村山早紀さんの小説と詩編ですね。
村山早紀さん(1963年、長崎県生まれ)小説家、児童小説作家、絵本作家。
挿絵は、げみさん(1989年、兵庫県生まれ)イラストレーター、挿絵画家。
村山早紀さんが児童向けに発表した作品ですが、大人の人にも読んで貰いたい願いから生まれた一冊です。
小説が二篇、詩が一篇の三作です。
げみさんの挿絵が美しく、表紙からオールカラーで、この本を包み込んでいます。
花ゲリラの夜
小学生の理奈ちゃんの家は下宿やで、二階を学生さんに貸している。さゆりさんもそのひとりで、花が好き。じつは、ひそかに、町のいろんなところに、花の種をまいて、花が咲くのを楽しみにしている『花ゲリラ』。理奈もいっしょに『花ゲリラ』を手伝っている。そんな理奈とさゆりさんのお話です。
春の旅人
小学四年生のぼくは、もうすぐなくなってしまう、古いゆうえんちが気になって、バスでゆうえんちにやってくる。ついたときには、夜になっていた。もうあいてないと思ったら、開いていて、ぼくはゆうえんちの中に入っていく。すると、おじいさんがひとりで、空を見上げていた。
ぼくは、おじいさんの不思議な『宇宙の旅人』の話を聞くことに…。
ドロップドロップ (詩編)[抜粋]
ドロップドロップ
かんを ふると ころん
ドロップス
てのひらに ころん
きらきら ドロップス
あかい いろは
いちごの あじ
はみがきこの あまい あじ
はやおきしたときの
そらの いろ
おしごとに でかける
ママの すてきな
リップの いろ
いってらっしゃーい いってきまーす
………………………………………………………
きいろは レモンのあじ
ちょっと すっぱい きゅんと する いろ
たべると ゆうきが でてくるのは
きっと ひかりの いろだから
ドロップドロップ
おはよう
おはよう
いってきまーす
優しい、ちょっと切ない、そして希望にあふれた小説と詩編ですね。なにより、げみさんの絵が全編に村山早紀さんの作品を荘厳しています。ロマンにあふれた魅了的な挿絵に心を奪われます。美しく、優しく、慈愛に満ちています。
(この本も、メメさんの本棚登録で知りました。とても素敵な美しい本です。メメさん、ありがとうございました。)