【感想・ネタバレ】コンビニたそがれ堂のレビュー

あらすじ

駅前商店街のはずれ、赤い鳥居が並んでいるあたりに、夕暮れになるとあらわれる不思議なコンビニ「たそがれ堂」。大事な探しものがある人は、必ずここで見つけられるという。今日、その扉をくぐるのは・・・? 慌しく過ぎていく毎日の中で、誰もが覚えのある戸惑いや痛み、矛盾や切なさ。それらすべてをやわらかく受け止めて、昇華させてくれる5つの物語。

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Posted by ブクログ

村山早紀さんの著書の中でも特に好きな『コンビニたそがれ堂シリーズ』の1巻目。

探し物がある人は、ほしいものと必ず出会える摩訶不思議なコンビニ。
お話に出てくるおでんやお稲荷さんがなんとおいしそうなこと…。

各話もやさしくて本当にあったかい…。

冒頭の書き出しがとても心くすぐられる文章なので、書店でであったらぜひお手にとってみてください…!

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2025年08月10日

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心がほぐされていくような暖かくなるお話でした。
別れの先にある、ああ、あの時ああいうことがあってよかったなという気持ち。人生の全てを大切にしたいと思う本でした。

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2025年06月02日

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もともと児童書だった作品を大人向けに改編された本。
言葉は分かりやすく優しい。
何でも売ってる不思議なコンビニに導かれて、そこで大事な探し物を見つけて、色んなことが昇華されていく物語。

『あんず』の話は泣く… :(˘•̥ㅁ•̥˘ ):

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2024年07月24日

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ネタバレ

2006年刊の児童書の加筆文庫化で、5短編

ふだんはお稲荷さんのお堂がある場所に出現する、欲しいものが必ずあるコンビニが生む奇跡の物語。

出色は猫好きの村山さんらしい「あんず」。
子猫のあんずは1年前に母親が病死したとき、少年に拾われて家族に加わったが、自分の死期を悟り、コンビニで人間の姿になれるが正体を明かすと死んでしまうというキャンディを買い、1日だけ従姉妹だと誤解されて家族とすごし、感謝と星空で待っていることを伝えて消えてしまう。
少年はその後コンビニであんずの首輪を見つけるという切ない話で、泣かされる。

ほかに、気になる女の子が転校するときにくれようとしたメメ帳を見つける表題作。母親にリカちゃん人形を捨てられた女の子が、母親が祖母に捨てられた人形を見つける(毒親は連鎖する!)「手をつないで」。アナウンサーの声が時空を超えて未来や、空襲で焼けた町の人々を勇気づける「桜の声」。生まれたときから一緒だったテレビが壊れてお別れを惜しむ1年生の女の子が、意識をもつテレビの魂が変わった光の粒をもらう「あるテレビの物語」。

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2024年05月05日

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 前から気になっていた一冊。元気がない時、疲れた時にお勧め。

 たそがれ堂に訪れる人々のお話が5つ。短編なので、一つの物語があっという間に読める。優しすぎる文体にほっとでき、癒された。

 たそがれ堂の場所、店外&店内の雰囲気、店員さんがもつ柔らかい雰囲気、大好きになった。シリーズになっているので、ぼちぼち読み進めて心を浄化させてもらおう。そう思うと、楽しみが増えて嬉しくなった。

 「手をつないで」のお話が一番好き。女の子と母親の物語。パパさんが女の子にママの境遇を話してあげている場面にほろりとした。たそがれ堂も手を貸してくれた。色々あったけれど、親子の絆が深くなって安心し、泣けた。

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2023年12月12日

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心が軽くなる温かい読後感。元児童書(に加筆した)だけあって、難しい言い回しや表現が少なくて読みやすいです。それでいてスッと入ってくる優しい言葉の数々。大好きです。

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2023年11月27日

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子供のときに読んだ。この本のタイトルを思い出すと、寒い日におでんの湯気でいっぱいのコンビニにいるような心温まる感覚になる。児童書のほうのイラストも込みでとても好きだった。懐かしいな。

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2023年11月04日

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友人からおすすめしてもらって読みました。短編小説で読みやすく、どれもじんわり心温まる物語です。特に、時空を超えて音楽が流れる「桜の声」のお話が好きです。

