村山早紀のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分がいつ頃から児童文学から一般向けの本に切り替えたかはよく覚えていないが、大人になった今改めて児童文学を読んでみたいという気になった。
大人の目線から読む児童文学もきっと価値あるものだと思う。
『児童文学の書き方』といったタイトルから技術面の指南が大半なのかと思っていたが、「作家は誰にでもなれる商業ですと書けば嘘になる」というような淡々とした書き振りが非常に読みやすい。作家としての体験談も興味深く読むことができたと同時に、特に体験談に筆者の思い入れを感じる。
また付録の『トライメライ』の解説も興味深かった。普段自分が読む時に気にしている表現や描写は、当たり前ではあるがやはり意図して書かれ -
Posted by ブクログ
次回の読書会課題図書。
地の文がですます文調で始まる三人称目線で、それだけで児童文学っぽいなと思っていたけど、どうやら児童文学を大人向けに仕様を少し変更したのがこの作品らしい。
読みやすくてハートフルな本だとは聞いていたが、本当にその通りで、
不思議なコンビニ「たそがれ堂」をハブにした連作短編のどれもがスルスル読めてじんわりほっこりするお話だった。
全体を通して、変化や別れに対峙する時にじわじわと沁み入る切なさややるせなさという感情に焦点が当たっていて、大人が読んでもホロリとくる。
特に「あんず」は何気にネコ好きなのもあってストレートに泣けました。
さて、そんな切なさ、やるせなさを乗り -
Posted by ブクログ
ネタバレ『魔女たちは眠りを守る』が初読みであった村山早紀さんの作品である本作上巻は、とても辛い現実に遭遇した主人公が暗闇から光へ導かれる所までが綴られている。
銀河堂書店という百貨店の六階にある書店で働く(自覚していない)カリスマ書店員の青年が、ある万引き事件によって世間から冷たい視線を浴びせられることになる。守りたかった自分の担当コーナー、多くの人に読んでもらいたかった本、ずっと一緒に働きたかった書店員の同僚と悲しくも別れる決断をし、ある書店を目指して旅をする。それが『桜風堂書店』
村山早紀さんらしさなのか、人の悲しみも温かみも優しい言葉で綴られていて、また本屋さんの辛い実情にも触れていて、なん -