関口英子のレビュー一覧

  • 神を見た犬

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    ブラックユーモアが好きなのでこれらの作品は
    本当に面白かったです。

    実際にはありえないお話なはず、なのです。
    だけれどもきちんと人間の心理を捉えているせいで
    現実にありそうな気がして、恐ろしいもので。

    表題作はまさに人というものの弱さを
    露呈させている作品です。
    人は「枷」がなくなるように望みますが
    その「枷」がいざ取れてしまうと
    どのように行動してよいかが分からないのです。

    結局人にはそれ相応の
    「秩序」が必要なんだと痛感させられます。

    それと不条理な作品も多いです。
    「風船」なんかはそれの典例。
    幸せが望むように続かないのと同じ。

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    2013年09月14日
  • 古代ローマ帝国 1万5000キロの旅

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    ローマ帝国の統治領土が最大となったトライヤヌス帝の時代を題材に当時の人々の慣習や文化、地域性などを描いた1冊。ストーリー自体は創作だが、1枚の硬貨が、人々の経済活動を通して帝国内を渡り歩くという発想は着眼点として面白く、それぞれのエピソードをうまく引き立てているように思う。事前に塩野七生さんの本などで時代背景を仕込んでから読むと、より面白い本になるように思う。

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    2013年07月16日
  • 古代ローマ人の24時間 よみがえる帝都ローマの民衆生活

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    まるで自分が古代ローマ人になったような感覚であっという間に読んじゃいました。何回でも読み直したくなあるくらい面白かったです。

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    2013年06月21日
  • 古代ローマ人の24時間 よみがえる帝都ローマの民衆生活

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    これは面白い!

    古代ローマの生活はどのようなものだったか? それをこの本では早朝から夜更けまで、ローマ市内を散策するという体裁で、疑似体験できる構造になっている。作者のアルベルト・アンジェラはテレビの教育番組に関わっていたらしく、だからこそ、このような奇抜でありながら好奇心を満足させてくれる本を書くことができたのだろう。

    ローマで行われていたほぼ全てのこと、衣食住、エンターテイメント、政治、経済、建設、セックスに至るあらゆるものが題材として取り上げられている。この本を読めば、古代ローマの人々がどのような世界に生き、サービスを教授し、悩み苦しんでいたのかが良く分かる。参考資料としても一級であ

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    2013年05月10日
  • 猫とともに去りぬ

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    イタリアの児童文学作家によるファンタジー短篇集。
    ユーモアたっぷりで不思議な世界観の中に
    アイロニーとナンセンスが散りばめられています。
    表題作の「猫とともに去りぬ」がお気に入り。
    読後に心がフッと軽くなります。
    こういう素敵なお話にはもっと若い頃に出会っていたかったな。

    長新太さんの絵本が好きな方ならきっとはまります。

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    2013年05月11日
  • 古代ローマ人の24時間 よみがえる帝都ローマの民衆生活

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    文句なく星5つです!!!

    西暦115年のローマの街を24時間、超優秀な歴史ガイドとタイムスリップして探索できる。

    こんな贅沢な旅体験が出来ます。

    久しぶりに夢中になって読み進めてしましました。

    古代ローマ人の風俗、風習などがリアルに分かるのもとても楽しいのですが、なんといっても細緻にわたる建築の描写がGOOD!!

    特に第42章のトラヤヌス浴場の描写が最高です。

    単純素直に「古代ローマ人ってなんて贅沢なんだ、羨ましい!」と思わず唸ってしまいました。

    1900年も前の世界を「今、ここ」の感覚で読めるこの本は、著者の古代ローマ世界への「愛」そのものなんだろうな。

    歴史、建築好きのすべ

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    2013年04月15日
  • 月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~

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    光文社古典新訳文庫にハズレなし。いきなりの表題作「月をみつけたチャウラ」の息をのむラストショットの見事な詩情は無論、「手押し車」の予想外のオチはちょっと凄い。鬼気迫るとはまさにこのことだ。スプラッタな無差別殺人描写を、狂気の描写と勘違いしている凡百の作家もどきは、全員この「手押し車」を100回以上黙読すべきだ。この哀しみと滑稽とさらに凡庸(!)を基盤にした恐怖の描写は、そうそう味わえるもんじゃないw すばらしい。

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    2012年12月18日
  • 神を見た犬

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    人間臭い、気軽な神が登場し、日常から非日常へと知らぬ間に誘われ、ときには残酷なオチをつける。
    日本の読者なら、少し長い星新一を読んでいる気分になるのでは。

    非常な日常観察力(グランドホテルの廊下、小さな暴君)、純粋な想像力の飛翔(呪われた背広)、人生の危うさ(マジシャン)という本を読む楽しさを思い出させてくれる本。すごくいい。

    描写も非常に綺麗(神を見た犬、戦艦《死》)。

    解説も気がきいている。
    「映像的な幻想と現実とが交錯し、両者が入り交じった特有な世界における、はかなさや哀しさにみちた美。そこでは、現身の人間と死せる者とが別れの挨拶を交わし、実在の戦艦が幻の戦艦に攻撃をかけるのだ。」

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    2012年11月25日
  • 月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~

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    青森っぽい喩えで言うなら、スルメのような本です。よく読まないと(何度か読み返したりしないと)、その奥深さがわからない…