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2023年03月29日

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ちょうど桜の季節に読んだのもあって、「桜の声」が一番印象的だった。

あとがきに共感。作者の考え方が好きだと思った。

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2025年04月16日

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 「コンビニたそがれ堂」の第1弾。
 第2弾を先に読んでしまったが、この第1弾で改めて温かい気持ちになれた。

 叶わなかった願いやさよならを言えずに別れてしまったことも、決してなかったことではなく、確かにあったこと。
 確かにあったものはいつも心の中で輝いている。
 人だけでなく、猫やテレビも。

 少し切ないテーマではあったが、出会った全ての人や物が愛しく感じられる作品だった。

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2025年10月26日

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夕暮れ時に現れる不思議なコンビニたそがれ堂。大事な探し物がある人は、必ずここで見つけられるという。

風早という街が舞台の5つの短編集。
優しくて暖かく、少し切ない物語に鼻を啜りながら読んでいたら、膝の上の猫に不思議そうに顔を覗かれてしまった。

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2025年08月29日

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大事な探し物がある人だけがたどり着ける、不思議なコンビニたそがれ堂。
そこに迷い込む?訪れる?様々な人や動物たちは、切実に何かを求めてやってくる。
その、別れと出逢いの物語は、どれも切なくて、でも温かい。
児童書を加筆したというだけあり、内容はそこまで複雑ではないが、その純粋無垢な物語が逆に大人の琴線に触れるような気がする。

村山さんの本は初めてだと思うが、この方の書いた本は出版社をまたにかける隠れシリーズものらしいので、『風早街サーガ』を楽しんでみたくなった(笑)

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2025年08月25日

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いつでも行けるわけじゃない、本当に探すものがある時にだけ辿り着ける、不思議なコンビニ。
あやかし的な雰囲気もありつつそこはかとなくほっこりする。
なんでもある灯りのある場所のというのが現代のコンビニの立ち位置といい感じにマッチする。

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2025年07月11日

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夕暮れになるとあらわれる不思議なコンビニたそがれ堂。大事なさがしものがある人は必ずここでみつけられるという。コンビニたそがれ堂は途切れたままのさよならの行く先を優しい物語にして見せてくれるそんなお話でした。

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2025年06月12日

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ネタバレ

リカちゃん人形の話があって、内容が楽しいイメージだったけど、意外に切なくて面白かった!

猫が人間になる話があって、好きな親戚の男の子に自分が猫だということを言ってはいけない(言うと死んじゃう)のに、キスをして言ってしまった!

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2024年04月18日

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最近自分は疲れているのかもしれない。表紙だけ見て中身を知らずに買った本が、優しいお話である率がとても高い。
読み切り短編集で、どれも心がほんわか温かくなったり、しんみりキュンとしたり、ほっこり笑えたり、いい話ばかりで読みやすかった。

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2024年03月21日

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村山早紀さんの作品は、いつも心に響く想いを感じます。

心の底から欲しいと強く願った人ほど、コンビニ「たそがれ堂」は姿を表す。迷い込んだ人々は「たそがれ堂」で得たモノで、それぞれの物語に想いを乗せる。時には出会い、時には別れが綴られる物語であっても最後はいつも希望が残る。おでんとお稲荷さんの美味しそうな香りを今日も漂わせながら、お客さんを温かく迎える優しいコンビニ「たそがれ堂」。

児童書を元に文庫化した本作は読みやすく、『桜風堂ものがたり』シリーズと同じく風早の街で起きる物語(として『風早の街シリーズ』と言う括りもあるのですね。)のため、人を選ばずに心を癒やしてくれる力がありました。短編集でしたが「あんず」はウルッときて好きになりました。

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2024年01月04日

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心が温まりました。特に拾われた子猫が先天性の重い病気でもう長くないと自分でわかった時 人間に姿を変えて家族特にお兄ちゃんにお別れを言うお話。子猫はお兄ちゃんに救われた、でもお兄ちゃんも子猫に救われていた。会えなくなっても見えなくなってもきっとみんなどこかでつながっている…涙がホロっとでました

