あらすじ
大事な探しものがある人だけがたどり着ける、不思議なコンビニたそがれ堂。今回のお客様は、お隣のお兄ちゃんに告白したくて頑張る少女、街角で長くコーヒーをいれてきた喫茶店のマスター、子どもの頃、変身ヒーローになりたかった青年・・・夜空の星に切なる願いをかけた時、やさしい奇跡が起こる――。つまずきがちな毎日に涙と笑いを運んでくれる、好評シリーズ第3弾。
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Posted by ブクログ
その人それぞれに必要なものを提供してくれる、不思議なコンビニが舞台の物語。前作も読みましたが今回も心温まるお話でとても良かったです。失恋や離別など、いろいろな辛いことがあっても頑張って生きたいと思える作品です。
最後のほうのページにある「今日も明日も、街にはたくさんの人がいて、夢見たり苦しんだり笑ったりしながら生きていく。そしてそのくりかえしの中で、いつかみんなそれぞれに、人生が終わるときが来て、世界とさよならするんだ。」という文章が特に好きです。
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【あらすじ】
大事な探しものがある人だけがたどり着ける、不思議なコンビニたそがれ堂。今回のお客様は、お隣のお兄ちゃんに告白したくて頑張る少女、街角で長くコーヒーをいれてきた喫茶店のマスター、子どもの頃、変身ヒーローになりたかった青年…夜空の星に切なる願いをかけた時、やさしい奇跡が起こる―。つまずきがちな毎日に涙と笑いを運んでくれる、好評シリーズ第3弾。
【感想】
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いつ読んでもこのシリーズはいいですね‼︎癒されます(*^^*)引っ越してしまうことになった隣のお兄さんに恋する女の子、素敵なコーヒーを入れる喫茶店のマスター、子供の頃ヒーローに憧れていた会社員…どれも良かったけど喫茶店のマスターの話が1番好きでした。うるうるしちゃう…。
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コンビニたそがれ堂の第3弾。
今回は、前作にも増して胸がぎゅっと切なくなる話だった。
「喫茶店コスモス」のマスター宗一郎さんと奥さんの鳩子さんの夫婦愛が素敵で、ラストは涙がこぼれてしまった。
見過ごしてしまいがちな日常のなにげない幸せを噛みしめることができた。
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コンビニたそがれ堂シリーズ
元々ファンタジーではあるのだけれど、久しぶりに読んだからか、よりファンタジー味を感じた気がします。
1つめは、小学6年生の愛が、幼い頃から兄妹のように仲良く過ごしてきたお隣の4歳上のお兄ちゃんへの淡い初恋を描いた『星に願いを』
2つめは、喫茶店を経営する老夫婦、宗一郎さんと鳩子さんの物語『喫茶店コスモス』
3つめは、ヒーローに憧れながらも、平凡な日々を送る良介が、失恋した夜に「悪の秘密結社」の求人広告を見つけたことから始まる物語『本物の変身ベルト』
それぞれにテイストは違うけれど、少し頑張ってみるきっかけをくれたのが、コンビニたそがれ堂。そうやって主人公たちが頑張ってみたことで前に進んで行くのを見ていると、私も頑張ろう、という気持ちになりました。
Posted by ブクログ
おすすめの作家さんを紹介してもらって手に取った本。どこかのレビューで「純粋すぎるくらいに純粋なストーリー」というのを見たことがある気がして、読もうか迷っていたが、手に取って大正解だった。どこか暖かく、懐かしい文体が読んでいて本当に幸せな気持ちにしてくれる。奇をてらった突飛な展開はないが、それでもこんなに物語にも引き込まれるのは、著者の繊細な言葉選びがなせる技だと思う。これから他の作品を読むのが本当に楽しみだ。
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あなたは、夜空の星に何か”願い事”をしたことがあるでしょうか?
