村山早紀のレビュー一覧

  • 竜宮ホテル 魔法の夜

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【あらすじ】
    水守響呼は、妖怪や幽霊の姿を見ることが出来る不思議な力の持主。「竜宮ホテル」で猫耳のひなぎくと生活をスタートさせた。穏やかなクリスマスをむかえる竜宮ホテルに、またも珍客が? 街角の歌うたい愛理と、謎のたびをする魔法使い佐伯老人の物語!

    【感想】

    0
    2017年08月04日
  • 花咲家の旅

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【あらすじ】
    つかの間千草苑を離れ、亡き妻との思い出のある地へと旅立つ祖父の木太郎。黄昏時、波打ち際に佇む彼に囁きかけるものは(「浜辺にて」)。若さ故の迷いから、将来を見失ったりら子が、古い楠の群れに守られた山で、奇妙な運命を辿った親戚と出会う(「鎮守の森」)。ひとと花。緑たちの思いが交錯する物語。花咲家のひとびとが存在するとき、そこに優しい奇跡が起きる。書下し連作短篇全六話。

    【感想】

    0
    2017年08月04日
  • 花咲家の怪

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【あらすじ】
    鍵盤に手を置くと指が自然とメロディーを奏でる。弾けないはずのピアノなのに、まるで魔法のように。そして桂は思い出す。会えないはずの少女に会った記憶を(「別れの曲」)。かすみ草を使って優しいお見舞いの花束をつくる木太郎。届け先は老いたパティシエがひとり住まう家。彼には遠い日に亡くした愛娘がいた(「火車」)。哀切で愛らしく、ほのかに怖い短編集。

    【感想】

    0
    2017年08月04日
  • コンビニたそがれ堂 神無月のころ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【あらすじ】
    本当にほしいものがあるひとだけがたどりつける、不思議なコンビニたそがれ堂。今回は、化け猫「ねここ」が店番として登場!遺産相続で廃墟のような洋館を譲り受けた女性と忘れられた住人たちの物語「夏の終わりの幽霊屋敷」、炭坑事故で亡くなった父と家族の温かな交流を描いた「三日月に乾杯」など、ちょっぴり怖くてユーモラスな5つの物語を収録。深い余韻がいつまでも胸を去らない、大人気コンビニたそがれ堂シリーズ、第5弾!

    【感想】
    今回は、たそがれ堂に白狐の神様、風早三郎がいなくて、化け猫ねここがいたことが新鮮だった。そして、全体の物語のテーマが生きることについて、だったことにも、今のわたしにはすご

    0
    2017年06月21日
  • 竜宮ホテル 水仙の夢

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【あらすじ】
    鬼は外、福は内。外へ外へと追われた鬼はいったいどこへ行けばいいの?ひなぎくは心を痛め、心で呼ぶのです。鬼さんこちらへいらっしゃい。「ここ」なら誰もあなたを嫌わない。魔法の力に祝福され、不思議を招く竜宮ホテル。今回のお話はひなぎくと節分の夜の物語、「水仙の夢」。小さな書店を響呼が訪う、「椿一輪」。玩具の白猫の魂と懐かしい奇跡の物語、「見えない魔法」など四編。

    【感想】
    美しくも悲しい物語だった。母子の関係についての人それぞれのあり方を知ることができた。優しくあたたかい関係もあれば、厳しく冷えきった関係もある。親は子どもを愛したくても愛し方がわからなかったり、子どもは親に愛された

    0
    2017年08月04日
  • 花咲家の怪

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「別れの曲」桂が焼け焦げたはずのお屋敷でピアノを教わった体験を語る
    「夏の川」木太郎さんが目撃した百鬼夜行
    「火車」娘を亡くしたパティシエの魂の話
    「約束」漫画家の結城先生のコックリさん、ロボット、ベテラン漫画家さんとの話

    タイトルに「怪」と入っているように、ホラー要素が入っている話ばかり。
    中でも「火車」は、ホラー要素というよりも切なさの残る終わり方で印象的だった。

    0
    2017年04月23日
  • コンビニたそがれ堂 祝福の庭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人の優しさがつくる奇跡の話。特に3篇目「祝福の庭」は村山先生には珍しく青年同士の物語。小学校時代からの親友でも、半分大人になった二人は、一人は裕福な家と愛情溢れる家庭、頭脳に加えて整った容貌を持っていて、もう一人は貧しい家庭、住むところもないような有様、持っているのは自分だけ。そんな秀一は、やさしい親友を、今まで持ってきた自分たちの夢に殉じさせていいのか、もっと光溢れる未来があるんじゃないのか、自分の存在が親友の足を引っ張ってるんじゃないのか悩んでいて、それはとても痛いけど自分が引くことを考えてる。そこにサンタとたそがれ堂が現れて、もともとの自分の想いと向き合わせてくれる素敵な話。