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2023年12月18日

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最近読んでいる本が自己啓発系やビジネス系ばかりになっていたので、久しぶりにほっこりしたいなーと思い、SNSで紹介されていたのを思い出して手に取りました。

著者の本は初めて読んだのですが、目的を十分満たす、心休まる時間を過ごせました。著者は児童文学賞を受賞していることからも、とても読みやすく、普段、頭を使って読むことが多くなり、どことなく本を読むことが疲れる感じになっていましたが、これからもこういった本が読みたい、読書ってやっぱりいいなーと思い出せた、いい時間でした。

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2023年09月17日

Posted by ブクログ

元々は児童書なんですけど、大人が読んでも心にしみじみ響く短篇集です。
誰かを愛おしく大切に思う気持ちが奇跡を呼びます。それが機械でも。
命はどこから来てどこに行くのか。大切に読みたいシリーズです。

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2025年07月30日

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『桜風堂ものがたり』が面白かったので
『桜風堂ものがたり』の執筆のきっかけとなった本書の4作目『空の童話』が気になり、どうせ読むなら最初から読んでみようと思いました。
本書の元本は児童書で文庫版に伴い
大人用に加筆修正を行ったものです。
なのでサクサクと読みすすめられた。

 舞台は『桜風堂ものがたり』にも出てきた
風早の街。
風早の街や登場人物は村山早紀さんの他の作品にも出てくるようなので読む楽しみのひとつです。
本書は慌ただしい日常のなかで忘れていたり、気付かなかったりした感謝の気持ちと、どんな人でも物でも誰かの支えになっていたり、支えてくれているということを気付かせてくれるあたたかくて優しいファンタジー物語。
そんな気持ちを気付かせてくれるのが
「コンビニたそがれ堂」
大事な探しものがある人は必ずここで
見つけられるという不思議な魔法のコンビニ。

私は1話目の「コンビニたそがれ堂」と
3話目の「桜の声」が好きです。
 一話目の「コンビニたそがれ堂」は小学生の頃こんなことあったよなぁ、だけど何であんな態度とってしまったんだろう?と後悔した気持ちを思い出します。
でも、少しの勇気と優しさが自分の人生の線路の行き先を変えられるんだよと、そっと肩をたたいて教えてくれる優しいメッセージ。
 3話目の「桜の声」 この話が一番良かった。ラジオ局のアナウンサー桜子と不思議な桜の話。
「あぁ、何か疲れちゃったなぁ」
「自分のやっていることって意味があるのかなぁ」って
誰でも思うことがありますよね。
そんな時に読みたくなる話。
自分や誰かの言動が誰かの救いになってたり、救われているんだとさりげなく励ましてくれ、
きっと明日はなにか良いことがあるから頑張ろうと力を貰えるような話。
ちょうど今自分が5月病のような気持ちだったのでしっくりきました。

もし、コンビニたそがれ堂に出会えたら
何を買おうか迷ってしまう。
生きていると失くしたものってたくさんあるからね!
とりあえず、おでんとおいなりさんを食べながら考えようと思う。

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2025年06月01日

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心の奥がじんわーりするお話。大事な探し物って言ってピンとこない私にはこのコンビニには辿り着けないんだろうな。

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2025年05月04日

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ホッとしたい時に読みたいシリーズ。しんしんと胸に積もる言の葉があったかくてあぁあコンビニ「たそがれ堂」に行きたい!と焦がれる。大切な探し物がある人だけが辿り着けるその場所にもし辿り着いたら、自分ならどうだろう、と想像するのも楽しい。

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2024年06月24日

Posted by ブクログ

大事な探し物がある人は必ず見つけられるコンビニ。
コンビニだけど、いつでも誰でも行けるわけではなくて。

生きていると後悔することは少なくなくて、それをなかったことにはできないけれど、悔やむ気持ちを少し救ってくれるような、そんなあたたかい物語でした。
不思議というのか、奇跡というのか。
そんなコンビニがあるのなら、私も行ってみたいなと思いました。

