あらすじ
小説家になりたいすべての方へ 創作の秘術をお伝えします
『シェーラひめのぼうけん』『桜風堂ものがたり』の作者による入門書
大人気作家・村山早紀による小説の書き方本がついに登場! 本を出すための方法や文献の見つけ方といった基本的なことから、新人賞への応募まで、主に子どものための物語の書き方についてわかりやすくお伝えします。
巻末には、自作に創作意図を細かくコメントした「付録 「トロイメライ」~ひとつの参考例として」も掲載。作家が実際どういうことを考えながら創作をしているのかがわかり、実践的に学ぶことができるでしょう。
カバーイラスト:げみ
【目次】
第1章 100年は無理でも
はじめに
子どもの本の変化について
理想の子どもの本とは
コラム 作家の日常
第2章 誰のためにどう書くか
子どもの本を出すためには
それはどういう本なのか
あなたが書くべき物語
コラム 作家の収入はどれくらい
第3章 物語の書き方、あるいは、夢は叶わないこともある、という話
夢のかたち
メモをつなげてゆく方法
何も思いつかないけれど本を書いてみたい人へ
コラム 夢と呪い
番外編 作家の仕事の流れ
スケジュールの組み方と制作環境
コラム 作家の一日
第4章 では、新人賞に投稿してみよう
投稿し続ける勇気
旅路の果てに
コラム 投稿時代の思い出
付録 「トロイメライ」~ひとつの参考例として
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いい意味で、突き放してくれる本。
書きたいという思いや、書いて稼ぎたいという思いだけでは書けないよ…でも、それでもやっぱり書いてみたい、自分の言葉を紡いで本にしたい、そう思うなら書いてみな…私にはそう聞こえました。
まだ書けてないけど、ゆっくりかもしれないけど私は書きます。いつか村山さんの元に届いて、あ、この本読んだ著者かなと気づいてくれたら嬉しい。
Posted by ブクログ
『誰でも書ける訳ではないと説く児童文学の書き方』
現実の厳しさを隠さず、筆者の経験に基づいた子供のための本の書き方を説く。巻末の短編『トロイメライ』を、筆者コメントを参考にしながら読むと、一字一句深く考え抜かれていることがよくわかる。勉強になりました!
Posted by ブクログ
著者の児童文学と子供たちへの愛情や眼差しを感じる文章で、書かれている内容自体は勿論だが"これが20年読まれている児童書を書く人の文章か"と思った。
久しぶりに著者の作品を読みたくなった。
Posted by ブクログ
どういう人が作家に向いているのか、アイディアを形にするにはどうすればいいのか、新人賞をめざしての投稿生活とはどんなものかというあたりが中心のやわらかなエッセー集というおもむき。
投稿生活を始めたころていねいな返事をくれた編集者のエピソードなどが印象に残った。
だれか子どもの本と視点についてのテクニカルな話書いてないかなあ。
Posted by ブクログ
児童文学作家になるにはどうすればいいのか。その心意気も含めて直截的に、でも愛情込めて書かれています。だから作家志望者だけでなく児童文学や物語が好きな人の心にも響く。
実作を基に具体的にテクニックを示された部分も面白い。
Posted by ブクログ
子ども向けの本をどう書くべきか、というのはなかなか難しい。
村山早紀さんによる児童書を書くための指南書。ノウハウより心構えに重きが置かれた本。現在の児童書の傾向や、村山さんが子どもの頃に読んでいた本、使っている道具、スケジュール、参考文献、新人賞について、などなど。
でもこの本の一番良いところは「書きたい」と思っている大人そして子どもへのメッセージもあるところでしょうか。そういう本はなかなかなさそうです。
書き方のくだりでは、プルーストも今で言う付箋で加筆していたことや、「耳をすませば」の雫ちゃんも思い出したりしました。なんにせよ作品を書くというのは大変そうです。
ご自身の短編作品を用いて、個々の文章にその文章を書いた意図などのメモを付け加えたものが掲載されていて、これは「書きたい人」にはとても参考になると思います。
本の感想からは外れますが、2022年、精神的に疲弊する世界の出来事が多いですが、世界の子どもたちと共に良書がありますように。
#100年後も読み継がれる児童文学の書き方 #NetGalleyJP
Posted by ブクログ
自分がいつ頃から児童文学から一般向けの本に切り替えたかはよく覚えていないが、大人になった今改めて児童文学を読んでみたいという気になった。
大人の目線から読む児童文学もきっと価値あるものだと思う。
『児童文学の書き方』といったタイトルから技術面の指南が大半なのかと思っていたが、「作家は誰にでもなれる商業ですと書けば嘘になる」というような淡々とした書き振りが非常に読みやすい。作家としての体験談も興味深く読むことができたと同時に、特に体験談に筆者の思い入れを感じる。
また付録の『トライメライ』の解説も興味深かった。普段自分が読む時に気にしている表現や描写は、当たり前ではあるがやはり意図して書かれているのだと再認識できた。作者があれほどまでに細かく作品に対して解説することもなかなかなく、貴重である。
Posted by ブクログ
NetGallyで、村山早紀さんの「100年後も読み継がれる 児童文学の書き方」を読ませてもらいました。4月22日発売予定。
私は小さい頃から本を読むのが好きだけれど、書く方はできないと思っていて。題材をもらって文章にすることはできそうな気がするものの、自分で新しく物語を創るってことはできる気がしない。何も思いつかないから。
そんな私にも書けるようになるヒントがあったりするかなー?と思いながらこの本を読んだけれど、やっぱり難しそうだなと改めて理解しました(笑)。物語が自然と降ってくるようなことがない私には、そういう才能はないのでしょう。
物語を作る上での具体的な段取りやテクニックというよりも、作家の覚悟や気概、心構えについて多く説明してくれている感じ。
テーマの選び方や展開のコツなんかが解説されているのかなと思っていたので、そういうのがほとんどなかったのは残念。でも作家生活の実態や、印税のこと、向いている人向いていない人についての説明などは興味深く、とても参考になった。
最後に短編「トロイメライ」が載っていて、そこには作者の注意書きや思惑などがコメントで書き足されている。最初に通して読んでから、コメントを見て確認しつつ再読してみた。いろいろなことが考慮された結果こういう構成になっているんだなあと面白かった。