越前敏弥のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分の中の海外文学ブームに乗っかって、昔流行ったこの本を。私はトム・ハンクスの大ファンなのですが、映画『ダヴィンチ・コード』は未鑑賞なんです。なんだか難しそうで……。
読み始めてみると、難しさよりもその突飛さに戸惑いました。
秘密結社、強大な力、カルト集団、そして聖杯……。
最初はまるっきり中二病な展開に戸惑ったのですが、それでも謎が解かれるとまた謎が現れるのにはワクワクしてしまうもの。脳内で「ラングトン教授=トム・ハンクス」で読み進めているのもあって、するするとページが進んでしまいました。
続く中巻、オチも何もまったく知らないのですが、どんな展開が待ち受けているのでしょうか? -
Posted by ブクログ
嘘発見器が2台です
臨床心理士のサイラスと嘘を見抜く少女イーヴィが出会い、コンビ結成までの信頼関係を徐々に構築しつつある上巻です
サイラスの方もイーヴィほど絶対的ではないですが、心理学を駆使して相手の嘘を見抜きます
つまり二人共に嘘発見器なのです
この相手の心の内を感じ取る二人が代わる代わる語り手をつとめて物語が進んで行くのがこの物語の肝ですよね
登場人物全てが二人の視点でがんがん丸裸にされていきます
そこに二人の持つ壮絶な過去が説得力を与えます
そしてそして登場人物ば丸裸なのに二人の心の内は謎に包まれたまま
この対比が二人の主人公の深みを与えてるんですよね
巧いなぁ〜
あまりに巧 -
Posted by ブクログ
・フレドリック・ブラウン「死の10パーセント」(創元推 理文庫)を読んだ。私はフレド リック・ブラウンをほとんど知らない。どちらかと言ふとSF 作家だと思つてゐた。さうではあるがミステリー作家でもあつ た。「フレッドは“二面を持つ作家”で、SF作家としてもミステリー作家としても同じくら いよく知られていた。」(ウィ リアム・F・ノーラン「序文ーフレッド・ブラウンを思い起こして」13頁)ここではミステリー作家としてのブラウンである。本書では「序文」以外はフルコース仕立てになつてをり、 最初のオードブルから始まつて最後のコーヒーまで13編所収、うち3編は初訳で、それらはいづれも第二次世界大戦前の若
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Posted by ブクログ
越前敏弥さんが宣伝していたので知ったフレドリック・ブラウン、初読み。東京創元社から新訳の短編集が三冊出ているが、三つ揃って表紙もおしゃれ。『不吉なことは何も』という表題作のタイトルもかっこいいと思う。原題は”Nothing Sinister”で、旧訳では内容を汲み取っての『復讐の女神』だったのを、新訳にあたり改題したとのこと。
とても夢中になったという感覚でもなかったが一気読みした。つかみが上手いというか、いつの間にか入り込んでいる。保険外交員のヘンリー・スミス、私立探偵のピーター・キッドは特に台詞回しに特徴があって面白かった。中編『踊るサンドイッチ』も良かった。
気になったのは、スミス -
Posted by ブクログ
2023.08.03 ★3.9
上・中・下まとめての感想。
いや、最初から走り回ってくれた。
某探偵アニメの少年並に危機と殺人事件に遭遇するラングドン教授。
読んでいるこちらも心の中で石畳を走り回り、息切れしそうだった。
スリリングで、ガイドブックのような知識もたくさん詰め込まれており、フィレンツェに行きたくなったし、これまでの人生で全く興味のなかったダンテの「神曲」も読んでみたくなった。
惜しいのは、この結末だったこと。
終わり方が違えば星4~5の作品だった。
とりあえず映画も観ておくか。
↓↓↓内容↓↓↓
「地獄」。そこは“影”――生と死の狭間にとらわれた肉体なき魂――が集