村山早紀のレビュー一覧

  • 花咲家の人々

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    ファンタジックで素敵だった。ですます調は入り込み辛くて得意じゃないし、喋れないのを良いことに植物が人間を大すきって恥ずかしげもなく語られても素直に受け入れられなかったりする。弱さは甘え、怠け、とかも辛いし、そう言う意地悪だった子とその後仲良くなれることにも、わかるのだけれどモヤモヤしてしまう。それでも何だか、きらきらしている部分もあって、著者の本を追ってしまうのだった。

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    2018年10月17日
  • かなりや荘浪漫 星めざす翼

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    キラキラしていて文章に妖精の粉でも振り撒かれているみたい。天使を重ねるくらいにひたすら茜音を持ち上げたり、その割に茜音には自分を下に見る自分に対する否定を期待する、ある意味普通の女の子っぽさがあったり他、引っ掛かる部分もちらほらとある。でもたまに入るピリッとしたスパイスや好ましい部分がそれらをくるみ込んで自然と気にならなくなっていた。自殺志願の母を描いた番外編はしんしんと降る雪の日みたいで静けさが丸ごとしっくり来た。キラキラした本編描写もすきだけれど、著者の本は前向き過ぎない方が私には合うのかもしれない。

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    2018年10月17日
  • コンビニたそがれ堂 神無月のころ

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    ねここの素っ気ない、でも奥に優しさと切なさと温かさがある感じが素敵だった。各話のお化け達もハロウィンらしくて魅力的。ただ虐めた事を謝りたいというエピソードは美化と調子の良さを感じてモヤッとした。ナチュラルに本のジャンルに上下や優劣をつけていたり他、翻訳家さんの話も盛大に引っ掛かってしまって、柔らかい印象の著者の本なのにたまに人物に性格の悪さを感じたり、その先に似た作者まで透けて見えてしまう気がしたりする私は、読み手として間違っているのかな…。優しいと評判の著者の本なのに、素直に楽しめない事がある事が残念。

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    2018年10月17日
  • 竜宮ホテル 水仙の夢

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    節分にひなぎくが鬼を呼ぶ表題作、作家の響呼が書店でサインを書く「椿一輪」、元携帯電話の開発部の青年の「見えない魔法」、母親に愛されない愛理とクリスマスの「雪の精が踊る夜」の四編。三話の携帯電話という小道具や、四話の親がどんな育ちをしていても子供の側は親を助けようとしなくて良いと言い切る美鈴が印象的。

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    2018年10月09日
  • アカネヒメ物語

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    ネタバレ

    公園に現れる木の神様と町に起こる色々な問題を解決したりするお話。
    アカネヒメが彼と再会出来るのか気になります。

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    2018年09月13日
  • コンビニたそがれ堂 神無月のころ

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    大好きな村山早紀さんの一番好きなシリーズ。
    5年ぶりくらい。
    で、読んでる自分が年をとったな…と。
    素直に感じられなくなったな…と。

    臨終の際に、旦那さんは思い出してもらえなかったのかな。とか。子供や孫への願いを何かお願いしなくていいのかな。とか。お姉さんは守ってあげなくていいのかな。とか。

    なんか悲しい。

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    2018年09月07日
  • コンビニたそがれ堂 小鳥の手紙

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    ネタバレ

    ねここ、大活躍。宅配もやってるんだ…と思ったらそういう事だったのか、と。ラストはとても幸せな感じがして、きっと幸せになるんだろうな、と心が温かくなりました。お母さんに書いた手紙の秘密も、百貨の魔法の番外編もとても良かったです。どの章を読んでも心がまるくなる作品です♪

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    2018年08月06日
  • コンビニたそがれ堂 小鳥の手紙

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    『百貨の魔法』の番外編もよかったけれど、
    「小鳥の手紙」がいいなぁ。
    でも、ねここの無敵な感じもやっぱり好きだな。
    ということで
    「コンビニたそがれ堂」好きですな。

    あったかくなりますよぉ。
    冷たいものばかり飲んでるとお腹冷えるしね。
    関係ないけどね。

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    2018年07月27日
  • 春の旅人(立東舎)

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    大人気作家・村山早紀の未発表作品を含む3つの短編を数多くの装幀で知られるイラストレーター・げみの世界観に寄り添うやさしいイラストが彩る、華麗な1冊。「花ゲリラの夜」さゆりさんは、いつもポケットに花の種や小さな球根を隠し持っている。散歩のふりをして、町中に種をまくのだけれど…。「春の旅人」夜のゆうえんち。そこで出会ったおじいさんから、ぼくは星をみながらとあるお話を聞くことになった。「ドロップロップ」ドロップロップかんをふるところん―。大人も子どもも楽しめる、カラフルなお話。

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    2018年06月29日
  • コンビニたそがれ堂 祝福の庭

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    クリスマスにちなんだ作品集。気が付かないけれど大切に思われていたり、誰かが慕ってくれていたり。やっぱり全てが優しい作品で、心がほっとしました。誰かを大切に思うその気持ちは、とても不器用な想いだったとしても、きっと相手にも伝わるんだと思いたい。人生の岐路だったり、大切な事を決める時に、そっとそばに居られる作品があるのは、とても素敵な事です。そういう作品を書いてくれる作家さんがいるのは嬉しい事です。この作品に登場する作家さんも同じ。そしてサンタクロースが粋。2人の優しい気持ちに涙が滲みました。