“流れ星に願い事をすると願いが叶う”、そんな言い伝えをよく聞きます。しかし見つけようとして見つけられるものでもない、偶然目にする流れ星に”願い事”をするということ自体、なかなかに高度な行為だとも言えます。そもそも流れ星を見つけた時点で即座に願う何かしらの”願い事”をその人が常に持っている必要もあります。あなたは、常日頃からそんな強い想いのこもった”願い事”を持っているでしょうか?確かに漠然と”○○したい”、”○○になりたい”、そういった思いというものは誰にでもあるように思います。しかし、そんな想いを流れ星が流れ切るまでに反射的に思い起こして願い切れるかというとなかなかにそれは難しいことだと思います。また、そもそもそんなことで”願い事”が叶うはずがない、とクールに言い切る方もいらっしゃるかもしれません。確かに『世界は目に見える通りの世界で、もうすでに、何もかも、計算できたり、論理的に分析とかされてしまってい』て流れ星に”願い事”をするなど荒唐無稽ということも否定できないと思います。そう、『魔法も神様も、奇跡も、この世には、存在しない。それが、「ほんとう」の世界』であるという現実。しかし、本当にそうでしょうか?そんなに簡単に物事を割り切っていくことが正しいと言い切れるものでしょうか?『魔法』、『神様』、そして『奇跡』とはそんな風に簡単に切り捨てて良いものなのでしょうか?
ここに、『見えない流星に』祈ったその先に主人公が偶然にも行き着いた『不思議なコンビニ』を舞台にした物語があります。『心の底から探しているものがあれば、そのひとは必ず、ほしいものをそこで見つけて、買うことができる』というそのコンビニ。それは、”こうしたい”という未来を強く願う主人公たちが、そこに『奇跡』を見る物語。未来を願う先に、自身の過去に未来の手がかりを見る物語です。
「コンビニたそがれ堂」シリーズの第三作目に位置付けられるこの作品。いつもながらに、
『風早の街の 駅前商店街のはずれに
夕暮れどきに行くと
古い路地の 赤い鳥居が並んでいるあたりで
不思議なコンビニを 見つけることがある
といいます
見慣れない 朱色に光る看板には
「たそがれ堂」の文字と 稲穂の紋』
という、もうそれだけでゾクゾクしてしまう決め口上から始まるこの作品は三つの短編から構成されています。それぞれの話に関連はないためどの話から読んでも問題ありませんが、同じ『コンビニたそがれ堂』が登場してもこんなにも描かれる世界は幅広いんだ、この三作目では改めてそんな風に感じる世界が広がっていきます。どのお話も不思議世界に溢れていますが、私のこのシリーズに対するイメージに一番近いのは表題作でもある一編目〈星に願いを〉でした。
『街はまだ、お正月の飾りが残っている、一月三日』に『夜の駅前商店街を、お弁当を探して、歩』くのは、主人公の愛。開いているお店も少なく『これというお弁当箱にであえ』ない愛は『今夜どうしても、お弁当箱がいるのに…』と涙ぐみます。『今日の真夜中までに、大好きなひとのために、とびきりのお弁当をつくりたい』、そして『心をこめたお弁当にするための、とっておきの、お洒落で素敵な、お弁当箱がほしい』と思う愛。『一月三日の夜、しぶんぎ座流星群が、いままさに、この街の空に降りそそ』ぐ中、『お兄ちゃんの家の庭で、真夜中に、愛はお兄ちゃんとふたりで、流星群を見る』という今夜。年に三回ある三大流星群の夜にはいつもそうしてきたという愛。『お兄ちゃんの家は、もうじきに、遠くに引っ越してしまう』ため、『お兄ちゃんの家の庭で流星を見る最後の夜にな』ると思う愛は、いつも星を見ながら食べるためのお弁当を両親の不在もあって自身で作ろうと思い立ちました。『がんばろう。もう、中学生になるんだから』と思う愛は、お兄ちゃんのことを思い浮かべます。『お隣のおうちに住んでいる四歳年上の男の子』というお兄ちゃんとは兄妹のように育ってきたという二人。しかし『お兄ちゃんは愛にとって、童話の中の王子様か、騎士様のような存在』となっていきます。お兄ちゃんが高校生になってあまり会えなくなるも、『会いたいのに、会うと胸が苦しくなる感じ』に襲われる愛は『これって、「初恋」というものなのかな?』と気づきます。