天使の蝶

天使の蝶

先史時代の鳥類のような奇怪な骨を見つけたのは、廃墟と化した大戦後のベルリンのアパートの一室だった……化学者でもあったプリーモ・レーヴィの世界観が凝縮された表題作「天使の蝶」をはじめ、傑作「ケンタウロス論」、「転換剤」「完全雇用」など15篇。アウシュビッツ体験を核に問題作を書き続け、ついに自死に至った作家の、本邦初訳を多数収録した傑作短編集。

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天使の蝶 のユーザーレビュー

4.3
Rated 4.3 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    SFでありながら非常に詩的で神話的で終始背中にぞくぞく来るものがあった。もうどこまでも私好み。以下激しくネタバレ。///シンプソン氏のNATCA社シリーズは、3DプリンターやVRの超すごい奴が出てきたりして、思わず私たちの「これから」に思いを馳せずにはいられない。にしても「検閲は鶏に」とか「測定され

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    2016年11月24日

    Posted by ブクログ

    化学者で作家のプリーモ レーヴィ短編集。科学者としての知識が微妙に醸成され、ブラックユーモアでクスリとしてしまう独特な世界観を持ったお話揃い*

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    2012年04月04日

    Posted by ブクログ

    イタリア作家の短編集。抜きん出た寓話性で人間や社会を抉り取る。が、あまりに滑稽で皮肉が効いている語り口はストーリーが排除されていて、読み手が物語に入って感動したり、考えさせられるという作風ではないので、最初は取っ付きにくかった。
    しかし、徐々にこの作家の作風に馴染むに連れて、その深みに引き込まれてい

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    2010年05月01日

    Posted by ブクログ

    鶏が検閲をしたり、天使を作ろうとして鳥の化物ができてしまったり、創世記でヒトを作ろうとしているときの会議の様子やケンタウロスや車の性についての話、営業マン・シンプソン氏によって勧められる不思議な機械。。化学者でもあり、アウシュビッツを生き延びた著者によるものであるからなのか、科学的で自由な発想で書か

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    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    怒涛のレーヴィ第一弾。
    プリーモ・レーヴィが何者か、知っているか否かで読みが大きく変わるだろう。
    天使の蝶、詩歌作成機、転換剤、トレック……字面の上に過ぎないが彼の体験を知っている者としては、すべての物語がある一点を指しているように思えた。
    それにしても……しんぷそおおおおおん

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    2015年08月14日

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