村山早紀のレビュー一覧
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文化は時代と共に移り変わる。
娯楽も、職業も、生活も。
そしてそれは、書店の在り方も例外ではない。
本を読む人が少なくなり、電子書籍が普及した現代において、書店は苦しい状況を強いられている。
10年前と比較すると、今の書店の数は半分近く減っていると聞くと、驚くだろうか。それとも、成程、と思うだろうか。
これは、今を懸命に生きようとする書店の物語だと思う。主人公は、百貨店の中の銀河堂書店で働く月原一整。店長から『宝探しの月原』とも呼ばれる程の未知のヒット作を探り当てる能力に長けた彼は、小説家としては無名のシナリオライターが書いた小説『四月の魚』をヒットさせようと渇望する。
しかし、客による万引 -
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クリスマスイブに失恋した青年、実家のレストランを畳むことになった少女、将来に不安を抱えるイヤミス作家、人付き合いが苦手な少年、幼馴染に想いを馳せる兼業ライター。この世界の片隅で、毎日を一生懸命に生きる人たちは、それぞれの強さで輝いている。ひたむきに生きる人々が、幸せでありますように。そんな作者の優しい祈りがこもった心温まる1冊。
イヤミス作家の短編が1番心に響きました。自分も猫飼いフリーランスなので、不安の内容にすごく共感してしまって。ただ、過去を書き換える短編はちょっと考えてしまいました。うまくいかなかったことを抱えて、人は生きていくものだと私は思っていて、辛い中でも努力した事が無かったこ -
購入済み
主人公と神様の登場人物が魅力的な優しい童話です。村山作品でおなじみの風早の町が舞台とパラレルワールドやファンタジーと心温まる、素敵な余韻の残る作品。
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『十二月の奇跡』
歳を取って孤独な彼
出会ったのは小さな天使
彼の何が変わっていくのだろう
『雪うさぎの夜』
人の気配のない夜の空港
出会ったのは冷たいけれど暖かい雪うさぎ
見覚えのあるお店の人は だれ?
『竜が飛ぶ空』
将来を決めると言える受験生
ちょっぴり気弱な、、、は……
いえいえ優しいのですよ彼は
思い出した言葉は
母のない子と子のない母と
希望は
空飛ぶ竜に 乗りたいよー
『屋上の神様』
空港の屋上、展望デッキ
そこで出会ったのは神様とお使いの狐
目に見えない存在とであったら……
見えないものを畏れる心は信じる心にもなるのだろう
いつでも 信じていよう -
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大好きな「桜風堂ものがたり」シリーズの番外編(スピンオフ)とのことで、以前から読むのを楽しみにしておりました❁⃘*.゚
4つの物語が収録されているのですが、どの物語もファンタジー要素が強め(村山早紀さんと言えば!やっぱりファンタジー作品!!)なので…とても楽しませて頂きました(*´˘`*)
今作で特に印象に残ったのが、桜風堂店主の透のおじいさんが、孫の透に向けて言った言葉でした。
ネタバレになってしまうので、こちらの感想に記載するのは控えさせて頂きますが、本好きの人には堪らない…何度も読み返したくなるようなとっても素敵な言葉でした❁⃘*.゚
そして村山早紀さんが本が大好きなんだなぁと伝わっ -
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『風の港』の続編。羽田空港を舞台にした5編のオムニバスストーリー。
前回の作品に比べてファンタジー要素が強いお話が多かったかな…。
空港に行く事が最近はめっきり減ってしまったけれど、あの大きくて、たくさんの人が行き交う中、空港の中のお店やスポットで奇跡の出会いがあると思うと素敵な場所ですね。
色々な思いを持ち空港に立ち寄る人たちに起きた奇跡の物語は心温まる物ばかり。中でも最初の「十二月の奇跡」は一番心に残りました。彼が二十代の頃に負った顔の傷。読み始めた時の彼の印象からは想像もつきませんでした。
昔お世話になった人、会いたい人に私もまた再会したくなりました。