友だちに『愛ちゃん。それって、「告白」しないの?好きっていわないと、ずーっとお兄ちゃんと妹のままになっちゃうんじゃない?それでいいの?』と言われた愛。そんな時お兄ちゃんの引っ越しが決まり『隣の家にいた妹みたいな女の子のことなんか忘れてしまう』と思う愛は『好きですっていったら、忘れないでいてくれるのでは』と考え、『がんばれ、自分。がんばれ、がんばるんだ、愛』と自身を鼓舞します。そして『どこかに一軒くらい』とお店を探す愛は『ひときわ強い風が吹いたような気がし』て目を閉じました。そして、再び顔を上げると、そこには『赤く輝く看板と、一軒のコンビニがありました』。『四角い行灯のようなその明かりには、「コンビニたそがれ堂」の文字と、稲穂のマークが描いてあ』るのを見て、きょとんとする愛。『いらっしゃいませ』と『赤と白の縞々の制服を着て、長く輝く銀色の髪と、金色の瞳をし』た店員が迎えてくれたそのコンビニ。そんなコンビニで、”必要なもの”を手にした愛、そして…というこの短編。小学六年生の愛。お兄ちゃんに対するその強い想いのほどが痛切に伝わってくる、ピュアの極みが描かれるその作品世界は、主人公・愛がほろ苦さを味わいつつも『たくさんの空に流れる星が、今夜だけは特別に奇跡を起こしてくれたのかもしれない』という奇跡を見る中に美しく幕を下ろします。私がイメージする「コンビニたそがれ堂」の世界観のまさしく王道を行くような好編でした。
村山早紀さんの作品というと、兎にも角にも『風早(かざはや)の街』が舞台となります。村山さんの作品を読んだことがない、もしくはこの作品が初めてという方には、そこに描かれる世界にファンタジーを感じるのだと思いますが、すでに村山さんの作品に出会って10冊以上となると、もっと何かが起こって欲しい、もっと奇跡が見たい、そんな感情が読む前から湧き上がります。それほどまでに魅了されるのがこの『風早の街』の世界観です。そんな街の中に『ひっそりとあいているコンビニ』。この作品では三人の主人公がそんなコンビニを訪れることになります。引っ越してしまう隣家のお兄ちゃんにいつまでも『忘れないでいてくれる』ことを願って流星群の降る夜に『告白』を考える小学六年生の愛の奮闘が描かれる〈星に願いを〉。『風早の街』で永らく喫茶店を営む宗一郎。永年連れ添った妻と毎年恒例にしていたコスモス畑を見に行けなかったことを悔い『とっておきのプレゼント』を探す様が描かれる〈喫茶店コスモス〉。そして、子供の頃『ヒラタマン』というヒーローになりたかったという良太がリアル世界とネット世界のいずれでも人生をもがき苦しむ中に、『この世界で生きてくってことが、俺は好きだ』と生きる喜びを見出す未来が描かれる〈本物の変身ベルト〉、というように描かれる内容は様々です。そして、そんな主人公たちが訪れるのが『コンビニたそがれ堂』です。『世界中のお店にあるどんなものでも売っていて、それどころか、他のどんなお店にもないようなものまで売って』いるというそのコンビニ。作品世界の中とはいえ、正に夢のようなお店が本当にあるのなら是非訪れてみたいと私だって思います。しかし、そんなお店は『心からほしいと願ってその品を探さなければ、そもそもその店に』であうことさえ叶わないとされています。まさしく、『魔法のお店』だと思いますが、三人の主人公たちは心からの願いの先にそのコンビニに行き着くことができました。しかし、三人の主人公たちは必ずしも個別具体的な品物を求めていたわけではありません。愛は『お弁当箱』を求めましたが、その他にも思いがけず『万年筆』を手にしました。そして、宗一郎は妻への『プレゼント』を漠然と求め、良太は『胃薬』を求めていただけで、いずれも最終的に手にしたものは、本人が個別具体的に思っていたものではありませんでした。