    0
    2016年12月26日
  • コンビニたそがれ堂 祝福の庭

    Posted by ブクログ

    ガラスの靴/神様のいない家/祝福の庭

    つむぎとミヨコ、こずえと由利原せんせ、秀一と圭介。
    きっと周りの人たちも優しい。どんなに辛い時があっても自分の中にある優しいものは無くならなくて、いつか誰かの優しいものに触れるとふうわりとその身に広がって幸せにしてくれる。そしてまた誰かに優しく触れて行けると信じていられる。ありがとう

    0
    2016年12月22日
  • その本の物語 上

    Posted by ブクログ

    子供の頃に友達になった沙綾があるきっかけで眠りから覚めなくなり、それに罪悪感を感じて主人公が毎日病院に通い、昔一緒に読んだ本を読み聞かせに行きます。読み聞かせる魔女のルルーの話が大半です。人を信じたいけど、優しいばかりのひとだけじゃないので、いつも苦しむルルーに集団心理の恐ろしさが現れていて、私も学生の頃のことを思い出します。

    0
    2016年12月21日
  • コンビニたそがれ堂 祝福の庭

    Posted by ブクログ

    大事にゆっくり読むはずが、やっぱりあっという間に読み終わってしまった。
    だって、あの世界に触れたら、離れがたくて止まらなくなる。
    ましてや今回は、1冊丸ごとクリスマス!
    甘酒のシーンがどこにあるのか、わくわくしちゃった(笑)
    おでんと稲荷ずし、食べた~い。
    今回は、店長さんも帰ってきてねここちゃんと一緒にお店に立ってた♪
    こずえちゃんの冒険に、子どもの頃、いつもの行動範囲を出たところに行く、それも大人抜きのわくわくする冒険の気分を思いだした。
    こずえちゃんがあんまり元気だから、その冒険の理由にびっくり。いい子だー。
    サンタさんを手伝いたいとか、おもてなししたいなんて願う少年たちも素敵。

    0
    2016年12月18日
  • コンビニたそがれ堂 祝福の庭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『コンビニたそがれ堂』の六巻目。
    三話とも、クリスマスにまつわるお話です。

    一話目の『ガラスの靴』。
    タイトル通り、絵本の『シンデレラ』が好きだった女の子と、シンデレラのようになった女の子のお話。
    夢を叶える幸せもあるけれど、子供の頃の一番の夢を叶えられなくても、自分にとっての幸せのありように気付けるのも幸せなんだなぁ。
    つむぎちゃんが、とてもやさしくて可愛い!

    二話目の『神様のいない家』。
    かつて、超売れっ子漫画家だった女性が、今ではひっそりと独りで住んでいるお屋敷。
    そこに、入院中の母へのサプライズプレゼントにと、サインを貰いに訪れる、元気いっぱいで冒険好きの女の子、こずえ。
    先生が自

    0
    2016年12月03日
  • 花咲家の人々

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    外で、読まなくて良かったです。最後のお話「十年めのクリスマスローズ」を読んでいたら、涙が止まらなくなりました。最後に家族全員の前に現れたお母さん…。消えた姿を追って、庭に出たりら子が見た光景。クリスマスローズと小さな野草たちが全て枯れていたというくだりには、胸が詰まりました。みんな少しずつの後悔を持って生きているから、優しくなり、生きとし生けるものが大事に思えてくる、平和への祈り、幸せへの祈りが聞こえてくる花咲家の日常が愛おしく、素敵なお話でした。

    0
    2016年11月20日
  • 花咲家の旅

    Posted by ブクログ

    ことばのすみずみまで、やさしくみずみずしく、あたたかい
    それは、そこに在り続けるものの強さ、かもしれない
    緑の歌声の中にいられたら、気持ちいいだろうな

