村山早紀のレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ今回は、2012年2月から2014年2月くらいまで、のお話だそうです。
去年はサンタさんに会えなかったひなぎくも、今回はやっと会えたようです。
でも、その前には、節分に鬼とも出会ってしまったり。
元々は恐ろしかった鬼も、「鬼は外」と追われる鬼を可哀想に思うひなぎくも、どちらも優しい。
鬼はひなぎくを見て、多分もうおぼえてはいないだろうけれど、それでも、幼かった娘の事を思い出したのかもしれないですね。
そして、いつも謎めいていた、不可思議屋さんの活躍も、知る事ができます。
作家さん、編集者さん、書店員さんとの温かい繋がりの『椿一輪』は、切なかったけれど、最後のオチが、とても嬉しかったです。 -
Posted by ブクログ
植物と会話ができる不思議な一族が住むまちの物語。
いろいろとシリーズを出されているのは知っていて気になっていましたが、本書が村山さんの初読みになります。
なんといっても素敵な設定に惹かれて。
読んでみたら、まるで大人のおとぎ話でした。
純粋さと優しさに溢れてて、心が洗われるようでした。
「大人の」おとぎ話だという所以は、痛みがあるから。
それは、大切な人を亡くした痛み。
途中すこし泣きそうにもなりました。
3姉弟も草太郎パパも、木太郎さんも唄子さんも、おもちゃ屋のおじいさんも、とにかく登場人物もみな優しくていい人たちなんですよね。
この本には、悪意が登場しないんです。
だからずっとにこにこ -
Posted by ブクログ
ネタバレかなりや荘浪漫シリーズの2作目。
今回は、色々なライバルたちが登場します。
まだ名前が出ただけですが、茜音にも早速、今後競い合う事になるであろう、2人の少女が。
そして、敏腕編集者の神宮寺美月のライバル、一条絵馬が。
この二人は、ライバルと言っても、お互いを蹴落とそうとか、そういう事は全く考えていなくて、まさに「好敵手」。
茜とユリカも、親友ではあるけれども、相手に置いて行かれないように、と、それぞれ頑張る姿が描かれています。
幼い頃から続いていて、お互いを支え合っている、なくてはならない親友なのに、踏み込みすぎることのない二人の友情は、読んでいて、心が和みます。
茜音の作るかぼちゃ -
Posted by ブクログ
今回は風早三郎さんの代わりに化け猫の『ねここ』が店番です。
三郎さんとはちょっと違う接客ですが、心の中の本意を見ぬかれそうな感じ。違うテイストで面白かったです。
たそがれ堂は、生きている人のお客さんだけでなく、心残りな死に人さんも来ている。
皆、お互いに語り合い、境遇を思いやる。
死んでからも、相手を思う気持ちに切なくなりました。
副題が「神無月のころ」で、私の誕生日が10月なので、なんというタイミングなんだろうと嬉しかった。
誕生日の月の物語、素敵ですね。
ラストのお話で「桂花陳酒」が出てきますが、若いころに何度か飲みました。甘いお酒です。今はもう、飲まなくなりましたが、久々に飲んでみ -
Posted by ブクログ
花咲家シリーズの3作目です。
本作品では、タイトルにもある「旅」をテーマに、
花咲家の5人と飼い猫、それぞれを主役に据えた、
6編の短編集となります。
特に、本作品では、
ハートフルファンタジーの構成、骨格はそのまま、
色々な視点、切り口でストーリーが紡がれており、
マンネリ感が、うまく払拭できていたと思います。
しかし、本シリーズの特徴であり、面白みが、
花咲家の血を引く人々と植物との秘かな語らいと、
人知れず起こる小さな優しい奇跡とするならば…、
1作目ほどの感銘は、感じられなかったかもな~。
それでもね、花咲家の人々、特に子供たちが、
回を重ねる毎に、少しずつ成長していく様子はね、 -
Posted by ブクログ
花咲家シリーズの2作目です。
1作目と比べて、ファンタジー色が強くなっており、
ハートフル・ファンタジー、ハートフル・ホラーの、
村山さんらしぃ作風であり、作品ではありましたが、
花咲家の人々と、植物との秘かな語らい、
そして、気付かれなぃほどの、小さな優しぃ奇跡が、
本シリーズの特徴であり、面白みであるとするなら、
ほんの少しばかりの、原点回帰も期待したぃかも…。
それでも、読み進める度に、じんわりと温かくなり、
最後にほろりとするお話は、村山さん、さすがです!
花咲家の人々、特に子供たちが、
回を重ねる毎に、少しずつ成長していく様子も、
家族小説として、次回作が待ち遠しくなる作品