この三作目では石井ゆかりさんによる〈解説〉が絶品です。石井さんは、三人の主人公たちがそれぞれ手にしたもののことをこのようにおっしゃいます。『村山さんが描く「コンビニたそがれ堂」は、その人たちが「欲しいもの」ではなく、「必要なもの」を提供してくれる』というその一文は、この作品世界のポイントを的確に言い当てていると思います。私たちは生きていく中で、何かに思い悩み、どうすべきか立ち止まったままになってしまう、長い人生を生きていればそんな時代が必ずあるように思います。そんな時、”こうしたい”、”こうなってほしい”という気持ちを持てたとしても、それに向かって進むための道筋が見えなければ前には進めません。この『コンビニたそがれ堂』は、そんな時に、まさしく”必要なもの”を提示してくれる場所です。世界中のどんなものが売っていても、その人に必要でないものはないのと同じです。たった一つしかなくてもその人が”必要なもの”を手にすることができる、それがこのお店のまさしく『不思議』の力であり、『奇跡』でもあるのだと思いました。
『良太さんも、愛ちゃんも、宗一郎さんも、「ここから先」に向かっていくためにまず、必要としたのは「思い出」をちゃんと作り上げることだった』と語る〈解説〉の石井さん。そんな『思い出』の中にある人々の思いを丁寧に確かめていく中で『いつのまにか、未来の時間の中に立つことができていた』と続ける石井さんがおっしゃる通り、私たちはまだ見ぬ未来へと歩みを進める中で自身がそれまで歩んできた道、そしてその道を一緒に走り、もしくは支えてくれた人の想いの先に生きていることを忘れてはなりません。しかし、実際には前を、遠くばかりを気にして、過去をついつい忘れがちになってしまいます。しかし、三つの作品の主人公たちが『コンビニたそがれ堂』で手にしたものは、何か未知の新しい世界のものではありませんでした。それぞれの人生の中、歩んできた人生の中に、実はそんな過去に、未来に進むための手がかりがあったのだと気付かされます。そして、ふんわりとしたファンタジー世界の根底に流れる我々の生き方にも通じるリアルな考え方をそこに見るこの物語を思う時、作品世界にお決まりのように繰り返される次の言葉が浮かび上がってくるのを感じました。
『そのコンビニには、世界中にある、ありとあらゆるものが売っています。そのコンビニには、ないものはないのです。心の底から探しているものがあれば、そのひとは必ず、ほしいものをそこで見つけて、買うことができるのです』
いつもながらに描かれる不思議世界の中に、人の優しさとあたたかさを感じる物語。それは、人が自分に誠実に向き合い、心の底から幸せを願うその想いを見る物語なのだと思います。そして、それは“流れ星に願い事をすると願いが叶う”という強い思いの先に、自らの中に願いを叶えたいと強く願うその心こそが自らの人生を未来へと繋げていくものなのだとも思いました。
人が人を想う優しい気持ちが紡ぐその先に光輝く未来を見る物語。その作品世界にすっかり夢中にさせていただいた、そんな作品でした。
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾。
なかなか手に入らないシリーズで、やっと次の作品が手に入ったので、読むことに。
今作は近所のお兄さんに恋する小学生、戦後から風早の街で喫茶店を営んで来たマスター、そしてヒーローに憧れる普通の若者の3人を主人公とした3編からなる。
太平洋戦争の話や、現在の日本の武器製造の話など、これまでよりとても大人向けの話が多いのが特徴的。「星に願いを」と言うサブタイトルから勝手にもう少しキラキラした内容かと思っていたが、読んだ後に心に重く残るものがある。
作者も後書きに書いているが、戦後から平成そして令和まで生きてきた人々の記憶を私も未来へ引き継いでいきたいと強く思う。
その為に自分で出来ることをいろいろ考えているが、やはり作家さんの文章に乗ると言葉の重みが違うなぁ、と感じた。
これからの未来を生きる人々がいつまでも平和でありますように…
もう二度と意味のない命を奪う戦争が起きない世の中が続きますように…
星に願いを。
後書きに作者さんが書いているように、私も作者さんからTwitterでメッセージをいただきました。
とても嬉しかったです。
その意味が今作の後書きで分かって、納得です。
私も「言ってあげられる一言」が呟けるようになれたらいいなぁ…
Posted by ブクログ
3編所収。
失恋や別離をテーマにした作品が中心。