    0
    2016年12月11日
  • 花咲家の怪

    Posted by ブクログ

    怪 とは言え 優しい記憶の集まりのようなもの。暖かい色の不思議な出来事たち。皆川さんも赤い色を燃やし尽くすのを止めてゆっくりと燃える暖かい赤に戻って来られるといいのに‥‥
    そして猫さんたち いつも守ってくれて あ・り・が・と・う♪

    0
    2016年11月14日
  • 花咲家の怪

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    怪、というタイトルは分かっていましたが、まんま怪談だとは思っていなかったので、ホラーは苦手な私は少々びくびくしながらページをめくりました。
    1話の桂の話はとても可愛らしく美しかったです。りら子も良いこと言うなあと。火車の話は切なかった。実際にこういった事件が起きている現状、いっそ文字に起こされた村山先生の、こういった事件に対する怒りや悲しみが表されているようです。
    第4話、こっくりさんなんて、私が小学校くらいのときに禁止されたような気がしますが、クラスの隅っこにいた私はやったことがなくやり方も知りません。が、こんなふうに明らかに怖いものに変貌した「こっくりさん」を、それじゃうちにおいでよと言っ

    0
    2016年10月29日
  • 花咲家の怪

    Posted by ブクログ

    『怪』ということだけど、怪談というよりは、不思議な存在が描かれたという感じ。
    人ならぬ存在の持つ優しさや悲しさ。
    1話目から涙腺が崩壊。
    なんて優しい幽霊さんたちなのだろう。
    りら子の言葉は、桂を慰めるだめの方便ではないから。
    「夏の川」の、ノスタルジックな優しさも素敵。
    それだけに、「火車」が悲しすぎる。
    あんな犯人がどんな非業の死をとげようとどうでもいいけど、皆川さんが手を下すことにはなってほしかったのに。しかも、ああいうふうになってしまうなんて。どうか、その後、皆川さんが救われる物語も書いてほしい。
    エピローグも最高。猫ちゃんたちにつれなくされても、この話を思い出して気を取り直すことにし

    0
    2016年10月10日
  • その本の物語 下

    Posted by ブクログ

    本編としては本当にきれいに、美しく着陸しています。
    そして「風の丘のルルー」完結編でもあります。
    本当に「ルルー」シリーズを読んでいなかったのが痛恨の一撃というか、読み終わった瞬間、この話ないのかなーと思ったら過去作にあって、でも絶版という衝撃。古本で集めようにも結構高騰している上巻数があるので、ものすごく残念というか無念というか………でも「ルルー」を全巻読破してからこっちももう一度読みます。

    0
    2016年08月13日
  • その本の物語 上

    Posted by ブクログ

    同作者、「風の丘のルルー」シリーズの最終篇。
    ルルーを読みたいなぁと思いながら読んでいたら、なんとあった!ということに驚いたので、本当に損な年代だー!と叫びました。あと十歳、いや五歳若かったら絶対読んでた、惜しい。

    0
    2016年08月13日
  • ルリユール

    Posted by ブクログ

    本の修復や造本を行うルリユール職人のクラウディアと、その弟子になった瑠璃。持ち込まれるどの本にも、依頼主達の想いが沢山詰まっています。誰もがみんな、ひっそりと痛みを抱えているけれど、クラウディアの手にかかれば本だけじゃなくて心の修復までがされていくようで、どのお話も読んでいて胸がぎゅっとなりました。切なくて、それでもとてもあたたかくて愛おしい。とくに三章の黄昏のアルバムで、大泣きしてしまいました。本棚に大切にしまって、何度でも読み返したい御本です。

    0
    2016年06月20日
  • ルリユール

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ▼収録作品

    第一章「秋のアリア~宝島」
    第二章「星に続く道」
    第三章「黄昏のアルバム」
    第四章「魔人の夢~ボスポラスの夢」
    掌編「春の小函」

    そうか、本の重さは幸せの重さだったのか……。

    第一章、時を超えて思い出の本が届くのもロマンチックだけど、あの手紙はずるいなあ。それにしても、本の声が聞こえるなんて素敵。

    第二章、親友と離れてしまった経験がある自分には、胸に刺さるお話だった。

    第三章、これは泣いてしまうよ。みよ子さん、頑張ったね……! ゆっくり休んでね。また、二人が一緒に暮らせる日が来ますように。

    第四章、ついにクラウディアさん(+七匹の黒猫)の秘密が明かされるのですが……。

    0
    2016年05月08日