岸見一郎のレビュー一覧
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自分の「嫌な性格」を変える術を知りたくて読んでみたが、全く違う内容だった。
人には無意識の目標があって、それに向かって自分で選択したものが「性格」らしい。親やきょうだいで生まれた順番なども影響していて無意識に設定された目標。
性格は個人的な概念ではなく、人との関わりの中で絶えず変化する社会的な概念なのだという。なんだかすごい納得できる。確かに経験がある。
嫌な性格…は課題(対人関係)から逃げる私の言い訳だった。共同体感覚を備えた課題から逃げなければ人生は変わる。ラスト2ページは私へのメッセージだったように思う。
…とはいえ なにかと難しい。 -
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ネタバレ新世代リーダー、マネージャは必読の書。アドラー心理学の行動指針と会社における「仕事」は両立する。むしろこれを機により良く変わって行くのだと思う。
「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」ではアドラー心理学を自己評価が著しく低い若者と鉄人の対話という内容だった。「教育」という普遍のテーマでありベストセラーになったのもその幅の広さだったのだろう。
しかし、ビジネスマンの多くが属する会社は縦の社会。そこでのアドラー心理学の運用には正直非常に困っていた。というのもアドラー心理学が示す横の関係に一度なってしまうと、会社にいるからといって縦にそのときだけ変えるということが非常に困難だからである。
個人 -
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2021年10月初版。著者のあとがきによると本書の構想は2007年からあったとのこと。しかし実際に本の企画が走り出したのは2019年。コロナ禍と2021年のオリンピック開催を経て執筆がなされている。
書かれているメッセージは非常に示唆に富む。アドラー、三木清、加藤周一、プラトンなどの思想を引用しつつ、議論を展開する。特に最終章「対話が世界を変える」で説かれている対話の重要性や対話の成立要件(知識、好意、率直さ)はとても良かった。
ただし、彼が自民党政権に対してもっている「公墳」が透けて見えてくるところはいただけない。菅政権がおこなった日本のコロナ禍に対する対応がまったくなっとらん、という言 -
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どうして本書を手に取ったのか、よく考えてみた。
実際に親が後期高齢者となり、認知症にはなっていないが不安な要素はいくつかある。さらには、足が悪く今はまだなんとかすこしなら歩けるが、いずれはそれも出来なくなるかもしれない。
そういった先々への不安への対処の仕方や、不安そのものの正体が知りたかったのか。
覚悟のような、気持ちに整理をつけたかったのかもしれない。
本書では「老いた親」への向き合い方や考えかたなど、とても為になることが多く書かれていた。
でも、やっぱりつらい。老いた親を見るのも、介護をするのも考えるのも。
本書のように感情をうまく抑えてコントロールできるか、不安でしかたない。 -
Posted by ブクログ
こういう難しい本や古い本は頭をしっかり使いながら読まなきゃ理解ができないからしんどいけど、まずは乗り切れてよかった。
本書については、解説や訳はある程度理解ができたけれども、その解説必要?とか文の構造がおかしくて理解し辛いとかいう部分があったので、そういった点で理解に苦しんだ。
魂を優れたものにする、そのために真実や知恵に気をつかう。自分に付随するもののうち何がためになるのか、それをどう使えばためになるのかみたいなことはあまり考えず、体裁ばかり気にしていた自分にとっては読んでいて苦しかった。こうやって堅苦しく生きてたら精神がもたなそうなので、そこそこ真実や知恵に気をつかいながら生きていきたいね