村山早紀のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ずっと友達でいられると思っていた。なのに、約束を破ったのはわたし――。病院のベッドで眠り続ける、かつての親友・沙綾のために、きょうも朗読を続ける南波。それは二人が子どもの頃に好きだった魔女の子のお話だった。遠ざけられても、裏切られても、なお魔法の薬で人々を癒そうとした風の丘のルルー。大好きだったこの物語が、あなたを呼び戻してくれたら・・・。今を生きる十代の女の子と、本の中の冒険が響きあう、遙かなる魂の物語。
中高生向けのファンタジーですが、実際に中世であった魔女狩りの話など、人間の業の深さも感じる場面も多々あります。他人をどこまで信じられるのか、というのは魔女でなくても一度は考える問題で、裏切られたりした経験がある人なら余計に悩み答えが出ないことでもあると思う。沙綾を裏切ったという南波の過去はまだ明かされませんが、沙綾が眠り続けていることに苦しんでいるのは間違いないようです。ルルーが帰ってきて、沙綾が目覚める結末だといいのですが。ルルーとレニカの物語も温かみがあって好き。ルルーの物語は昔本当に村山さんが書いた作品なんですね、読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
かなりや荘浪漫、第2弾。
今回は物語が大きく進んだり、あるいはエピソードが完結するような訳ではなかったけど、次回展開していく為の準備がなされていると感じる一冊だった。
予告編のような感じで、次巻でお話が動き出すんだな、と誰でも感じることができる。
美月の好敵手にして親友である絵馬とその息子の登場や、絵馬の見出した新人作家や美月の後輩が見出した新人作家が名前だけ登場したりして、これから物語のキーパーソンになってきいそうな雰囲気でわくわく。
あとがきを見たら、新人さん達は茜音のライバルであり親友になっていくそうな…バラしちゃうの?そこ。
と、思いながらも、すでにそんな雰囲気は読めてますので、オッケーオッケー
こういう分かりやすいお話も安心できて読めるので、好き。
余談だが、最近かなりや荘に越してきた怪しい男、明神ジャガーさんは、実は絵馬の元ダンナだったのでは、と踏んでいたんだけど、全く違う所にお話が落ち着いたので、ある意味裏切られて、良かった(笑)
ただただふんわり優しいだけのお話じゃなく、所々に逃げられない現実や向き合わなければならない問題を置いてあって、それが物語にピリっとした緊張を与えてる。そこが大人が読んでも楽しめて、かつ心に響くんじゃないかなと思う。
番外編のましろさんの話が、本編が前を向いて空を見上げて深呼吸するような成長のお話なのに、それとは全く違う、正反対の雰囲気だったので、ちょっと心に重たさと闇を伴って読み進めなきゃいけなかった
でもその明暗のギャップがすごく良くて、ましろの存在が、本編である茜音の物語自体に重みと深さを与えてる様に感じた。
ましろの繊細さがよくわかったし、彼女が自身が1人ではなかったと周囲の存在を認めて前に進もうとする姿が美しく、静かに涙が止まらなかった。
絵馬にも一波乱ありそうだし、次巻も楽しみ! -
Posted by ブクログ
ネタバレ前回は主人公・茜音を中心としたかなりや荘の物語で纏まっていて、それがとても温かい印象を受けたんですが、今回は風呂敷を広げる展開になってきて、しかも裏エピソード満載感たっぷりの新キャラがたくさん出てきてます。新キャラも茜には直接関係ない人ばかり。肝心の茜音は最初のシュークリームしか存在感がないのが残念です。彼女のもつキャラクターが魅力的なのに。
おまけに最初に退場したはずのお母さんが、えらく大盤振る舞いな感じで復活してきて、茜音とかなりや荘の物語に影を落としそうです。かなりや荘を書くなら正直言って要らないキャラクターだなと。
正直「誰の」「どこの」物語なのか、見えなくなってしまい残念です。