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    2012年11月24日
  • 古代ローマ人の24時間 よみがえる帝都ローマの民衆生活

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    平易な語り口とあいまって、古代ローマ(紀元115年)がまるで目の前に広がっていくようなヴィヴィッドな描写が素晴らしい。
    映画「テルマエ・ロマエ」がもうじき公開されるが、予備知識としてこの本を読んでいると、さらに楽しめるかも。もっとも、4映画がどこまできちんと時代考証をして作られているのか、という問題はあるのだが…(笑)

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    2012年04月21日
  • 天使の蝶

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    化学者で作家のプリーモ レーヴィ短編集。科学者としての知識が微妙に醸成され、ブラックユーモアでクスリとしてしまう独特な世界観を持ったお話揃い*

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    2012年04月04日
  • 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳

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    大人が読んでも楽しい童話集。
    結末が3つ用意されているところがまた面白い。子どもと接してきたロダーリだからこそ、未来に期待する気持ちが大きいのかもしれない。

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    2011年10月16日
  • 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳

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    オーソドックスな昔話に近い標題作からタクシーが宇宙を飛ぶSF系まで、様々なテイストの作品が詰まった短編集。老人や子供、ピノキオ、犬など主人公も幅広いです。
    各作品に3つずつエンディングがあり、並置される事でそれぞれの特徴がより明確になっているような。日常の中の非日常が、ユーモラスに描かれてます。

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    2011年10月14日
  • 猫とともに去りぬ

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    自由だなあ、好きだなあ!

    ロアルド・ダール的なものも感じるけど、
    もっともっとすかっと自由な気がする・・・
    ロアルド・ダールがイギリスの霧を感じさせるとしたら、
    こちらは、イタリアのからっとした空気を思わせる。

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    2019年01月16日
  • 天使の蝶

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    イタリア作家の短編集。抜きん出た寓話性で人間や社会を抉り取る。が、あまりに滑稽で皮肉が効いている語り口はストーリーが排除されていて、読み手が物語に入って感動したり、考えさせられるという作風ではないので、最初は取っ付きにくかった。
    しかし、徐々にこの作家の作風に馴染むに連れて、その深みに引き込まれていく。読み終えた今となっては断言出来る。紛れもない傑作短編集。必読!

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    2010年05月01日
  • マルコヴァルドさんの四季

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    馴染んでいたせいか、前に出されたときの訳者によるものの再版でなくて、少しがっかりしましたが、マルコヴァルドさんを通して見る少し不思議な世界……おすすめです。

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    2009年10月04日
  • 天使の蝶

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    鶏が検閲をしたり、天使を作ろうとして鳥の化物ができてしまったり、創世記でヒトを作ろうとしているときの会議の様子やケンタウロスや車の性についての話、営業マン・シンプソン氏によって勧められる不思議な機械。。化学者でもあり、アウシュビッツを生き延びた著者によるものであるからなのか、科学的で自由な発想で書かれているのだが、どことなく皮肉めいている。あまり読んだことはないんだけど、星新一や渋澤龍彦のような感じもした(個人的に)。

    4,5話くらいあるシンプソン氏の機械の話は、本全体を読みすすめていくと楽しみになってくる。今度はどんな機械が出てくるのだろう・・・と。シンプソン氏が出てくるものでは「完全雇用

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    2009年10月04日
  • 神を見た犬

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    呪いか、使命か。人生の先に待ち受ける運命と、運命に向き合わざるを得なくなった人々の姿を描く22篇の短編。人間に対する皮肉な眼差しと、それらを包み込む神の眼差し、どちらも感じられるところが魅力的。表題作と、「クリスマスの物語」が個人的に好き。

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    2026年01月24日
  • すごい物理学入門

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    ループ量子重力理論提唱者であるカルロ・ロヴェッリ氏のり一般向け物理学書。といっても小難しさはほぼなく詩的な美しい文学作品のような趣。
    相対性理論から量子力学、宇宙、素粒子、量子重力理論、熱と時間、そして「私たちについて」と7つの講義。これは「時間は存在しない」などカルロ氏のその後の著作物の流れと同じで、物理学初心者にとっては非常に分かりやすく、氏の趣旨一貫性に唸らされる。
    題名はイタリア語で「Sette brevi lezioni di fisica」で「
    物理学の7つの短いレッスン」という意味のようで、日本語版の「すごい~」よりこちらのようが美しいような気がする。

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    2026年01月23日
  • 「幸せの列車」に乗せられた少年

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    第二次世界大戦後のイタリアでは
    南部の困窮する家庭の子どもを援助するため
    北部の裕福な家庭へ送る列車が走っていた。

    主人公のアメリーゴ、友人のトンマジーノ
    そして、マリウッチャの日常。
    貧しいながらも子どもらしい明るさに救われる。

    北部に移り温かい食事、孔のあいていない靴を与えられ
    たっぷりと注がれる愛情にホッとするも
    これほどの差があったことに驚く。

    実写版を観て本作を手にしたので状況は把握しやすかった。
    そして、翻訳家・関口英子さんの
    読みやすい文章にも助けられた。

    あたたかく深い愛情の込められた作品。
    より多くに人の目に留まりますように。

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    2026年01月22日