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2024年06月16日

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商店街の外れにあるコンビニ「たそがれ堂」。そこは大切な探し物がある人だけがたどり着ける店。
大事な何かを見つけにそこにやってくる人達の物語。
別れた友達から渡されたメモ帳を手に入れた少年、母に捨てられたリカちゃん人形を探す少女
、家族と別れる寂しさを抱えた子猫など様々な事情を抱えた人達がたそがれ堂にやってくる。
ちょっと不思議なお店の、ほんわかとした心温まる物語。

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2024年06月13日

Posted by ブクログ

二度目ましての作家さん
・コンビニたそがれ堂・手をつないで・桜の声
・あんず・あるテレビの物語 5編を収録

風早の街。大事な探し物がある人には不思議な風が吹く
気付くと紛れ込んでいる商店街の外れの古い路地
赤い鳥居に稲穂のマークの不思議なコンビニ
その名もコンビニたそがれ堂

じんわりと温かくて優しくて、切ない不思議たちが
蓋をしていた昔の思いをノックする
続きを読みます♪

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2023年11月26日

Posted by ブクログ

 10巻もシリーズ化されている『コンビニたそがれ堂』です。読めばきっとあなたも、おでんとお稲荷さんが食べたくなります。(って、そっちかい!)

 おそらく人気の秘密は、敬体でやさしい文体、分かりやすい表現と展開など、まるで童話か児童書を読んでいる感覚です。
 と思ったら、元は児童書だったんですね。文庫化の際、大人向けに加筆修正されたものだそう。

 基本的に一話完結の短編集で、5話あります。たそがれ堂は、大切なものを探している時だけ、その人の前に現れるという不思議なコンビニでした。
 夕暮れ時、赤い鳥居、稲穂の紋に赤い看板、銀色の髪と金色の目をした店員ときたら‥もうこれ、赤いきつねですね。きつねの神様ですよ。
(あ、因みに緑のたぬきは出てきません、ハイ。)

 どの話も温かさと切なさで、グッときます。村山早紀さん、日常の隣にある不思議な世界を描くのがお上手です。叶わなかったこととか、誰かに伝えそびれた言葉とか、そういう願いや想いがもし届くとしたら‥と、それが夢物語だとしても琴線に触れるのでしょうね。大人ほど響くんだと思います。

私の前にもたそがれ堂が現れないかなぁ。
いい意味で、狐につままれてみたいなぁ。
幸せのお裾分けやおこぼれが欲しいなぁ。
(お前にゃコンコン(来ん来ん)。きつねだけに‥。)
ですよねー。

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2023年10月24日

Posted by ブクログ

次回の読書会課題図書。

地の文がですます文調で始まる三人称目線で、それだけで児童文学っぽいなと思っていたけど、どうやら児童文学を大人向けに仕様を少し変更したのがこの作品らしい。

読みやすくてハートフルな本だとは聞いていたが、本当にその通りで、
不思議なコンビニ「たそがれ堂」をハブにした連作短編のどれもがスルスル読めてじんわりほっこりするお話だった。

全体を通して、変化や別れに対峙する時にじわじわと沁み入る切なさややるせなさという感情に焦点が当たっていて、大人が読んでもホロリとくる。
特に「あんず」は何気にネコ好きなのもあってストレートに泣けました。

さて、そんな切なさ、やるせなさを乗り越える具体的な方法として、コンビニ「たそがれ堂」の存在はまさに児童文学的で、ファンタジー要素がとても強い。リアルに揉まれた大人にとっては、なんかちょっと甘すぎんなーと思いがちなんだけど物語を追うにつれ、なんだかやるせなくてつらい時、自分の中に自分とは違うある対象から見えているかもしれない世界を想像するということは意外と効果的な気もした。いや、まあより切なくなっちゃったりもするんだけど。

どんな状況下においても想像力は自由。
ちょっとだけ夜と霧を思い出した。

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2023年06月05日

Posted by ブクログ

色々な本を読んでいると時々、優しい内容の本を読みたくなる。探し物を見つけられる不思議なコンビニ、たそがれ堂。立ち寄る人は吸い寄せられように扉をくぐる。そしてどんなカタチでも救われるのだ。叶わない願いでも。

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2023年03月12日

Posted by ブクログ

あとがきを読んで、元は児童書だった事を知った。
子供の頃に、出会っていたら夢中で読んだのかもしれない。

ファンタジーで癒される短編集。

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2023年03月11日

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