父の存在、頼もしい仲間たちの支え、
事件と人物の展開に引き込まれ、優しさが謎を解くーー
いま、深く心に沁み込む新感覚ミステリー」
大島璃乃(女優・モデル)
「認知症探偵」の名推理
スピンオフ掌編も特別収録!(解説・神永学)
(あらすじ)
クリスマス直前、居酒屋で“サンタクロース消失事件”について議論していた楓たちは、紳士然とした男性・我妻に声をかけられた。彼は、かつて小学校の校長を務めていた楓の祖父の教え子なのだという。楓や我妻が持ち込む不可解な謎を、レビー小体型認知症の祖父は名探偵のごとく解決する。しかし、その症状は一進一退を繰り返しており……。スピンオフ掌編も特別収録!
解説・神永学。
【著者について】
小西マサテル
1965年生まれ。香川県高松市出身、東京都在住。明治大学在学中より放送作家として活躍。現在、ラジオ番組『ナインティナインのオールナイトニッポン』『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』『笑福亭鶴光のオールナイトニッポンTV』『明石家さんま オールニッポン お願い!リクエスト』などのメイン構成を担当。『南原清隆、いまナンしょん。』(RNC)のアシスタントパーソナリティとして出演中。第21回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2023年に『名探偵のままでいて』でデビュー。他の著書に『名探偵にさよならを』(以上、宝島社)など。
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Posted by ブクログ
「名探偵のままでいて」の続編にあたるシリーズ第二作です。レビー小体型認知症を患う祖父と、その孫娘である楓が、再びさまざまな謎に挑む安楽椅子探偵ミステリーが描かれます。シリーズの魅力である古典ミステリーへの深い愛情や、祖父と孫の温かな関係性はそのままに、物語はさらに広がりと深みを増していました。
本作でも各章ごとに魅力的な謎が用意されていますが、単なる連作短編集に留まらず、それぞれの出来事が少しずつ結びつきながら大きな物語を形作っていきます。「ここまで読めた」と思った瞬間に、そのさらに先をいく真相が待ち受けており、何度も見事に裏切られました。
また、本作ではミステリーとしての面白さだけでなく、登場人物たちの関係性にも大きく心を動かされます。楓を取り巻く人々との絆や、それぞれが抱える過去や想いが丁寧に描かれ、事件の真相以上に彼らの行く末が気になってしまいました。
一方で、祖父の認知症は確実に進行しており、前作以上に切なさが胸を締めつけます。それでもなお、自らの病と向き合いながら謎を解き明かしていくその姿は、やはり名探偵そのもの。推理の鮮やかさだけでなく、その人柄や生き様に何度も心を打たれました。
本格ミステリーとしての読み応えと、優しく温かな人間ドラマが見事に両立した一冊です。読み終えた頃には、謎が解けた爽快感と同時に、この愛おしい登場人物たちともう少し一緒にいたいという名残惜しさに包まれました。完結編への期待がますます高まる、素晴らしい続編でした。
Posted by ブクログ
またしても、楓を狙う存在が。1作めで終わったと思ったのに、意外な結果に驚いた。でも、そのおかげで、楓、岩田、四季の三角関係に進展が見られたような気がする。3作で完結を予定しているということなので、次こそ碑文谷さんこと祖父の病気や、三角関係の終わりも来るだろうと期待している。
いくつかの事件に絡めて、今度も作者が好きな物語がいくつも話題に出て、まさかヒッチコックまでと嬉しくなり、作品をまた見たくなった。ハインラインの『夏への扉』も、持っているのにまだ読んでいないので読もうと思う。
今回は、岩田の過去や楓の親友美咲の周囲のことなどが事件として語られていたが、その中でも我妻の同僚警察官が殺されるという事件がいちばん心に残った。トリックや意外な犯人像がそれまでの伏線も含めて、よいミステリーに仕上がっている。
ミステリー、SF、いろいろな物語にあふれながら描かれている認知症を患う安楽椅子探偵の祖父と孫に、少しでもいいから希望に満ちた結末を与えてほしい。
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