ただ悲しく寂しいだけではなく、一つ越えたその先にあるもの=優しさの中にある強さまでたどり着いていた。きっと、風早三郎さんがこっそり、そっと主人公たちの背中を押したからなのかな。
個人的には
『誰のためでもない。見返りなんていらない。俺がそうしたいから、俺は自分がしたいように、かっこよく生きるのさ』
というセリフが心に突き刺さりました。
Posted by ブクログ
星に願いを
喫茶店コスモスー好きなお話。哀しいけど何度も読み返したい。
本物の変身ベルト
最近友人から幽霊の話を聞いたが、コンビニたそがれ堂を読んでいる日常では、不思議な話や幽霊話を聞いても、それもあり!と思ってしまう。
今よりも百倍、空想力があった子ども時代に帰りつつある。
Posted by ブクログ
このシリーズは、続きがどうなるんだ設定がなんだという楽しみかたをするものではないと思う。
この世の、この世ですらないかもしれないけれど、とにかくどこかに、やさしい人たちと、素敵な神様がくらしている。
そのことを忘れないための、物語。
Posted by ブクログ
本物の変身ベルトが一番よかった。
主人公の良太さんが、本人はさえないと思っている日常の中に、ちょっとした勇気も見えてじーんとした。
本当は良太さんはさえないなんてことはないんだけど。
実際にいたら、お近づきになりたいくらい良い人。
ヒラタマンいるといいな。
Posted by ブクログ
シリーズ三作目。
今回は、『星に願いを』、『喫茶店コスモス』、『本物の変身ベルト』の3作が入っています。
何となく、それぞれの大切なものは、「未来」、「過去」、「現在」、なのかな、と、読み終えて思いました。
そして、みんな、その大切なものの更に先にある未来を、大切に生きて行くんだろうな、と。
Posted by ブクログ
星に願いを
愛
不器用でドジで平凡な六年生。特技は絵を描くこと。
お兄ちゃん
隣のうちに住んでいる四歳年上の男の子。
野川
お兄ちゃんの高校の同級生。
喫茶店コスモス
宗一郎
喫茶店コスモスを経営。平和西商店街の一角に店を構えてからはや五十年。
三毛子
三毛猫。
鳩子
宗一郎の奥さん。
本物の変身ベルト
平田良太
新入社員として、ある小さな会社に就職。
桃香
良太の直属の上司。良太を面接して採用を決めてくれた。
タカナシ
小鳥遊。ピース・オブ・ユニバース研究所。世界平和に関わる仕事をしている。『悪の秘密結社』直属の研究所。
ののちゃん
良太の隣の部屋の住人。保育園に行ってる女の子。
シロタ
片耳のない猫。
理希
同じアパートに住むひとり暮らしの高校生。
岡本
同じアパートの一階に住むおじいさん。
Posted by ブクログ
相変わらず、優しい雰囲気で安心して読める。
何か最近しんどいなぁ〜って時に読み始める事が多い。
毎回思うけれど、もしこのコンビニに出会えたら、僕は何を見つける事が出来るのだろう。
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾。
大事な探しものがある人は、必ず ここで
見つけられるという
店の名前は たそがれ堂
不思議な 魔法の コンビニです。
今回のお客様たちが願った事とは・・・
・星に願いを・喫茶店コスモス・本物の変身ベルト
今回は、どんな切なさが待っているのかと期待してましたが
やはり、読後感の温かさは裏切らないですね。
正に、夜空の星に切なる願いをかけた時、やさしい奇跡が起こる。
秘密結社で働くモノクル(片眼鏡)の男
何気にまた出て来るので覚えておきましょう。
MIDIのオルゴール・・・懐かしいぃ~
文庫出版時の2010年当時は、MIDIファイルも普通に
サイトで使ってたんだよねぇ~(^◇^;)
Posted by ブクログ
風早の街の黄昏どき。古い路地の赤い鳥居の辺りの不思議なコンビニ。探し物がある人だけがたどりつけます。ヒーローになりたかった青年だってヒーローになれるのです。どの話も心温かくなります。
Posted by ブクログ
コンビニたそがれ堂第3弾。たそがれ堂は心が弱ったときに出会えるのだろうか?そうか、たそがれ堂に出会えるのは、黄昏時なんだ。
ひとり暮らしでもひととつながるっていいな。
Posted by ブクログ
