すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
境遇も悩みも異なる5人の物語が連なる短編集のようだが、ポッドキャストという共通点でみんなが繋がっている。青山美智子さんらしく、登場人物たちが日々の生活の中で抱く、言葉にならないほどの微細な心情の変化をとても繊細に描いてくれている。
読み進めるうちに、「これは、私の物語かも」と思うほど、日常の解像度が高くてびっくり。自分自身や、自分の周りにいる人についつい登場人物を重ねて、彼らが少しずつ前を向く姿に、勇気をもらえる。
読み終えたあとは、ふと夜空を見上げたくなる。そして、人と人の繋がりにほっこりし、明日からも頑張ろうと静かな闘志が湧いてくる。
この春、新しい一歩を踏み出す全ての人に、読んでもらいた -
Posted by ブクログ
ネタバレあ〜面白かった〜!!
めちゃくちゃ読み応えある警察小説。
刑事たちのアツい執念の物語だった。
昭和49年に起きた一家惨殺事件は、未解決のまま50年の時が経った。
昭和、平成、令和と主に3人の刑事にバトンタッチされながら静かに捜査され続けてきたが、50年後のある老人の遺体発見が機となり、事は再び解決に向けて動き出す。
50年て時の流れは改めて凄いんだなぁと感じる。
毎年、毎年、そんなに変わってない様に思うけど、確実に時代って変わっていってるんだなと思った。
昭和の刑事達は身体を張って 足を使って メモをとって、、と、ほんと泥臭くてワイルドなイメージで、とにかくアツい。
この頃はDNAとかそう -
Posted by ブクログ
ネタバレシャイニングに続編があると知って手に取った。ダニー少年のその後の話だ。
あの素直で可愛い少年が成長して、アルコール依存症になっていたのは読者としてショックだった。父親ジャックを思わせる荒々しさが宿っていて二重にショックだった。
あんなことがあったのに何故酒をと最初は思ったけれど、私が間違っていた。「自分が狂うかもしれない」という恐怖までは想像できていなかった。ダンにはアルコールに頼るか、狂うかのどちらかしか選択肢がなかったということだ。人が内側に何を抱えているかは、外からは分からないものなのだということを、改めて心に刻んだ。
赤ん坊のアブラがテロを予知したと分かったシーンは鳥肌が立った。情報が -
Posted by ブクログ
老人養護施設の話。訴えられた経験を持つ福見の気持ちは医療従事者としてよくわかる。でもそのトラウマが原因でスタッフを追い詰めてしまうのが、なんか痛々しい。とはいえすごく前向きに終わったのが素晴らしい。よく着地させたものだと思う。
特別養護老人ホームで、介護士だった福見節子は他の利用者に呼ばれてしまったために数十分目を離してしまった。その隙に脳出血で倒れられてしまい、訴えられた。
第1話 お笑いを目指してきた星矢は、今は星あかりという介護施設で介護をしている。恋人の未奈美の部屋に行くと、相方の太尊がいた。彼はまだYouTubeなどでお笑いを続けている。恋人に別れようと言われる。何をやっても報わ -
Posted by ブクログ
プロローグ
第二次世界大戦の勝利によって好景気に沸いた50年代のアメリカは、アメ車に代表されるデコラティブに装飾されたデザインやミッドセンチュリーモダンと言われるアールデコをアメリカ流にアレンジした贅の限りを尽くした建物や家具などを数多く輩出した正に栄光の時代である
そんな、時代にあっても片田舎のアメリカではまだまだ偏狭的なしきたりや風習、風土など、都会と比べると一昔前のアメリカの町というものが多く存在したのである
この物語は、そんな好景気に沸くアメリカとは縁もゆかりも無い、取り残された町が舞台となっている珠玉のミステリー小説である
本章
『真実の眠る川』
何故か哀愁と郷愁を -
Posted by ブクログ
昨年の戦後80年というモーメントでは日本が行った戦争についての書籍に数々巡り合い集中して読んできました。そのどれもが興味深く、また現在を考えるための視点を与えてくれました。80年という時間はたまたまの8回目のディケイド、というだけですが、それは日中戦争から太平洋戦争までの出来事を冷静に分析するための資料を蓄積し研究者を育成するために必要な期間だったのかもしれないと思っています。同時にこの社会から戦争の記憶を持つ人々が去っていくタイミングでもあります。ある種、今しかない現在性がこのテーマ関連の書籍の充実に繋がっているのではないでしょうか。本書はその中でも非常に大きなインパクトを持っていました。あ
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Posted by ブクログ
今まで読んだヒラクさんの著書で1番読みやすかった。 「伝統は守るべきか?」と聞かれたら、きっと多くの人が「そうだ!」と頷くはず。けれど、具体的に何をどうすればいいのかまで考えられている人は、私を含め意外と少ないのかもしれない。 本書で語られる「大文字の伝統」と「小文字の伝統」の定義、そして”小さな伝統”にフォーカスしていく視点に触れて、これまでの凝り固まった視野がぐっと広がった気がする。特に感銘を受けたのは、ただ声高に存続を叫ぶのではなく「変わるために」「となりあう」伝統という考え方。 以前著作『本が生まれるいちばん傍で』を読んでいた藤原印刷さんのお話にはより親しみが湧いたし、LINNEのお酒
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