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    2018年06月20日
  • ルリユール

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    本の修復や造本をする「ルリユール」と出会った少女の物語。

    ファンタスティックで、でも、どこかにありそうで、現実と幻想のバランスがほどよく、最後まで楽しめる物語でした。

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    2018年06月06日
  • コンビニたそがれ堂 空の童話

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    ネタバレ

    4作目。読み進めるほどに風早の街が好きになります。切ないけれど愛おしい。家族だったり仕事だったり、思い入れのある対象は色々だけど、何か思うようにいかなかったり素直になれないジレンマが、すっかり良い歳になった私でも分かる分かる、と頷いてしまうほど丁寧に描かれていました。見ている人は見ているし、分かってくれる人は分かってくれている。少しのアクシデントに動揺すると忘れてしまう、その事を優しく優しく語りかけて思い出させてくれる。たそがれ堂、私もいつか行けたらいいのに。本当の願いはまだ分からないけれど。

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    2018年05月24日
  • 春の旅人(立東舎)

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    イラストがとにかく美しい……。
    お話は個人的にもやっとして終わってしまって、
    んーもうちょっと……欲しかった。
    過度に期待してしまった感も否めませんが……。

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    2018年05月24日
  • コンビニたそがれ堂 星に願いを

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    ネタバレ

    サブタイトルが匂わせるとおり、どれも切ない。自分の思いが届かないもどかしさ。コスモスの花束に泣けました。私はどんな風に人生を終わらせるのだろう。こんな風に誰かに思いを託して終えられるのだろうか・・・。SNSも良し悪しで。ただ、なんてことない繋がりに心が軽くなる時もあるのは分かります。初恋も、何度目の恋も、最後の恋も。何だか良いですね☆

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    2018年05月04日
  • コンビニたそがれ堂 空の童話

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    4編とも読み終わったあとに心が温まった。コーヒーの香りと共に。
    追いつけない-お兄さんの意識が戻って良かった。
    おやゆび姫-かわいい!夢がある。
    空の童話-宇宙人登場だけど風早の街ではなんでもあり。
    花明かりの夜に-女医さんの語りがドキュメントかと錯覚してしまいそうだった。
    あとがき読んで作家さんってすごいなぁと思った。子どもの頃大好きだったアンデルセンの絵本集。時々ネットで探すけど見つからず、あの本に出会いたい。

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    2018年02月10日
  • その本の物語 下

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    ネタバレ

    どこにも行けない。まるでガラスの水槽の中にいるみたいで、すぐに息が苦しくなって―。南波は、学校を休み、書店でアルバイトをしながら、病院に足を運んでいた。きょうも病室で朗読をする南波、うっすら笑みを浮かべ眠り続ける沙綾。だが、魔女の子ルルーの長い冒険物語が、いよいよ終わりに近づいたとき、誰も知らない新たな物語が呼び出された―。傷ついた魂の恢復と人間への信頼を謳いあげた、傑作長編ファンタジー!

    成長したルルーが登場した時は、「元気で良かった!」と親しい友人に久しぶりに会った時のような気持ちになった。
    ルルーやカイオン(魔法使いの末裔)は、自分の生き方を、運命のせいにせず、「自分が選んだ道だから」

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    2018年01月30日
  • その本の物語 上

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    ずっと友達でいられると思っていた。なのに、約束を破ったのはわたし―。病院のベッドで眠り続ける、かつての親友・沙綾のために、きょうも朗読を続ける南波。それは二人が子どもの頃に好きだった魔女の子のお話だった。遠ざけられても、裏切られても、なお魔法の薬で人々を癒そうとした風の丘のルルー―。大好きだったこの物語が、あなたを呼び戻してくれたら…。今を生きる十代の女の子と、本の中の冒険が響きあう、遙かなる魂の物語!

    人間と仲良くなりたくて、でも信じきれなくて心細くなるルルー。
    同じ境遇の狼娘と出会い、(誰かに友達になってほしくて、誰かを好きになってたわけじゃない。自分が誰かを好きになることが一番幸せなこ

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    2018年01月25日
  • その本の物語 下

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    優しい優しい物語。
    過去にシリーズで刊行されたルルーの物語に、現代の物語を足して編み直したものだと最後の最後に知った。
    加害者も被害者もいるけれど、読んでる私たち誰もがどちらにもなり得る。でも、後悔しても恨んでも、そこから立ち直る方法や方向も、そっと指し示してくれている気がする。
    ルルーの他の話も読みたくなった。

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    2018年01月18日
  • その本の物語 上

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    大学生の女の子2人(現代)の物語と、童話である魔女のルルーの物語が交互に出てくる。
    現代は、徐々に明かされる2人の関係や状況がなかなかヘビーで、間に挟まるルルーの話がシビアながらも癒される。

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    2018年01月18日
  • アカネヒメ物語

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    主人公の女の子と、かわいい神様(小さい女の子)の周りで起こる出来事のお話です。読んでいて、きらきらふわふわの優しい気持ちになりました。特に小学生の娘がいたら読んで欲しいなと思う本です。大人が読んだら子供の頃の純粋な素直な気持ちをふっと思い出せるのではないかなと思います。

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    2018年01月02日