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Posted by ブクログ 2023年07月09日
話の内容自体はごく単純だけどシビアな表現で書かれた文章です。気分転換に気軽に楽しめるかと思って読み始めたら、意外と考えさせられることの多い短編集だった。
作者による解説によると「産業社会」というあまい夢だけでなく、「いなかの生活」というあまい夢も、攻撃の的となっているそうで、「昔にもどる」ことができ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月17日
「この本は、子どもの本なのでしょうか?若者むけの本?それとも、大人むけの本?」
ー作者による解説より
「マルコヴァルドさんの四季」というタイトルと表紙を見て、どんな内容のお話だと思いましたか?
私はマルコヴァルドさんという男性が四季おりおりの情景の中で何か素敵なものを見つけ、小さな幸福とふれあう物...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年09月10日
期待以上におもしろかった!
おもしろさの方向性で言えば、「サザエさん」のようなおもしろさだ。
登場人物たちの思考や行動が容易に予想できて、その結果も予想できてしまう。
「あ~あ、またあんなことして、もう、サザエは。」みたいな。
この本では、マルコヴァルドさんの春夏秋冬に関する短いお話がたくさん収...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月11日
ちょっとシュールな現代童話、といった印象。ただただ現代童話にありがちなシニカルさに偏ってばかりではなく、ひねりを効かせた笑いあり、都会ならではの物悲しさあり、「意味怖」的な話もあり…それらが豊かな描写で描き出される。後半には、今に通ずる社会問題を取り上げた話もあり、物語とは別のところでドキリとしたり...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月21日
カルヴィーノの作品は邦訳あるものは殆ど全部読んでたつもりだった。もしかしてカルヴィーノのファンと言っていいかもしれない。幾つかのものは再読すらしているから。「くもの巣の小道」は自分の楽しみのために、「冬の夜一人の旅人が」は若い友人に勧めるために。
しかしこれは未読だった。半世紀以上も馬齢を重ねていれ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年07月15日
50年ほど前に書かれたイタリアの姿。でも現在にもいまだよくある光景がそこにある。時代差を感じる部分は、マルコヴァルドさんの貧しさくらいか。職を持っている人がなかなか食べていけないほど今の先進国は深刻ではないのではないかと思うくらいか。都市のなかで視点を変えて暮らすほのぼのとした一面があって良書であっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年01月26日
ファンタジー以外の児童書は滅多に読まないのだけれど、
児童文学作家の先生が描写がすごい本として挙げていて、読んでみた。
裏表紙の解説を読んで、抒情的なもっとウェットな内容を想像していたけれどとんでもない。
都会の中の自然や、季節のうつろいや音・色・香りなどに対する描写は確かに素晴らしい。
でもそれ以...続きを読む
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