おどるの作品一覧
「おどる」の「春のデジャヴに踊れ」「【単話】春のデジャヴに踊れ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「おどる」の「春のデジャヴに踊れ」「【単話】春のデジャヴに踊れ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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試し読みで気になって購入しましたが、本当に読んでよかった一冊でした!まず絵がとにかく美しく、繊細な表情や空気感に引き込まれます。恋愛だけでは片付けられない憧れや家族愛、それぞれの葛藤が丁寧に描かれていて、少しずつ心の距離を縮めていく二人の姿に何度も胸が熱くなりました。派手な展開ではなく静かに感情を積み重ねていく物語だからこそ、ラストは温かい余韻が残ります。優しくて美しい世界観に浸れる、とても素敵な作品でした!
終始、淳さんの表情に持っていかれました。
身体の線も美しく、ダンスの音楽が聴こえるようでした。
それにつけても、淳さんの顔、というか表情が何だろう、新鮮な魅力に溢れてました。
丁寧に
昨今、映画やコミックでも熱い注目を集める競技ダンス。同性ペアがフロアで放つエネルギー、特に男性同士によるパソドブレやタンゴの迫力は、まさに圧巻の一言だ。
しかし、今作品はそうした外向きの熱量とは一線を画している。むしろ「浸透する」「染み入る」「揺らぐ」といった言葉が、静かに、そして深く寄り添うような読後感を与えてくれる。
物語の中で放たれる「一人じゃできないことができるって、最高に楽しい」という言葉。それは単なる技術の向上を指すのではない。パートナーは常に「後退のステップ」という不安を抱えている。進行方向が見えないまま背後へ踏み出す恐怖は、まるで人生そのものの頼りなさと重なるようだ。けれど、信頼できるリードがあるからこそ、その不安は「ジェットコースターのような楽しさ」へと反転する。誰かに身を委ねることで、一人では到達できない景色が見える——その眩しさが、繊細な筆致で描かれている。
本作が描くのは、フロアの上の出来事だけではない。
「男の人と付き合っている。孫は無理かも……」とうつむく背中に浸透していく、父の「愛してるよ。俺も、母さんも」という全肯定の言葉。早くに世を去った母への想いと共に、親から子へ、時を超えて受け継がれる愛の深さに胸が熱くなる。
一方で、物語は大人と青年の間で揺れ動く「好意の境界」を容赦なく、かつ優しく突きつける。
「性的指向が対象外なら、その子とセックスはできないって話だろ」という友人の言葉に象徴される、大人ゆえの割り切りと戸惑。職場、家族、友人……それぞれの立場で「どうか誰も傷つかなければいい」と願う大人の逡巡に対し、青年は、責任が取れないことをしたくないと言う相手の意思表示を無視せずに「あの人にも俺を選んでほしい」と、誠実さを見せる。
大人と青年。交互に切り取られる画面がそれぞれの回想を映し出し、ダンスという身体的な繋がりと、心という不可侵な領域の間で、彼らは懸命に自分の居場所を探していく。
ダンスを通じて他者と繋がること、そして「共に在ること」の尊さ。それらが春の光のように混ざり合い、読者の心に静かに溶け込んでいく。技術や勝敗、そして性別の枠さえも超えた先にある、人間愛の本質を教えてくれる一冊だ。
ラスト20ページにも及ぶ『愛』のシーン。
『優しさ』、『嬉しさ』、『いたわり』 周りの音が一切聞こえなくなるほど入り込んだ。