村山早紀のレビュー一覧
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四季折々、空港での多くの人の様々な思いが行き交うなかでの短編集五編。読み終えると優しい気持ちになれるものばかりでした。
「十二月の奇跡」
今までの自分を振り返る主人公への、奇跡のクリスマスプレゼントのような物語でした。
「雪うさぎの夜」
母親の生き方に想いを馳せる物語でした。〈誰の人生も間違っていない〉という言葉がとても印象的でした。
「竜が飛ぶ空」
亡き父を思う息子と亡き息子を思う父親とが、偶然出会い語り合ううちに···という感じの物語。この物語の考え方は、亡き人のことも自分のことも大切に思えて、前を向いていけると思いました。
「屋上の神様」
今まで頑張ってきた女性に、神様と狐が気づかせてくれたことで、これからその女性は生きやすくなれそうな感じがしました。
「夢路より」
死を意識したときに思うこと。これまでの自分の生き方に対する後悔、そしてよき思い出。奇跡のような偶然の後には、未来への道すじ。大丈夫と後押しされる物語でした。 -
Posted by ブクログ
『桜風堂ものがたり』が面白かったので
『桜風堂ものがたり』の執筆のきっかけとなった本書の4作目『空の童話』が気になり、どうせ読むなら最初から読んでみようと思いました。
本書の元本は児童書で文庫版に伴い
大人用に加筆修正を行ったものです。
なのでサクサクと読みすすめられた。
舞台は『桜風堂ものがたり』にも出てきた
風早の街。
風早の街や登場人物は村山早紀さんの他の作品にも出てくるようなので読む楽しみのひとつです。
本書は慌ただしい日常のなかで忘れていたり、気付かなかったりした感謝の気持ちと、どんな人でも物でも誰かの支えになっていたり、支えてくれているということを気付かせてくれるあたたかくて優しいファンタジー物語。
そんな気持ちを気付かせてくれるのが
「コンビニたそがれ堂」
大事な探しものがある人は必ずここで
見つけられるという不思議な魔法のコンビニ。
私は1話目の「コンビニたそがれ堂」と
3話目の「桜の声」が好きです。
一話目の「コンビニたそがれ堂」は小学生の頃こんなことあったよなぁ、だけど何であんな態度とってしまったんだろう?と後悔した気持ちを思い出します。
でも、少しの勇気と優しさが自分の人生の線路の行き先を変えられるんだよと、そっと肩をたたいて教えてくれる優しいメッセージ。
3話目の「桜の声」 この話が一番良かった。ラジオ局のアナウンサー桜子と不思議な桜の話。
「あぁ、何か疲れちゃったなぁ」
「自分のやっていることって意味があるのかなぁ」って
誰でも思うことがありますよね。
そんな時に読みたくなる話。
自分や誰かの言動が誰かの救いになってたり、救われているんだとさりげなく励ましてくれ、
きっと明日はなにか良いことがあるから頑張ろうと力を貰えるような話。
ちょうど今自分が5月病のような気持ちだったのでしっくりきました。
もし、コンビニたそがれ堂に出会えたら
何を買おうか迷ってしまう。
生きていると失くしたものってたくさんあるからね!
とりあえず、おでんとおいなりさんを食べながら考えようと思う。
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Posted by ブクログ
先日読んだ『風の港』の続編。
前作は春の空港の、1日を描いた作品だったけど、
今作は四季折々の空港が舞台。
今作は「再会」がテーマなので、5つの物語それぞれ
過去の出来事を回想し、思わぬ人との再会を果たす。
前作よりファンタジー要素があり、
ちょっと、不思議な世界に入り込んだよう。
どのお話も温かく包みこんでくれるような優しいお話だった。
特に印象に残ったのは
母と娘の生き方を対比した『雪うさぎの夜』
海外をさすらう娘と
山間の町で穏やかに暮らし続けた母。
どちらも人生も間違っていなくて、
それぞれに人生の旅があり、空がある。
最期に自分が、この旅が幸せだったと思える終わりを迎えられたらきっとそれでいい。