岸見一郎のレビュー一覧
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「嫌われる勇気」を書いた岸見一郎によるアドラー心理学をもとにしたリーダーシップ論。
嫌われる勇気とは「誰に対して」や「空気を読む」ことが重要ではなく、「何を」を問題として、言うべきことは、はっきりと言うべきということ。他者からの評価を期待していてはダメ。
ほめる・叱るは、賞罰教育である。賞罰教育で育てられた人は、ほめられるから行動する、叱られるから行動するになる。つまり、自分に対する周りの評価を第一にする人間となる。
リーダーはメンバーに「自分には価値がある、役に立っている」といった貢献感を感じさせることが大切である。そのためには、「ありがとう」という言葉が有効である。ただし、「ありがと -
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ネタバレ岸見先生のアドラーへの敬意の気持ちが伝わってきます。アドラーの生涯、思想を、ほかの心理学者や哲学者と比較しながら書かれています。
アドラーの解説のテキストとして、わかりやすい内容であると思います
目的を持って生きていくにあたり、自らの「ライフスタイル」(自己観、他人観、世界観)が大きく影響を与えます。ライフスタイルは、育てられた環境、生きてきた環境などによって形成されますが、もし自分が人生で生きづらく感じることがあるなら、ライフスタイルを変える必要があるということです。
著者の口調で語られているため、講義を受けているような感覚で読める一冊であると思います。 -
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ネタバレ「嫌われる勇気」を読んだあとに本書を読みました。
「人生の意味の心理学」では、「人は意味の領域を生きている」という概念からはじまっています。
その概念はやがて、「誰もが過去や出来事に自分で意味付けする世界で生きている」ことや、「意味付け次第で世界が違ったものに見えてくる」ことへとつながっていきます。
さらに「目的に向かって人生を生きることで幸福感を得られる」こと(目的論)、「誰かの何かに自分は貢献していると感ずる」こと(共同体感覚)へと展開していきます。
岸見一郎氏の思想や価値観なども紹介されていて、「人生の意味の心理学」を学ぶにはよいテキストであると思います。 -
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書かれていることを噛み砕きながら読み進めないと内容理解ができなかったので読むのに時間がかかってしまいましたが、読み切ることができ大変満足しています。
アドラーの生涯、アドラー心理学の考え方とその著書、事例、そして最終章では死生観にまで触れられていたので、アドラーの思想の根源から知ることができました。
フロイトとの出会いから、思想の相違点もわかりやすく書かれていたので師弟関係にあったのではなく対等の研究者であったということが納得できました。
また育児、教育におけるアドラーの考えを知り、いかに日々の大人の子どもへの関わり方、心の持ちようが子どもにとって影響力が大きいものかを考えさせられました -
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嫌われる勇気の著者でもある哲学者の岸見一郎氏がリーダーについて自身の考えを講演や雑誌に載せた連載記事などから解説した一冊。
27の講義の後に講演と対談から著者のリーダー論が展開されていてリーダーについての誤解と正しい認識を本書で学ぶことができました。
叱ることや褒めることをやめること、部下を尊敬や信頼すること、必要な時だけ手を差し伸べること、対話することなど具体的な部下との接し方からリーダーとしての振る舞いを学ぶこともできました。
また、リーダーを指揮者と重ね合わせていることなどの対比もより深く理解が進む一助となりました。
そんな本書の中でも子育てから学ぶリーダーの心得など著者自身の子供や