関口英子のレビュー一覧

  • すごい物理学入門

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    イタリアの日曜版の内容をまとめた、一般人向けの物理学説明書。

    物理学の難しい概念を、可能な限り専門知識のない人でも常識で理解できる内容で説明しており、著者は学者であるが、専門バ〇ではなく、非常に頭がよいと感じた。

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    2025年08月30日
  • 猫とともに去りぬ

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    うーんシュール。解説を読むと、意図して社会の常識や陳腐化したルール、それらを押し付ける横暴を笑いのめす事を意図して居るのかと思わせられる。その意味で、星新一氏の作風に近いなと思える。

    表題作の他、ピアノ・ビルと消えたかかし、箱入りの世界、がお気に入り。

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    2025年07月21日
  • オリーヴァ・デナーロ

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    「ノー」ということがどれだけ大変なことだったのか思い知らされました。
    決して自分に非はないのに、自分に非があったかのように扱われるオリーヴァ。
    今の私より幼いのに理不尽という言葉で言い表せられない場面が続いて、胸が痛みました。
    それでもなお、闘おうとするオリーヴァの強さに驚きました。彼女は謂れ無い誹謗中傷を受けても、それでも自分の信念を曲げずに闘う道を選んだ。それは正解かは誰にもわからない。
    納得のいかない結果に終わったとしても、1人の女性が「ノー」と言った記録は残る。後に続く女性がきっといる。オリーヴァのしたことは、他の女性にとっても希望になったのではないでしょうか。
    日本でもいまだに性被害

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    2025年04月20日
  • オリーヴァ・デナーロ

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    読み始めてすぐに、本当に1960年代のイタリアが舞台なのか、第一部のタイトルを見直した。先進国の中では日本やイタリアは女性の社会的地位が低いと言われている。一人一人の声は小さいかもしれないけど、社会が良い方向に変わっていけば良いなと思う。男性にとっても女性にとっても。

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    2025年03月31日
  • 母、アンナ ロシアの真実を暴いたジャーナリストの情熱と人生

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    このジャーナリストの事は知らなかったです。
    ので 凄い人だったと思いながら読みました。
    が 本当に残念です。
    こう言う事が起こる国が あるのは 驚きですが もしかしたら 日本でも 起こっていて 上手く事故のように見せかけられているのかも と 思ってしまいました。
    一般の人は 真実を知りたいと思っても 自分の力で 情報を得ることができないので ジャーナリストなどの 言葉を信じるしかないので この方のように 命懸けで真実を伝えてくれる人が 沢山いれば その国も 変わって行くのでは? と 思いました。

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    2025年02月14日
  • ふたつの海のあいだで

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    『海と山のオムレツ』←最高!の著者の初期小説。陽光あふれるカラブリアで、先祖伝来のホテルを再建しようと意思と行動力をふるう祖父の生きざまを、孫息子の目を通して生き生きと語る。なんと強烈な人々よ。道に迷ったら目を閉じて走ってみるとか、いろいろ教えられるわ…なんでこれ映画になってないんだ。

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    2025年01月01日
  • 薔薇とハナムグリ~シュルレアリスム・風刺短篇集~

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    著者の作品は昔からけっこう好きで、ほとんど読んできたつもりだったけど、こんなフザけた短編をたくさん書いていたとは知らなんだ。
    それでも官能は随所に感じられる。
    そこはモラヴィア。

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    2024年10月21日
  • 命をつないだ路面電車

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    ナチスによるユダヤ人迫害を生き延びた少年の実話をもとにした児童文学。イタリアにおけるナチスのユダヤ人迫害のことがよくわかる。

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    2024年09月25日
  • 猫とともに去りぬ

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    ネタバレ

     猫好きの友人に勧められたのと、タイトルがとても良かったので、読んでみようと思いました。
    私は、光文社の古典新訳文庫で読んだのですが、本書は16作品収録されている短編集です。

     不思議で奇想天外なファンタジー集だなという読後感です。
    表題の「猫とともに去りぬ」は大好きになりましたし、「ガリバルディ橋の釣り人」が私はお気に入りです。

     著者のロダーリは、イタリア人の児童文学作家・詩人・ジャーナリストで、教育者でもあります。
    第二次世界大戦の終戦を25歳で経験されているのですが、人類愛や反差別、自由を表現した作品を書いた人で、
    同じ1920年生まれに、アイザック・アシモフ、ボリス・ヴィアン、レ

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    2024年08月18日
  • 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳

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    用意された結末とちょっと違うのが思いつくと、少し嬉しい。その時の気分で道徳的にしたくなることもあればシニカルにしたくなることも。
    本編もそうだが、解説が面白い。本読みの強制、今になっても自分の子供がやらされている。課題図書も然り。愚の骨頂。

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    2024年07月24日
  • 神を見た犬

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    表題作が100頁足らずの中篇。三篇が30〜50頁の短篇。残り十八篇が10頁位の掌篇。

    アイロニーに満ちたファンタジー、といった感じか。やはりこの手の短篇集は表題作が代表作で面白い。オチはそれほど意外性はないが、それだけに、その前の村びとたちのドタバタぶりのコントラストが大きい。

