村山早紀のレビュー一覧
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新装版が出たらしく、最近よく本屋で見かけるシリーズ。
この作者さんの「桜風堂ものがたり」が好きで、同じような優しさにあふれた作品だったら、いいなぁと思い、手に取ってみたが、あらすじを読んでみたら、幽霊が登場するとのことで、ちょっと後悔…
ファンタジーは嫌いだから、幽霊とかの登場とかも絶対受け入れられないだろうと読んでいたら、なんと、これがあっさり違和感なく、読めてしまった。
主人公の19歳の茜音はクリスマスの夜に、バイトから帰ると、母親が行方をくらまし、家賃を滞納していたアパートも追い出されてしまった。
寒さの中、バイト先の好意でいただいたサンタクロースのコスプレで街を彷徨う茜音は公園で迷子の -
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花咲家シリーズ、第2弾。
前作よりも不思議感強い一冊。
大切な誰か、大切なものをを守りたい気持ちが一章ごとに温かく描かれる。
家族や友達は勿論、ひととは呼べないもの、時間的、空間的、次元的に遠いところに存在するものたちにも、そういう気持ちがある。
一章ごとに花咲家の誰かが中心になって描かれるのだが、前作で桂に助けられた猫の小雪も、メインの家族として登場するのが良い。
個人的に、「朝顔屋敷」がとても好き。
『プロローグ』
『魔法のコイン』
草太郎、月に二度の、勤務先の植物園の休園日。
カフェで、遠い昔の友人に思いをはせる。
『時の草原』
夏休み、桂、秋生、翼、リリカの4人は、自由研究と -
Posted by ブクログ
ネタバレ村山早紀さんの作品は大好きなのだけど、酷い目にあったり、自己犠牲をしたりする猫たちが出てくるのだけは辛い…と、ちょっぴり間を置いていたのだけど、火車は、なんとも、心に残る話だった。
今回、猫ではなくて、人間と愛猫が一緒に怨霊化して復讐してしまう。それで成仏するならスカッと(スカッとまではしないか)まあ、一件落着な感じがあるのだけど、そのまま、善悪とか愛情とかなくなってただの怨霊になってしまう哀しさ、恐ろしさがある。
人を呪わば穴二つ?
酷いニュースが流れると、物凄い怒りに駆られるのだけど、報復するのも簡単なことではなく…悲しくて悔しいなあ。なんでそんな奴らがいるかな。