岸見一郎のレビュー一覧
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ネタバレ者岸見一郎さんは、アドラーの5つの理論の普遍性と、それを現代の異なる文化背景や個人の成熟度で実践する難しさを丁寧に解説している。
本書を読み進めていると、アドラー心理学が単なる学問の枠を超え、「生き方の指針」であることが分かる。自己決定性や目的論の視点は、「自分はどう生きるのか」という問いへの応答であり、個人が自己の人生に責任を持ち、他者との対等な関係を築くことの重要性を説く。
私は、多層ニューラルネットやAIの知見を通じて、人間の知性が多様なエージェントが階層的に連携して成立するという考え方に触れたが、まさにアドラーの「共同体感覚」が人間存在の根幹にあることを示している。人間は単なる個体 -
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学び方にもいろいろある。今楽しいと思える学び方があるはず。このものはこの言葉ではこういうふうにいうのか、ということを知る喜び。
学ぶこと自体が楽しいと思えればそれは続けられる。
人は働くために生きているのではない。今働いている時に幸福を感じていなければ仕事は辛いものになる。何かを学んでいる時に今学ぶことが楽しく感じられるような学び方をすることが働き方や生き方を変えるきっかけになる。
目標を立てなくても気づいたら遠くまできたことなら気づく。
人生は有限で一度きりだから、するべきことではなく、したいことだけをして生きていこう。好きなことだけを学んで生きていこう。 -
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「尊敬とは、その人がその人らしく成長発展していけるよう、気づかうことである」
「悪いあの人」「かわいそうなわたし」「これからどうするか」
問題行動の背後にある5つの段階
賞賛欲求、注目喚起、権力争い、復讐、無能の証明
自立とは自己中心性からの脱却
運命とは自らの手でつくり上げるもの
すべての出会いとすべての対人間関係において、ただひたすら「最良の別れ」に向けた不断の努力を傾ける
世界はシンプルであり、人生もまた同じである。
しかしシンプルであり続けることはむずかしい。
「なんでもない日々」が試練となる。
ほんとうに試されるのは、歩み続けることの勇気
われわれは未来が見えないからこ -
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この本は、マルクス・アウレリウスの『自省録』をもとに、「他者と共生するために自分は何を大切にすべきか」を問いかけながら書かれている。アドラーなど他の思想も取り入れつつ、わかりやすく解説されていて、読みながらすっと理解できた。 特に印象に残ったのは、第2章での「他者との共生」の話。具体的には
1. 他者と共生する理由
2. 無知から生まれる過ちへの向き合い方
3. 怒りから解放されることの重要性
の三つの視点でまとめられている。 とくに「怒りから解放されること」の話は理解できた。でも本書では「怒りは善ではないことを真に知ることで自由になれる」としているけど、正直、今みたいにポピュリズ -
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妊娠中に読めてよかったと思う本。
子育てにも活かせそう。
ありのままの自分を受け入れることができず、絶え間なき不安にさらされてきるからこそ、自分にしか興味が向かない
自分はこの状況だと感じた。
自立とは自己中心性からの脱却
他者を愛する事によってのみ、
自己中心性から解放される。
自立を成し得る。
共同体感覚にたどり着く。
嫌われる勇気を読んでからの方が内容が理解できる。
でもそれでも一度読んだだけだと難しい。。。
アドラーの言っていることを本当に理解するのは、難しい。本当に誤解しやすい部分が多い。
また子育てに悩んだ時とかに読み返したい。
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前作、嫌われる勇気を読んで(聴いて)、続編としてaudibleで視聴
アドラー心理学の概念、骨格をある程度理解した上で、教育などの具体的な事例に落として、哲人と青年の対話形式で行われる
今回は主に教育や子育てに活かせる内容になっていた
あらゆる対人関係の土台は、尊敬(相手を唯一無二の存在であるとしっかり見ること)
相手の心と人生に立って共感して寄り添う
子どもが自立できるよう、過干渉せず、子ども自身が決定できるように促す
例、子どもから遊びに行っていい?と聞かれた際、いいよ(親が判断)、とか宿題をしたらね(条件付き)などの回答では、子どもが自分のことを自分で決められない(自立できない