    「アインシュタインとの約束」は、悪魔がアインシュタインに原爆の開発(の元となる研究)を急がせる話。
    アインシュタイン本人が読んだら何と言っただろうか。

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    2024年06月29日
  • 古代ローマ人の愛と性 官能の帝都を生きる民衆たち

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     ローマ人の日常での性がどのようなものだったのかを、物語のように解説した本。現代とは少し違った感覚で、愛と性を精一杯楽しもうとしていたというローマ時代の姿が描かれていた。

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    2024年06月10日
  • 母、アンナ ロシアの真実を暴いたジャーナリストの情熱と人生

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    ロシアのジャーナリストが殺され
    世界中にそのニュースが駆け巡った
    あれからもう12年にもなるのか
    プーチンは法を改正し首相の地位に
    居座り
    世界中から批判されても
    ウクライナとの戦いをやめない
    自己の権威とシステムを守るためには
    手段を選ばない
    人の命もなんとも思わない

    国家権力に抵抗し
    事実は事実と鋭く書いたジャーナリスト
    常に危険にさらされながら
    意志を貫いたエネルギーは何処から
    発せられるのだろうか
    家族もいて
    いつ殺されるかと思いながら
    生活する日々

    そんな母を書いた娘
    厳しい母の教えは娘の中に
    生きていることが感じられる

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    2024年06月04日
  • 古代ローマ人の24時間 よみがえる帝都ローマの民衆生活

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    古代ローマにタイムスリップした感覚で当時の生活を窺い知ることができる一冊だった

    1900年近く前から現代にも通じる生活の知恵や技術が垣間見られたことにとても驚いた

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    2024年02月24日
  • ふたつの海のあいだで

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    “村は夏のにおいを放ってた。うだるような熱風が、まるで生暖かい水糊のように肌にねっとりと貼りつくの…”母さんが語る、若かりし頃の祖父の旅で物語は幕を開ける。
    この旅でフロリアン少年の二人の祖父、ジョルジュ・ベッルーシとハンス・ホイマンは出会うのだ。
    不遜な眼差しと強靭な意志を持つ二人は、まだ若く何者でもない時に、偶然共にした短い旅の中で互いに友情を見いだす。

    二人を“おじいちゃん”と親しげに呼ぶこともできず遠い存在に感じるフロリアンは、ベッルーシや母の狂気とも思えるほどの夢 ー先祖から伝わる、かつては栄華を誇った宿場であり、今や焼失して廃墟となった“いちじくの館”を再建する ー を徐々に理解

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    2024年02月23日
  • 天使の蝶

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     原著1955年刊。
     ユダヤ系イタリア人で、戦時中アウシュヴィッツに収容されたが、大学で化学を学んだことが幸いし、奇跡の生還。その後出版したアウシュヴィッツについての証言『これが人間か』(旧邦題『アウシュヴィッツは終わらない』)を出版し、これがじわじわと評判を呼ぶ。
     そんな特異な経歴を持つ作家レーヴィはどんな小説を書いたのだろう、と素直な興味を持った。しかし実際に読んでみると、ソフトなSFといった趣の軽いエンタメ物語で、ここには「異常な体験」も「人間存在の深淵についての意識」も認めることはできない。
     まあ、暇つぶしに読むような、軽いエンターテイメントという感じがした。あのアウシュヴィッツ

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    2023年10月29日
  • すごい物理学入門

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    世界の見方。科学が明らかにしたこと、まだ明らかになっていないこと。
    理解し切れたわけではない。少し垣間見る、直観と異なる世界、新しい視点。

    ・ニュートンは、自らの導き出した結果の限界に自覚的だった。

    ・ファラデーは、懐疑と熟慮の末に、力線は実在すると結論づける。しかし彼はその結論を、「ためらい」とともに提示する。というのも、ファラデーの考えによれば、「科学の根幹にかかわる問題に相対するとき」、わたしたちはつねに「ためらい」を抱くべきだから。

    ・色とは、光を形づくる電磁気の波の振動数(振動する速度)である。

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    2023年09月21日
  • 「幸せの列車」に乗せられた少年

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    子どもを他の場所に連れて行くというプロジェクトは多いけれど、ポジティブな結果も生んだというのは珍しいな

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    2023年09月04日
  • なぜではなく、どんなふうに

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    喪女リカ喪女ルカというサイトを見ながら昼飯を食べている。内容は、近所トラブル、嫁姑問題などのまとめサイトである。「あなたの実家行くと自分が気にし過ぎなんだと思うけど、お母様がストレスを感じてらっしゃるようなのよね」とかいうレベルでなく、嫁の寿司のみが並で、他の旦那家族は特上の寿司、とかあからさまにいさぎよく笑いまで振りかぶっている。そのレベル位に、嫁がやれ生まれが、子供がホモっぽい、全部嫁が悪いと責められ、嫁(先生)はイスラム系の若者(学生)に走ってしまう、という、そういう内容。

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    2023年06月12日
  • 神を見た犬

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    「七階」と「グランドホテルの廊下」は面白かった。そういう、何か得体の知れない力が働いてしらぬ間に身動きがとれなくなったり気づいたら運気が下がっていることってやはり世界中誰でも感じることはあるんだな。

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    2023年03月13日