岸見一郎のレビュー一覧
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最初にこの本に出会った時は、また大学卒業くらいのころで、読み始めたが対話形式に馴染めず、中身もよくわからず本棚に戻した。それから10年ほどたち、改めて積読消化のために読み始めた。
この本に「過去の自分が同じように感じていたかはわからない。いまのあなたに響いているからこそ、そう思うのだ」という趣旨の言葉があったが、その通り、今の私だからこそ、この本を読みすすめ、大きく頷きながらページをめくることができたのだと思う。
普段はこのアプリの「フレーズ」機能を活用することがあまりないが、この本に限ってはいくつもいくつも残している。人生の指針としたい本だと感じている。
教育者にはもちろん、引きこもりの人、人生が塞がっている感覚の人にもぜひオススメである。どんな人も、いつか、この本が響く時が来るとおもう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私はほとんどの事象には原因があると思っていたがそれは自ずと物事を決定的に見てしまうために新たな行動へ移る勇気が失われていくという部分は目から鱗だった。人間の感情や行動はすべて自分が果たしたい目的のために自らが選んでいるものというのは、なにかやりたくないことを理由をつけて避けている自分にはとても刺さった。後半の内容ではすべての悩みは人間関係の派生であり、他者との関係構築に伴う自分のあるべきありかたについて書かれていた。個人的には前半の方が斬新で心に響く内容が多かったもの、自分のこれまでの人生で無意識に構築している哲学を振り返るいい機会になった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ【普通であることの勇気】
・勝って自分の力を証明したい、注目を集めて特別な存在になりたいという欲求の裏には、普通の自分を受け入れられない気持ちがある。「普通」を「無能」と同一視せず、特別でなくても価値がある自分を認めることが必要だと感じた。
【人生は山登りではなく、ダンスや旅】
・人生を山頂へ到達するための登山と捉えると、目的を達成するまでの大半が「途上」になってしまう。しかし人生は、今この瞬間を踊り、ふと振り返ったときに遠くまで来たと気づくようなものでもある。旅も目的地だけでなく、そこへ向かう道中のすべてが旅である。
【会計士になるまでの時間も人生】
・公認会計士という目的地には、早く効率的に到達した方がよいと思いがちだが、合格までの日々が不完全な時間になるわけではない。学び、悩み、少しずつ理解できるようになる過程も、その時点で一つの結果である。合格だけを見て今を犠牲にせず、道中そのものを味わいたい。
【所有ではなく使用の心理学】
・重要なのは、何を与えられたかではなく、与えられたものをどう使うか。大柄で屈強な人には憧れるが、威圧感を与えることもある。一方、自分の穏やかさは人をくつろがせる力として使えるかもしれない。持っていないものを嘆くより、今ある特徴の使い道を考えたい。
【他者との競争から降りる】
・健全な劣等感は、他者との比較ではなく、理想の自分との比較から生まれる。他者との競争を続ける限り、負ける不安から休まる暇がなく、周囲を敵として見るようになる。人間関係を優劣のある縦の関係ではなく、対等な横の関係として捉えたい。
【自己への執着から、他者への関心へ】
・自分がどう見られるか、勝っているか、特別であるかばかりを考えると、関心が自己の内側に閉じてしまう。自分の価値を証明することより、相手に何ができるかへ意識を向けたい。自分を大きく見せることではなく、人を安心させたり、くつろがせたりすることも立派な貢献だと思う。
【経験ではなく、与えた意味が自分を決める】
・人は過去の経験そのものに決定されるのではなく、その経験へどのような意味を与え、何の目的に使っているかによって行動を選んでいる。自分を変えたいときは、今の行動を否定する前に「この行動は何を守り、何を実現しているのか」を分析したい。変わらないことで、まだ何者にでもなれるという「可能性」を守っている場合もある。
【嫌われる勇気との距離感】
・自分の生き方を貫くには、他者から承認されない、あるいは嫌われる可能性というコストを引き受ける必要がある。ただし、他者評価を一切無視するのではなく、大切な人間関係との両立は考えたい。誰にでも好かれることを目指さず、それでも尊重すべき相手は大切にする、という距離感が自分には合いそうだ。
【怒りも目的のための手段】
・怒りは抑えられない感情ではなく、相手を動かすために持ち出している手段と捉えられる。目的を確認すれば、怒りではなく論理の言葉で伝える選択肢も見えてくる。