村山早紀のレビュー一覧
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架空の町の架空の百貨店を舞台にした短編連作集、俗とファンタジーをほどよくミックスした感じの物語だった。
架空とはいえ、作者はかなり百貨店について調べているようで、舞台装置である架空の百貨店である『星野百貨店』について細かく設定し描写もしている。百貨店自体、最近では近くに見かけなくなって、ショッピングモールのようなものの方が身近になっている。そのせいだろうか、描写されている店舗も様子も景色も、そこで働く人々の感覚も、懐かしいというか、そうであったら良いだろうなあという憧憬めいたものになっている。
夢がある設定なのだが、ひと続きになっている物語の根底にあるのは、かなり俗で後継者問題ががっつり横たわっている上に、これが異世界ファンタジーであれば万々歳で解決されるところを、高級路線の大型店舗が背負っている現実という壁があるために、どこか曖昧な状態になってしまっている。
とはいえ、作中にある『手が届かないからといって、星は美しくないだろうか』と一文に、この物語の骨子は集約されているのだろうと思う。 -
購入済み
村山早紀さんの書籍の出会いは一般向けの本でしたが、スタートは児童文学との事。電子だったり、
一部紙の書籍も集めました。本題の小説の書き方というより、心構えといった感じで気楽に読め。
ました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ序章 朝の子猫
第一話 オウムとコーヒー
第二話 霧の中
第三話 遠い日の絵本
幕間 子猫と少年
第四話 桜と恋文
第五話 春の野を行く
第六話 その店の名は
幕間 空を行くもの
第七話 四月の魚
終章 光舞う空
あとがき
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春にぴったりの素敵な表紙に惹かれて手に取りました。
表紙村山早紀先生、初読み。
本好き、書店好きの自分にはこの本が初めての出会いで良かったと思います。
読み始めから登場人物の誠実さや優しさに溢れている文体で、きっと素晴らしく感動するお話なんだろうな、と予感をひしひしと感じていました。
案の定、実際の登場人物はみんな優しくあたたかい心を持っていて、売りたいと信じた本のため、それぞれが自分のできることをすることで、奇跡の連鎖を起こしました。
書店や書店員さんのお仕事の裏側や心構え、苦悩などなど、著者先生は元書店員さん?と思ってしまうくらいに詳しく知ることができて、とても勉強になりました。
今後はもっと本屋さんで棚やPOPをじっくり楽しんで見てみたり、お金を落とさなければ…!と改めて思ったり。
心がギュッとしたり切ないシーンもあったけれど、あたたかく優しいお話で、大好きな一冊になりました。
一整の、登場人物の今日が、いい日だといいな、と私もついつい願ってしまいます。
自分は苑絵タイプ(全くかわいくはないけど)だけど、渚砂が好きだよ!
また、「桜風堂ものがたり」というタイトルから、主人公が桜風堂にきてからがメインのお話かと思っておりましたが…半分読み進めてもまだ到着せず…(笑)
桜風堂へ行くことになる書店員さんと銀河堂書店の良き仲間たちのお話として読んだらいいかなと思いました。
一整が桜風堂で活躍する姿が読みたかったので、2巻を楽しみにしたいと思います! -
Posted by ブクログ
魔法とか魔女とか、そういうファンタジー的なお話が好きで手に取った一冊。
長い年月を生きる魔女たちが儚い命人の子に関わって出会いと別れを繰り返す話だった。
もっとフランクに楽しくゆるく見れるかなと思っていたが、人間との別れの話(死についての話)が多めで、読み終わったときは面白かった!よりも悲しい、切ないなど死について考えるの感情の方が大きかった。
話自体は魔女の存在を信じ愛したくなるようなそんな作品で素晴らしかったが、個人的にもうすこしあたたかいゆるいお話の方が好きなので星ひとつ減らした。
この世界のどこかにも魔女やおとぎ話ででてくるようなものたちがいて、人間にバレないようひっそり旅をしながら暮らしてたらいいな。
私も三日月通りの魔女の家を見つけられたら迷わず入るのだろう。そして美味しいホットココアをくださいとお願いし、世界のひとたちの話を聞きながら目を輝かせるんだろうね。
その日を楽しみに今日も頑張ろう。
どうか今もどこかで人間のふりをしてをして街を出歩いてる魔女が、人間に愛され沢山の幸せに包まれますように。
そしてこの世界に平和が満ちますように。
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Posted by ブクログ
もとは児童書ということもあって、非常に優しく心地よい作品。
本当に大切に思っている探し物がある人のみがたどり着ける、必ず探し物が見つかる不思議なコンビニ「たそがれ堂」を舞台に、日常の小さな悲しみや不安を抱えた登場人物が少しずつ、本当に少しずつ救われていく物語。この作者の描く「魔法」は派手でもなく劇的でもない。日常に寄り添い、悲しみを抱きしめ、孤独の隣に居てくれる。人によっては物足りないのかもしれない。それは満ち足りているからなのか、小さきでは救われぬ程に埋められぬものなのか。どこか足りない寂しさを抱えている人は読んでみてほしい。ベッドサイドに置いておけば人に優しくなれるような気がする……。そんな作品だった。