元は児童書だった影響かもしれませんが、すらすらと読めて文章が胸に自然と染み込んできて、不思議な感覚でした。
例えるならば「絵本の読み聞かせをしてもらっている」感じでした。
この本を読んでいて昔の自分を自然と思い出すことが多かったです。
Posted by ブクログ
悪意が存在する「本物の変身ベルト」にこれまでと違った不穏な空気を感じて、著者に何か心境の変化があったりしたのかなと過った。見つめざるを得ない、みたいな匂いがあった。猫のことが悲しかったけれど、ナイフ少年は丸ごと包み込んでいるようで優しさにほっとしたりもした。「喫茶店コスモス」に一巻より強く戦時中の話が出て来たことも印象的だった。どちらも、伝えたい、って思いを感じる。表題作は慣れないお弁当作りが可愛くて微笑ましかった。最後まで読み終えた後、一話目のそれをパラパラしてほっこりを思い出して優しい気持ちになった。
Posted by ブクログ
サブタイトルが匂わせるとおり、どれも切ない。自分の思いが届かないもどかしさ。コスモスの花束に泣けました。私はどんな風に人生を終わらせるのだろう。こんな風に誰かに思いを託して終えられるのだろうか・・・。SNSも良し悪しで。ただ、なんてことない繋がりに心が軽くなる時もあるのは分かります。初恋も、何度目の恋も、最後の恋も。何だか良いですね☆
Posted by ブクログ
3巻も面白かったです。風早の街の歴史が、これまでより詳しく伝わってきた、「喫茶店コスモス」が切ないですが良かったです。「本物の変身ベルト」は、さりげなく物騒な組織が出てくるのですが、さらっと退場してそれでいいのかな?と少し思いました。でも、明日からもがんばろうという気持ちになりました。シリーズを読み進むにつれ、ちょっと寂しいけれど、ぽかぽかした気持ちになりますし、風早三郎がどんどん好きになります。風早の街に、ますます行ってみたくなります。
Posted by ブクログ
娘が気に入っている本を借りました。
短編が3つ。ほっこりさせられる本です。
なんか全体的に薄めです。コーヒー店主のお話しである「喫茶店コスモス」は、30年来通っている喫茶店の老マスター(サイフォンで入れてくれる喫茶店です)を思いながら読みました。
私には、たそがれ堂が便利すぎてドラえもんみたいで、その設定自体にやや違和感を感じてしまいました。心温まるお話しで、登場人物の心情にも共感できるところが多い、いい小説ですが、心を動かされるというところまでいきませんでした。
Posted by ブクログ
3編の物語がどれも
これからを生きていくための
物語で良かった。
コンビニ店員のお兄さんの過去話も
なかなか素敵でした。
次の物語も楽しみです。
Posted by ブクログ
娘たちがすっかり夢中になってしまった「コンビニたそがれ堂」シリーズ3作目。
子どもの頃の素直でピュアな気持ちを取り戻すことのできる不思議な魔力を秘めたお話、「星に願いを」「喫茶店コスモス」「本物の変身ベルト」の3話が収録されている。
忙しい効率重視の日常で疲れた時は、コンビニたそがれ堂のあったかくてゆったりとした童話の世界が心地良く感じられる。
Posted by ブクログ
悩むひとたちの心を少し癒してくれる、後押ししてくれるような神様がいる風早町で、告白をがんばる勇気をもらったり、生きることを考えているときに前に進む勇気をもらったり、こんな神様が私の町にもいたらいいなぁと微笑ましい話が詰まってます。
Posted by ブクログ
ほのぼの、ほのぼの 表題作が可愛かったなぁ
このお話の底に流れるものは
優しい思いやり、でしょうか。
表題作が一番好きだけれど、
私の好きな花はコスモスと
なんで知っているんだろう。。。と
勝手にニヤニヤ。
これも、温かいお話。
ヒーローになりたかった普通の会社員も
よかったなぁ。
秀でた才能や能力を持った人なんて一握り。
普通で、普通すぎて世の中では
埋まってしまいそうな人は
きっと、どこにでもいるけれど
だけど、その人はひとりだけ。
凄い人だと思っても
やっぱり、それはそれに見合った努力の人だから。
みんな、誰かのヒーロー。
ヒーローも痛いの我慢したりして
結構大変なんだな。