村山早紀のレビュー一覧
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ネタバレ【あらすじ】
本当にほしいものがあるひとだけがたどりつける、不思議なコンビニたそがれ堂。今回は、化け猫「ねここ」が店番として登場!遺産相続で廃墟のような洋館を譲り受けた女性と忘れられた住人たちの物語「夏の終わりの幽霊屋敷」、炭坑事故で亡くなった父と家族の温かな交流を描いた「三日月に乾杯」など、ちょっぴり怖くてユーモラスな5つの物語を収録。深い余韻がいつまでも胸を去らない、大人気コンビニたそがれ堂シリーズ、第5弾!
【感想】
今回は、たそがれ堂に白狐の神様、風早三郎がいなくて、化け猫ねここがいたことが新鮮だった。そして、全体の物語のテーマが生きることについて、だったことにも、今のわたしにはすご -
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ネタバレ【あらすじ】
鬼は外、福は内。外へ外へと追われた鬼はいったいどこへ行けばいいの?ひなぎくは心を痛め、心で呼ぶのです。鬼さんこちらへいらっしゃい。「ここ」なら誰もあなたを嫌わない。魔法の力に祝福され、不思議を招く竜宮ホテル。今回のお話はひなぎくと節分の夜の物語、「水仙の夢」。小さな書店を響呼が訪う、「椿一輪」。玩具の白猫の魂と懐かしい奇跡の物語、「見えない魔法」など四編。
【感想】
美しくも悲しい物語だった。母子の関係についての人それぞれのあり方を知ることができた。優しくあたたかい関係もあれば、厳しく冷えきった関係もある。親は子どもを愛したくても愛し方がわからなかったり、子どもは親に愛された -
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ネタバレ人の優しさがつくる奇跡の話。特に3篇目「祝福の庭」は村山先生には珍しく青年同士の物語。小学校時代からの親友でも、半分大人になった二人は、一人は裕福な家と愛情溢れる家庭、頭脳に加えて整った容貌を持っていて、もう一人は貧しい家庭、住むところもないような有様、持っているのは自分だけ。そんな秀一は、やさしい親友を、今まで持ってきた自分たちの夢に殉じさせていいのか、もっと光溢れる未来があるんじゃないのか、自分の存在が親友の足を引っ張ってるんじゃないのか悩んでいて、それはとても痛いけど自分が引くことを考えてる。そこにサンタとたそがれ堂が現れて、もともとの自分の想いと向き合わせてくれる素敵な話。
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大事にゆっくり読むはずが、やっぱりあっという間に読み終わってしまった。
だって、あの世界に触れたら、離れがたくて止まらなくなる。
ましてや今回は、1冊丸ごとクリスマス!
甘酒のシーンがどこにあるのか、わくわくしちゃった(笑)
おでんと稲荷ずし、食べた~い。
今回は、店長さんも帰ってきてねここちゃんと一緒にお店に立ってた♪
こずえちゃんの冒険に、子どもの頃、いつもの行動範囲を出たところに行く、それも大人抜きのわくわくする冒険の気分を思いだした。
こずえちゃんがあんまり元気だから、その冒険の理由にびっくり。いい子だー。
サンタさんを手伝いたいとか、おもてなししたいなんて願う少年たちも素敵。 -
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ネタバレ『コンビニたそがれ堂』の六巻目。
三話とも、クリスマスにまつわるお話です。
一話目の『ガラスの靴』。
タイトル通り、絵本の『シンデレラ』が好きだった女の子と、シンデレラのようになった女の子のお話。
夢を叶える幸せもあるけれど、子供の頃の一番の夢を叶えられなくても、自分にとっての幸せのありように気付けるのも幸せなんだなぁ。
つむぎちゃんが、とてもやさしくて可愛い!
二話目の『神様のいない家』。
かつて、超売れっ子漫画家だった女性が、今ではひっそりと独りで住んでいるお屋敷。
そこに、入院中の母へのサプライズプレゼントにと、サインを貰いに訪れる、元気いっぱいで冒険好きの女の子、こずえ。
先生が自 -
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ネタバレ怪、というタイトルは分かっていましたが、まんま怪談だとは思っていなかったので、ホラーは苦手な私は少々びくびくしながらページをめくりました。
1話の桂の話はとても可愛らしく美しかったです。りら子も良いこと言うなあと。火車の話は切なかった。実際にこういった事件が起きている現状、いっそ文字に起こされた村山先生の、こういった事件に対する怒りや悲しみが表されているようです。
第4話、こっくりさんなんて、私が小学校くらいのときに禁止されたような気がしますが、クラスの隅っこにいた私はやったことがなくやり方も知りません。が、こんなふうに明らかに怖いものに変貌した「こっくりさん」を、それじゃうちにおいでよと言っ -
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『怪』ということだけど、怪談というよりは、不思議な存在が描かれたという感じ。
人ならぬ存在の持つ優しさや悲しさ。
1話目から涙腺が崩壊。
なんて優しい幽霊さんたちなのだろう。
りら子の言葉は、桂を慰めるだめの方便ではないから。
「夏の川」の、ノスタルジックな優しさも素敵。
それだけに、「火車」が悲しすぎる。
あんな犯人がどんな非業の死をとげようとどうでもいいけど、皆川さんが手を下すことにはなってほしかったのに。しかも、ああいうふうになってしまうなんて。どうか、その後、皆川さんが救われる物語も書いてほしい。
エピローグも最高。猫ちゃんたちにつれなくされても、この話を思い出して気を取り直すことにし -
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ネタバレ▼収録作品
第一章「秋のアリア~宝島」
第二章「星に続く道」
第三章「黄昏のアルバム」
第四章「魔人の夢~ボスポラスの夢」
掌編「春の小函」
そうか、本の重さは幸せの重さだったのか……。
第一章、時を超えて思い出の本が届くのもロマンチックだけど、あの手紙はずるいなあ。それにしても、本の声が聞こえるなんて素敵。
第二章、親友と離れてしまった経験がある自分には、胸に刺さるお話だった。
第三章、これは泣いてしまうよ。みよ子さん、頑張ったね……! ゆっくり休んでね。また、二人が一緒に暮らせる日が来ますように。
第四章、ついにクラウディアさん(+七匹の黒猫)の秘密が明かされるのですが……。